偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

目次(映画)

〈あ行〉
アバウト・タイム 愛おしい時間について
アリス・スウィート・アリス
アンダー・ザ・シルバー・レイク
イエスタデイ(2019)
イディオッツ
イット・フォローズ
1917 命をかけた伝令
エターナルサンシャイン
エンジェル、見えない恋人
オリーブの林をぬけて
オールド



〈か行〉
ルトガー・ハウアー/危険な愛
奇跡の海
キートンの探偵学入門
きみに読む物語
きみに読む物語その2
キングスマン
キングスマン : ゴールデン・サークル
狂い咲きサンダーロード
軽蔑
(500)日のサマー



〈さ行〉
サスペリア
サスペリア(ルカ・グァダニーノ版)
三月のライオン
シェイプ・オブ・ウォーター
シャークネード・シリーズ(1〜5)
シャークネード6 ラストチェーンソー
ジョーカー
ジョジョ・ラビット
スウィート17モンスター
スプリット
セブン
そして人生はつづく
ゾンゲリア



〈た行〉
タイタニック
ダンケルク
チェイシング・エイミー
ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌
チャイルド・マスター
天気の子
ドッグヴィル
ドグラ・マグラ
友達のうちはどこ?
トラフィック
トリプルヘッド・ジョーズ
ドント・ブリーズ



〈な行〉




〈は行〉
ハイテンション
HOUSE
花束みたいな恋をした
バッファロー'66
パラドクス
ハリー・ポッター1〜4
ハリー・ポッター5〜8
バリー・リンドン
パンズ・ラビリンス
フォレスト・ガンプ/一期一会
フォロウィング
冬の怪談 〜ぼくとワタシとおばあちゃんの物語〜
ザ・フライ
ブルーバレンタイン
プロミシング・ヤング・ウーマン
ベイビー・ドライバー
ボヘミアン・ラプソディ



〈ま行〉
マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり
マンダレイ
ミッドサマー
ムカデ人間2
ムーンライズ・キングダム



〈や行〉



〈ら行〉
ラースと、その彼女
ラストナイト・イン・ソーホー
ルチオ・フルチの新デモンズ
ルビー・スパークス
LEGO®︎ムービー



〈わ行〉
若者のすべて
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド




〈ドラマ〉
仮面ライダークウガ



〈映画特集記事〉

失恋の傷口に塩を塗る恋愛映画7選
【閲覧注意】極私的、ランク別どんでん返し映画紹介
好きなゾンビコメディ15選
My Favoriteホラー映画10選のリスト〜〜。




〈年末ランキング〉
2021年に観た映画ベスト10


〈今月のふぇいばりっと映画〉
2018/9
ジャンゴ 繋がれざるもの/レディプレイヤー1/P.S.アイラブユー/禁断の惑星/巨大クモ軍団vs GoGoダンサーズ

2018/10
サタデー・ナイト・フィーバー/ニュー・シネマ・パラダイス/カビリアの夜/プールサイド・デイズ

2018/11
エンドレス・ポエトリー/君の名前で僕を呼んで/マルホランド・ドライブ/ストレイト・ストーリー/早春 (DEEP END)

2018/12
柔らかい殻/普通の人々/フィールド・オブ・ドリームス/メッセージ/時計仕掛けのオレンジ/ブロンド少女は過激に美しく/ドライヴ/エド・ウッド

2019/1
お熱いのがお好き/リバディ・バランスを射った男/ストレンジャー・ザン・パラダイス/ソナチネ

2019/2
アクアマン/新婚道中記/道

2019/3
夜の大捜査線/ヤコペッティの大残酷/タワーリング・インフェルノ

2019/4
暗殺のオペラ/ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/地球に落ちてきた男/地上より永遠に

2019/5
search サーチ/怪怪怪怪物!/クーリンチェ少年殺人事件/ヘレディタリー 継承

2019/6
ブルー・ベルベット/パターソン/ライフ/11:46/カランコエの花

2019/7
トゥルーマン・ショー/スリザー/ラストベガス/セブン/メリーに首ったけ/愛と青春の旅立ち/ネクロノミカン

2019/8
ベンジャミン・バトン 数奇な人生/とらわれて夏/孤独なふりした世界で/メイクアップ 狂気の3P/世界一キライなあなたに/トイストーリー4/チャイルドプレイ(2019)

2019/9
アス/イングロリアス・バスターズ/サスペリアpart2

2019/10〜11
レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで
/ふたりの5つの分かれ路/ことの終わり/ワンダーランド駅で/マローボーン家の掟/映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ

2019/12
ハッピー・デス・デイ/ハッピー・デス・デイ2U/スクリーム4

2020/1
死霊の罠/死霊の罠2 ヒデキ/ミスト/悪魔のいけにえ/要塞警察/サマー・オブ・84

2020/2
ウォールフラワー/undo/来る/グエムル 漢江の怪物

2020/3
ウィッカーマン(1973)/アメリカン・サイコ/DAGON/処刑山2 ナチゾンビvsソビエトゾンビ/桐島、部活やめるってよ

2020/4
ビルとテッドの大冒険/スラムドッグ・ミリオネア/捜索者

2020/5
スターマン/未来世紀ブラジル/インビジブル/ブラックブック

2020/6 ①
グレート・ウォリアーズ 欲望の剣/スターシップ・トゥルーパーズ/ショーガール/トリック

2020/6 ②
ブラックシープ/ロスト・イン・トランスレーション/UFO少年アブドラジャン/ネクロマンティック/ネクロマンティック2

目次(音楽・漫画・その他)


〈音楽関連〉

indigo la End

mini『あの街レコード』
1st 『幸せが溢れたら』
2nd 『藍色ミュージック』
3rd 『Crying End Roll』
4th 『PULSATE』
5th 『濡れゆく私小説』
6th『夜行秘密』前編/後編
アルバム未収録曲



サカナクション

『834.194』感想 -東京version-
『834.194』感想 -札幌version-



スピッツ

〈アルバム〉
01st『スピッツ』
02nd『名前をつけてやる』
03rd『惑星のかけら』
08th『フェイクファー』
Sp01『花鳥風月』
09th『ハヤブサ』
10th『三日月ロック』
12th『さざなみCD』
13th『とげまる』
Sp03『おるたな』
14th『小さな生き物』
15th『醒めない』
16th『見っけ』

〈曲〉
「エンドロールには早すぎる」
「子グマ!子グマ!」


The Beatles

ビートルズのベスト10を考えた。 表編
ビートルズのベスト10を考えた。 裏編


BaseBallBear
『DIARY KEY』

リーガルリリ
『Cとし生けるもの』



アルバム年間ベスト

2017年、私的アルバムランキング!
2018年、私的アルバムランキング!!
2019年、私的アルバムランキング!!!
2020年、私的アルバムランキング!!
2021年、私的アルバムランキング!


Replay
Replay2020


その他まとめとか

夏メロ



〈漫画関連〉

大柴健
『君が死ぬ夏に』(全7巻)

押見修造
『スイートプールサイド』
『デビルエクスタシー』(全4巻)
『ユウタイノヴァ』(全2巻)

駕籠真太郎
『殺殺草紙 大江戸無惨十三苦』
『ブレインダメージ』
『都市とインフラストラクチャー』

加藤元浩
Q.E.D 証明終了』全巻読破計画
① 1巻〜10巻
② 11巻〜20巻
③ 21巻〜30巻
④ 31巻〜40巻
『C.M.B 森羅博物館の事件目録』全巻読破計画
① 1巻〜10巻
② 11巻〜20巻
③21巻〜30巻

さくらももこ
『ちびしかくちゃん』(全2巻)

城平京水野英多
『天賀井さんは案外ふつう』(全4巻)

高橋留美子
『人魚の森』

田島列島
『子供はわかってあげない』(上下巻)

吉富昭仁
『地球の放課後』(全6巻)

アンソロジー
怪談マンガアンソロジー『コミック幽』



〈お笑い関連〉

シソンヌ
シソンヌライブ[une]
シソンヌライブ[deux]
シソンヌライブ[trois]
シソンヌライブ[quatre]
シソンヌライブ[cinq]
シソンヌライブ[six]
シソンヌライブ[sept]
シソンヌライブ[huit]
シソンヌライブ[neuf]

ラーメンズ
特別公演『零の箱式』
第8回公演『椿』
第9回公演『鯨』
第10回公演『雀』
第11回公演『CHERRY BLOSSOM FRONT 345』
第12回公演『ATOM』
第13回公演『CLASSIC』
第14回公演『STUDY』
第15回公演『ALICE』
第16回公演『TEXT』
第17回公演『TOWER』

小林賢太郎プロデュース公演
#004『LENS』

空気階段
『anna』


《日記》


恋バナ
話す
考える
思い出が
日記 11/3
日記 11/25
植田界隈ケーキ屋巡りの旅
梅坪界隈ケーキ屋巡りの旅
日間賀島旅行記その1
日間賀島旅行記その2
2022あけまして

目次(本)

小説

≪あ行≫

相沢沙呼
《マツリカシリーズ》
2.『マツリカ・マハリタ』
3.『マツリカ・マトリョシカ』
《城塚翡翠シリーズ》
1.『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』
2.『Invert 城塚翡翠倒叙集』

葵遼太
『処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな』

青山文平
『半席』
『つまをめとらば』

朝井リョウ
『世にも奇妙な君物語』

芦沢央
『今だけのあの子』

飛鳥部勝則
『堕天使拷問刑』

阿津川辰海
『紅蓮館の殺人』
『蒼海館の殺人』

綾辻行人
『十角館の殺人』
『深泥丘奇談・続々』
『Another エピソードS』

伊坂幸太郎
『火星に住むつもりかい?』
『AX』
『ホワイトラビット』

石持浅海
『相互確証破壊』

井上ひさし
『十二人の手紙』

井上悠宇
『誰も死なないミステリーを君に』

井上夢人
『ダレカガナカニイル』

今村昌弘
『屍人荘の殺人』

上田早夕里
『魚舟・獣舟』

歌野晶午
《舞田ひとみシリーズ》
『名探偵は反抗期』
『誘拐リフレイン』
《その他》
『ずっとあなたが好きでした』
『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』

打海文三
『ロビンソンの家』

海猫沢めろん
『愛についての感じ』

浦賀和宏
《安藤直樹シリーズ》
1.『記憶の果て』
2.『時の鳥籠』
3.『頭蓋骨の中の楽園』
4.『とらわれびと』
5.『記号を喰う魔女』
6.『学園祭の悪魔』
7.『透明人間』
『透明人間』(再読)
8.『HEAVEN 萩原重化学工業連続殺人事件』
9.『HELL 女王暗殺』
10.???
《八木剛士・松浦純菜シリーズ》
1.『松浦純菜の静かな世界』
2.『火事と密室と雨男のものがたり』
3.『上手なミステリの書き方教えます』
4.『八木剛士 史上最大の事件』
5.『さよなら純菜 そして不死の怪物』
6.『世界でいちばん醜い子供』
7.『堕ちた天使と金色の悪魔』
8.『地球人類最後の事件』
9.『生まれ来る子供たちのために』
《桑原銀次郎シリーズ》
1.『彼女の血が溶けてゆく』
2.『彼女のため生まれた』
3.『彼女の倖せを祈れない』
4.『彼女が灰になる日まで』
《メタモルフォーゼの女シリーズ》
1.『Mの女』
2.『十五年目の復讐』
《ノンシリーズ》
『こわれもの』
『ファントムの夜明け』
『姫君よ、殺戮の海を渡れ』
『究極の純愛小説を、君に』
『緋い猫』
『ハーフウェイハウスの殺人』

大槻ケンヂ
『くるぐる使い』

大山誠一郎
『赤い博物館』
『アリバイ崩し承ります』

岡崎琢磨
『夏を取り戻す』

小川勝己
『葬列』
『彼岸の奴隷』
『まどろむベイビーキッス』
『撓田村事件』
『ぼくらはみんな閉じている』
『あなたまにあ』
『ロマンティスト狂い咲き』
『イヴの夜』

尾崎世界観
『祐介』


≪か行≫

甲斐田紫乃
『超能力者とは言えないので、アリバイを証明できません』

梶龍雄
『鎌倉XYZの悲劇』

カツセマサヒコ
『夜行秘密』

加門七海
『蠱』

川上未映子
『夏物語』

かんべむさし
『公共考査機構』

木々高太郎
『木々高太郎集』

楠田匡介
『いつ殺される』

倉狩聡
『かにみそ』

倉野憲比古
『スノウブラインド』
『墓地裏の家』
「双子」
『弔い月の下にて』

小泉喜美子
『死だけが私の贈り物』

甲賀三郎
『蟇屋敷の殺人』

小林泰三
『忌憶』
『殺人鬼にまつわる備忘録』

小松左京
『霧が晴れた時』


≪さ行≫

坂木司
『和菓子のアン』
『アンと青春』
『先生と僕』
『何が困るかって』

桜木紫乃
『ホテルローヤル』

佐々木俊介
『魔術師/模像殺人事件』

笹沢左保
『招かれざる客』
『空白の起点』
『突然の明日』
『真夜中の詩人』

澤村伊智
『予言の島』

沢村浩輔
『夜の床屋』

島田荘司
『夏、19歳の肖像』
『幻肢』

下村敦史
『闇に香る嘘』

朱川湊人
『都市伝説セピア』
『いっぺんさん』

白井智之
『少女を殺す100の方法』

住野よる
『君の膵臓をたべたい』

蘇部健一
『木乃伊男』



≪た行≫

高木彬光
『妖婦の宿』

高橋源一郎
『恋する原発』

太宰治
『人間失格』
『走れメロス』
『きりぎりす』
『ヴィヨンの妻』
『新樹の言葉』

多島斗志之
『マリアごろし異人館の字謎』
『クリスマス黙示録』
『不思議島』
『神話獣』
『少年たちのおだやかな日々』
『白楼夢』
『私たちの退屈な日々』
『症例A』
『追憶列車』
『感傷コンパス』
『黒百合』

谷崎潤一郎
『谷崎潤一郎マゾヒズム小説集』

千澤のり子
『シンフォニック・ロスト』

辻真先
『郷愁という名の密室』(牧薩次名義)

辻村深月
『かがみの孤城』

都筑道夫
『やぶにらみのとけい』
『猫の舌に釘をうて』

積木鏡介
『誰かの見た悪夢』

友成純一
『ホラー映画ベスト10殺人事件』



≪な行≫

中島らも
『白いメリーさん』

中西鼎
『東京湾の向こうにある世界は、すべて造り物だと思う』
『放課後の宇宙ラテ』

中町信
『追憶(recollection) 田沢湖からの手紙』

夏目漱石
『こころ』

七河迦南
『アルバトロスは羽ばたかない』

西澤保彦
《タック&タカチシリーズ》
『黒の貴婦人』
《チョーモンインシリーズ》
『夢幻巡礼』
『転・送・密・室』
『人形幻戯』
『生贄を抱く夜』
『ソフトタッチ・オペレーション』
《腕貫探偵シリーズ》
『腕貫探偵』
『腕貫探偵、残業中』
森奈津子シリーズ》
『小説家 森奈津子の華麗なる事件簿』
『小説家 森奈津子の妖艶なる事件簿 両性具有迷宮』
《城田理会シリーズ》
『殺す』
《ノンシリーズ》
『殺意の集う夜』
『瞬間移動死体』
『死者は黄泉が得る』
『黄金色の祈り』
『夏の夜会』
『パズラー 謎と論理のエンタテインメント』
『笑う怪獣』
『いつか、ふたりは二匹』
『からくりがたり』
『春の魔法のおすそわけ』
『収穫祭』

似鳥鶏
『叙述トリック短編集』

貫井徳郎
『修羅の終わり』※全編ネタバレのみ)

野崎まど
『【映】アムリタ』

法月綸太郎
『頼子のために』
『一の悲劇』
『ふたたび赤い悪夢』
『パズル崩壊』
『犯罪ホロスコープ Ⅰ』
『怪盗グリフィン、絶体絶命』



≪は行≫

樋口修吉
『ジェームス山の李蘭』

深緑野分
『オーブランの少女』
『ベルリンは晴れているか』

深水黎一郎
『最後のトリック』
『大癋見警部の事件簿』

藤野恵美
『わたしの恋人』『ぼくの嘘』
『ふたりの文化祭』
『おなじ世界のどこかで』



≪ま行≫

柾木政宗
『NO推理、NO探偵?』
『ネタバレ厳禁症候群』

又吉直樹
『火花』

松井玲奈
『カモフラージュ』

松浦理英子
『ナチュラルウーマン』
『親指Pの修業時代』

麻耶雄嵩
『メルカトル悪人狩り』
『友達以上探偵未満』
『あぶない叔父さん』

三田誠広
『永遠の放課後』
『いちご同盟』

道尾秀介
『向日葵の咲かない夏』
『月と蟹』
『カササギたちの四季』
『水の柩』
『光』
『笑うハーレキン』
『鏡の花』
『透明カメレオン』
『スケルトン・キー』

三津田信三
《刀城言耶シリーズ》
『碆霊の如き祀るもの』
『忌名の如き贄るもの』
《死相学探偵シリーズ》
『九孔の罠』
『死相学探偵最後の事件』
《物理波矢多シリーズ》
『白魔の塔』
《幽霊屋敷シリーズ》
『どこの家にも怖いものはいる』
『わざと忌み家を建てて棲む』
《家シリーズ》
『魔邸』
《その他》
『犯罪乱歩幻想』

武者小路実篤
『友情』

村上春樹
『夜のくもざる』
『レキシントンの幽霊』

村田沙耶香
『殺人出産』

燃え殻
『ボクたちはみんな大人になれなかった』

望月拓海
『毎年、記憶を失う彼女の救い方』

本谷有希子
『異類婚姻譚』

森下雨村
『白骨の処女』

森見登美彦
『ペンギン・ハイウェイ』

門前典之
『卵の中の刺殺体』



≪や行≫

山田風太郎
忍法帖
『伊賀忍法帖』
『忍法八犬伝』

山田正紀
《囮捜査官シリーズ》
『囮捜査官 北見志穂1 山手連続通り魔』
『囮捜査官 北見志穂2 首都高バラバラ死体』
『囮捜査官 北見志穂3 荒川嬰児誘拐』
《呪師霊太郎シリーズ》
『人喰いの時代』
『屍人の時代』
《その他》
『ブラックスワン』
『妖鳥(ハルピュイア)』

米澤穂信
『真実の10メートル手前』
『巴里マカロンの謎』
『いまさら翼といわれても』



≪ら行≫

連城三紀彦
『ため息の時間』
『明日という過去に』
『白光』
『小さな異邦人』



≪わ行≫

綿矢りさ
『蹴りたい背中』
『憤死』
『勝手にふるえてろ』
『かわいそうだね?』
『しょうがの味は熱い』

≪海外作家≫

アレン・エスケンス
『償いの雪が降る』
『たとえ天が墜ちようとも』
『過ちの雨が止む』

エラリー・クイーン
『エラリー・クイーンの新冒険』

トマス・H・クック
『死の記憶』
『夏草の記憶』
『緋色の記憶』
『心の砕ける音』
『蜘蛛の巣のなかへ』
『緋色の迷宮』

アゴタ・クリストフ
『悪童日記』

グレアム・グリーン
『情事の終り』

ジャック・ケッチャム
『隣の家の少女』

ヘンリー・ジェイムズ
『ねじの回転』

メアリー・シェリ
『フランケンシュタイン』

ピーター・スワンソン
『そしてミランダを殺す』

陳浩基
『13・67』

キース・トーマス
『ダリア・ミッチェル博士の発見と異変』

アレックス・パヴェージ
『第八の探偵』

トマス・フラナガン
『アデスタを吹く冷たい風』

アンソニーホロヴィッツ
『カササギ殺人事件』

マーガレット・ミラー
『まるで天使のような』

陸秋槎
『文学少女対数学少女』


≪アンソロジー

角川ホラー文庫「現代ホラー傑作選」
2.魔法の水
3.十の物語

猟奇文学館
2.『人獣怪婚』

異形コレクション
LI.『秘密』

『謎の館へようこそ 黒』

『有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー』




ムカデ人間2

食後にこんなん見たくないよ〜って言ってんのに妻に無理やり観せられましたが結果的に超傑作だった。

ムカデ人間2(字幕版)

ムカデ人間2(字幕版)

  • マディ・ブラック
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ムカデ人間』に憧れる精神障害者の警備員マーティンが、聖典を超える12人の連結に挑むというお話。

前作の模倣犯という設定に最初はメタやなぁと思ってたんですが、むしろ本作を作るためだけに『ムカデ人間』という映画を先行型作中作として作っておいたのでは......などという妄想をしてしまうくらい、素晴らしい映画でした。
虐待被害者で社会的弱者、そして『ムカデ人間』オタクの主人公には(やってることは悍ましくとも)感情移入せずにはいられないし、オタクに憧れる似非オタクの私としては一つの作品をここまで推せる彼の熱意が眩しいほどでした。
一方で殺されたりムカデ材料にされる人間たちはわりと嫌な奴らが多いのもあり、意外と普通のスプラッタ映画みたいに殺人鬼を応援しながら観れる娯楽性もあるんすよね。
ただ、描写のエグさはスプラッタとかとは別物で、本気で観客に不快感を与えることだけを狙って作ってる感じが凄い。いわゆるゴア描写はご飯食べながら観れる私ですがこれは何度か目を背けてしまいました。だってグロとかじゃないっすからね。グロじゃなくて下痢ですもんね。

本作のテーマとして私が読み取れたのはホラーバッシングとか反出生で、どちらも関心があるしどちらも今リアタイで注目されている事柄でもあり、テーマ的には結構時代を先取りした作品だったのかもしれない気がします。
ホラー映画の影響でキモいオタクが事件を起こすんだというホラーバッシングへの皮肉を、前作を丸々作中作として利用してやってのけるっていう尖った発想がもうやばい。そして、ラストシーンがある種こういう悪趣味な映画への讃歌のようでもあり、めちゃくちゃエモかったですよね。あと念願のムカデ人間完成を喜ぶ主人公の可愛さよ。稚拙でも情熱があればそれでいい、全てのオタクが胸に刻むべき名場面です。
そして主人公の生い立ちをはじめ、赤ちゃんにまつわるとあるシーンなど、反出生的な視点がいくつも見られて優しかったです。

あと、演出の面では映像がモノクロでセリフも全体にかなり少ないのが本作の特徴になってます。
モノクロに関しては、前作が作中作なのに対して本作は作中現実であるというスタンスでありつつ、現実である本作の方に色がないというのが意味深で良かったです。また、モノクロ映画によく合う雨や血、鉄、人間の肌などがちゃんと映されてるのも綺麗でよかった。
音に関してもセリフが少なくノイズっぽいBGMや悲鳴などの不快な音ばかりがたくさん入ってて本当に嫌な気分になりました。

そんな感じで二度と観たくはないけど、不快感を極めるということへの全力投球と社会風刺であり哲学的で文学的でもある深みあるストーリーがあまりにも強烈なインパクトを残す傑作。

岡本真帆『水上バス浅草行き』感想

岡本真帆さんの第一歌集。デビュー作。
普段そんなに歌集とか読んだことなかったんだけど、フォロワーのおっちゃんに勧められて買いました。そしたらめっちゃ好きでした。
というか、なんとスピッツのファンアートの側面があって、これを私に勧めるなんて分かってるなという感じです。今時の若いミュージシャンが全員スピッツのファンだってことは知ってたけど、スピッツを短歌にする人がいたのは知らなかったです。



ハードカバーだけどハヤカワ文庫くらいのサイズ感なのが可愛くて、買って帰ってパラパラとめくってみると中の挿絵も可愛い。
目次の前にも一つ連作が載っているので読んでみると、その表題作の「ぱちん」の歌がイントロダクションとしてとてもオシャレで、そこでもう完全に本書の虜になってしまいました。

読んでいくと、目につくのは季節の歌と犬の歌。
どうやら本書全体で緩やかにではありますが、春夏秋冬がふた巡りする構成になっているようです。

歌の内容は、東京の街で一人暮らし、あるいは恋人と暮らす若い人の生活。
毎日働いて、スマホを見て、心をすり減らしている。でも、映画を見たり音楽を聴いたりして、生活の中にあるちょっとした美しさや愛おしさや可愛さや面白さを見つけて少し呼吸が楽になる......ような。
私たちの日々の中にある何気ないけれど愛おしいもの。時々は悲しさや苦しさも。
......こんな風に私みたいにセンスのない人間が伝えようとして溢れてしまうような煌めきが本書の中にたくさんあるってわけです。

ほんとうにあたしでいいの?ずぼらだし、傘もこんなにたくさんあるし

これは帯に載っている歌で、著者がTwitterで発表してバズった(私も当時見た覚えがあるし良いなと思ったけど、その時は作者を深掘りまではしなかった)もの。
こういう、平易な語彙で内容も分かりやすいんだけど、たしかに言葉のワンダーがある感じっていいますか。
驚きとか飛躍とかまでいかないけど、普段見えているはずなのに見落としているものや気持ちに目を向けさせてくれる納得感、いわばあるあるみたいな感覚ですよね。著者独自のセンスではあるんだけど、著者の自我が出ているというより(特に同世代の我々にはかもだけど)普遍的な共感があるんですよね。
短歌において分かりやすさが必ずしもいいとは言えないのかもしれんけど、少なくとも詩歌に全く素養のない私みたいなド素人が読んでめちゃくちゃエモいし共感できました‼️って言えちゃうのもそれはそれで素晴らしいのではないですか。
あ、素人でも読みやすいといえば、破調の歌が少なくてわりと57577の定型に収まっているのも素人に優しいですね。

一見無駄のように思える、なくても生きていけるもの
そういう存在が、私を生かしてくれていることを知っている

これは後書きにある著者の言葉ですが、コスパだのタイパだのとかってどんどん無駄が馬鹿にされるような時代だからこそ、時代のスピードに追われる中でこういう息継ぎをさせてくれてありがたいっす。



そんで、スピッツよ!
読んでる間中わりと「スピッツっぽいな?」「作者はスピッツファンなのでわ?」と言い続けて「なんでもスピッツに結びつけるんだから」と突っ込まれてましたが、途中でとあるスピッツの曲名に使われているワードが出てきて「むむむ⁉️」となり、終わりの方のスピ確ワードに至って「やっぱそうじゃん‼️」と叫んでしまいました。
私にとってアイデンティティの半分はスピッツなので、若いミュージシャンがスピッツの影響を公言するだけで嬉しくなるし、ましてや歌人の方となれば意外さもあって余計嬉しくなっちゃいます。

そんで著者のことがより気になって調べてみたら、本書の中の「悪役」という連作はスピッツの同名曲からインスパイアされて作られたらしくて、他にもスピッツワードが色々あったりもして、「これもじゃんこれもじゃん」ってどんどんスピってしまいました。

あと、スピッツ感といえば、本書の特に序盤では「死」を思わせる歌がちらほらあり、終盤の方には「セックス」にまつわる歌があるのも、スピッツの、特に初期の『スピッツ』と『名前をつけてやる』という姉妹作の流れを彷彿とさせて最高じゃんって思います。スピッツ最高だぜ。

そんな感じで、短歌初心者の私でもとても楽しめたのでぜひ皆さま読んでみてください。
あんまり中に入ってる歌を引用するのはよくないかと思いますが、最後にひとつだけ今の気分で好きなのを紹介して終わります。

窓開けて音楽を聴く 春風にまざる口笛どこからきたの

アレン・エスケンス『過ちの雨が止む』感想

ドラマ要素の強いサスペンスの書き手として個人的に激推ししてるエスケンスの邦訳最新作。
『償いの雪が降る』の続編で、ジョーやライラたちのその後を描いた作品です。



AP通信社に勤めるジョーだったが、仕事のトラブルに巻き込まれ、ライラとの関係も悪化してしまう。
そんな中、自分と同名の男"ジョー・タルバート"がとある田舎町で殺されたことを知る。死んだ男が自分を捨てた父親なのではないかと考えたジョーは、彼の暮らしていた町へ向かうが......。


というわけで今回も面白かったです。
前作では学生のジョーが難儀な恋と家族の問題に直面しながら1人の死刑囚が起こしたとされる事件に向き合う物語でしたが、本作の舞台はその数年後。

今や憧れのライラと同棲してAP通信社で働くモテ野郎と化してしまったジョーにどうやって感情移入すれば良いのか......と思いながらも読んでいくうちにどんどん彼に同化させられてしまったのは流石としか言えません。
あるいは私も彼と同じく短気でプライドが高いから共感しやすいのかもしれないけど、それを差し引いても読者を惹きつける語りの魅力が抜群です。

ミステリとしては父親らしき男の死の真相および、その背景となる町に渦巻く秘密や嘘を暴いていくものとなっていて、複雑な思惑の絡み合いが楽しめます。

一方青春小説・人間ドラマとしては、ジョーをはじめ登場人物たちの「過ち」がテーマ。
タイトル通り、"過ちの雨"を止ませるために後悔しながら進んでいくかれらの姿に胸を打たれます。

そして、ミステリとしての手掛かりと、人間ドラマとしての動きが交互に読者に投げ与えられることでノンストップで読み進められるリーダビリティが生まれているのがエンタメとして上手すぎます。
特に新ヒロイン(?)のヴィッキーの魅力がエグすぎる。バイクに乗せてくれるバーテンの女の子ですからね。しかも俺のことが好きな。それはもう惹かれちゃうよねってのは分かります。
そう、"過ちの雨"の中でもジョーの過ちはマジでクソではあるんだけど、そこに共感できてしまうように描かれてるのがリアルで上手い。私もこの状況ならこうなってるだろうな、と思わされるんですよね。怖い。

そして前作から引き継がれる母親との因縁の決着についても非常に印象深いです。
その辺も含めて読み終えてみて、色んな意味で邦題が沁みてくるので、原題とは変えてあるっぽいけど良いタイトルだなと思います。

正直個人的には前作より好きなくらいなので、前から好きだったけど今作でますますファンになってしまいました。
エスケンスの現時点での最新作では、本作でも触れられたライラの過去が絡んでくるらしく、次なる邦訳も楽しみに待ちたいと思います。


以下ネタバレで少しだけ。


































































「彼女いるって言えよ!」というだけの話ではありますが、ジョーの視点から読むとライラの仕打ちは酷いものに思えるし、そんな時にあんな魅力的な女の子におっぱいチラ見せされたらもうコロッといっちゃうに決まってる。ジョーはなんも悪くない。

母親の更生に関してはかなり印象的でしたね。個人的に散々人に迷惑をかけた人間が更生して後悔してますみたいなまともなことを言うのが嫌いではあるんですが、本作はこの辺の描き方も真摯だったので最終的にはけっこうグッときてしまいました。

他所からやってきて町の人間関係を引っ掻き回すという嫌な名探偵しぐさをジョーががっつりやるのには笑いますが、その引っ掻き回しから『過ちの雨が止む』というテーマに建て直すあたりが上手いと思います。

スピッツ『惑星のかけら』今更感想

しゃおら!スピッツ3作目のアルバムだぜおら!

惑星のかけら

惑星のかけら

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1作目『スピッツ』は「死」、2作目『名前をつけてやる』は「性」がテーマの姉妹作のようになっていましたが、それらと併せて初期三部作と呼ばれることもある本作を一言で表すならば、「現実」とでも言えばいいでしょうか。
これまでの作品にあった妄想の世界をある種先鋭化もさせつつ、同時にそんな妄想に耽っている自分を現実の立ち位置から俯瞰して見ているような印象を与える部分も多々あります。
また、「アパート」のようなこれまでになく生々しくリアルな失恋ソングなんかもあって、そんなところからも妄想に引きこもっていたい気持ちと現実を見なきゃいけない(バンドとして売れることへのプレッシャーとかも)という気持ちの葛藤がこのアルバムのような気が、今回改めて聴き直してみてしたんですよね。
そんな感じで以下で各曲について〜。




1.惑星のかけら

スピッツ史上屈指のギャップ萌え曲ではないでしょうか。
バリバリにハードでヘビーなイントロからの、スピッツにしてもやる気なさげな歌い出しとの落差にふにゃっとなってしまいます。
演奏と歌のギャップがありすぎてなんか歌が遠くから聴こえてくるような感じさえします。痛快と言っても良いくらいのサウンドなのに不穏さや閉塞感しか感じさせないのが凄いよね。同時期のニルヴァーナとかの影響も感じますね。
ただニルヴァーナほど攻撃的な感じでもなく包み込むような優しさもあるので子供の頃はこれ聴くとけっこう寝ちゃってました。
サビの「かーけーらー」の後のところのギターのリズムが好きです。
間奏が長めで、間奏の中でもだんだん盛り上がって展開してくとこが好き。
あと、アウトロがノイズの音なんだけど、なんか煮え切らない感じにしゅ〜っと消えてくとことかも好きです。


歌詞はシュールで妄想的なエロですね。「夢を覗く」「ワープ」「惑星」などのワードからはSFっぽさも連想されて、より非現実的な妖しさを醸し出している気がします。

二つめの枕でクジラの背中にワープだ!

クジラの背中ってのはアレのメタファーだろうし、二つめの枕ってのは君と僕が別々のところにいる(=妄想である)ってことなのかな、と。

ベチャベチャのケーキの海で 平和な午後の悪ふざけ

この辺も、なんていうか、ド直球の仄めかしとでも言いましょうか。直接的じゃないけどエロいことだけは分かる!みたいな。

君から盗んだスカート 鏡の前で苦笑い
オーロラのダンスで素敵に寒いひとときを

2番に入るとこの辺はもうちょいストレートにストーカーですよね。
鏡の前でってとこで「君になりたい」という歪んだ愛情がチラッと見えたり。でもそういう倒錯的な行為を自分で「寒い」って言うくらいの冷静さも怖い。

骨の髄まで愛してよ 惑星のかけら
骨の髄まで愛してよ 僕に傷ついてよ

惑星という壮大なものの、小さなかけらという両面的なものに君を喩えているのがロマンチックでありつつ、僕に傷ついてよがキモすぎる。

誰かがベルを鳴らす
そうだよ 解かるだろ?

わかるだろ?と言われても分かんねえけど。
内に引きこもった僕に誰かが呼びかけてる、みたいなことかな、と。
解るだろ?解るけど?みたいな、内と外の葛藤みたいな感じなのかな、と。
全体に妄想・エロ・SFっぽい感じだけどどこか過去のアルバムの曲よりも現実を感じさせるところもある本アルバムの表題作にふさわしい曲だと思います。




2.ハニーハニー

軽快。イントロの屈んでから飛び跳ねるみたいなリズム、その後のザクザクとスキップするみたいなリズムに体がついつい動いちゃう曲です。
最近のライブ音源で聴くと本当にただ楽しく痛快なんだけど、このアルバムで聴くと、それでもどこか陰気な感じがあるのが流石です。
あと、なぁんか野暮ったいところがあるのもさすが。「いえーいえー」や「おおーおおー」の言い方とか、心地よいダサさがありますよね。ダサいと言えば(失礼)、この曲はスピッツでは珍しい英語詞を取り入れた曲なんですが、その部分の「It's so brilliant!」も日本人の青年がカラオケで頑張って洋楽歌ってるみたいな、下手じゃないけど上手くもないところが可愛くて好き。
あと、間奏のギターソロが歌える感じで結構長いのがテンション上がるし、その後のCメロで一旦ちょっと幻想的な雰囲気になってからのAメロに戻るところの戻り方がめっちゃ好きなんですよね。「おお、戻ってきた」って感じが。

歌詞も英語詞がダサいとか言っちゃったけどそこも含めてすごく良いんですよね。

ハニーハニー 抜けがらの街で会おうよ
もうこれで無敵だ 最後の恋
ハニーハニー 月灯かり浴びて踊ろうよ
罪の花をばらまきながら

「抜けがらの街」「無敵」「最後の恋」からギンギンに伝わってくる2人だけの国みたいな恋の煌めきと全能感。
それでいて、その恋は「罪の花」でもあるという退廃感。

ハニーハニー It's so brilliant!!

と慣れない英語を使ってしまうような浮かれっぷりでありながら、しかしそれは「神の気まぐれ箱庭の中」の出来事であり、「僕らに天国が落ちてくる日まで」のことであるという滅びの宿命もまた見据えている感じ。
このギャップを引き立てるのに英語詞が一役買ってるので全然アリだと思います。




3.僕の天使マリ

ハニーハニーから更に軽快に。
ラジオをチューニングして一瞬サビが流れてからのジャンッジャンッジャンッジャンッ......タカタカタカタカっていうイントロにもううおおおおぉぉぉぉぉ!!!ってなるよね!!ぶち上げ!!
そっからの展開も、Aメロとかサビとか言ってる暇もないようなスピード感ある展開でなんか気持ち良くなってる間に終わっちゃいます。
最後のAメロ?(今だって君のことだけしか〜のとこ)でバンジョー🪕の音が入ってきたりと、ハードロック調な曲が多いアルバムの中では軽めなサウンドがいいアクセントになってます。タッタカしたドラムとブイブイしたベースのリズムがとにかく楽しくて、私情を抜きにすればめちゃくちゃノレる曲っすね。

曲の終わりの部分の、最後の一節だけちょっと盛り上げといてからの「Yeah!Yeah!Yeah!Yeah!」はおもくそ「She Loves You」で笑います。ラジオでマサムネが「スピッツビートルズの孫弟子」みたいなことを言ってましたが、やっぱオマージュはやるのね。

告白しておくと昔好きだった人の名前がマリだったので少し前までは聴くと罪悪感に囚われてましたが今は既婚者なのでへっちゃらです、結婚最高!
しかし当時としてもあまりにそのまんま過ぎて別にこの曲聴いて泣いたりとかはしてなかったですけど......。
てわけで歌詞についてですが、これはまた一段と情けないっすね......。

歌い出しから

今だって君のことだけしか映らないんだマリ

ときて、サビでは「マリ〜マリ〜マリ〜僕のマリ〜」ですからね。草野パワーによってなんとか聴けるけど他の人が歌ってたらかなり恥ずかしいですよね。でも恋なんていわば恥ですから。この共感性羞恥がエモみなんだよ!
にしても、

僕の心のブドウ酒を 毒になる前に吸い出しておくれよ

のピュアなようにも淫靡なようにも聴こえるバランスとかはさすがだなぁと思います。

朝の人混みの中で泣きながらキスしたマリ
夜には背中に生えた羽を見せてくれたマリ

「天使マリ」なんていうファンタジックなネーミングと、この安っぽいとすら言えそうな生々しさとのギャップ。歌詞の中で具体的な情景描写のようなものはここだけなんだけど、この部分の安っぽさと、心理描写の部分の思い詰めたような感すらある重たさのギャップがとっても切なくてしんどい。





4.オーバードライブ

重ためのギターリフが印象的なハードロックナンバー。
このアルバムらしいと言えば1番らしい曲な気もしますが、それだけに印象が薄くなってしまっている感もあります。
でも改めて聴いてみるとやっぱかっけえっすけどね。
歌い方が「惑星のかけら」ともまたちょっと違うやる気のなさというか、軽い投げやりさがあってやはり音とのギャップ萌え。
間奏が二段構えになってて最初はハードロックなギターソロなんだけどその後なんかサンバみたいになるところとか不思議ワールドで好きです。

歌詞はなんというか、頑張ってチャラくなろうとしてるけど根がオタクなのがどうしても出ちゃってる感じが面白いです。

こっちへおいでよ かかっておいでよ
美人じゃないけど 君に決めたのさ

美人じゃないってスピッツの歌詞にちょいちょい出てくる言い回しだけど、男としては正直分かっちゃうよね。わざわざ言わなくてもいいのに。美人すぎると圧が強く感じちゃったり、美人じゃない君を見出した俺、みたいな感じとか。ほんと失礼しちゃうよねって感じでごめんなさいけど。
そんななんかナンパでもしてそうなチャラい感じなのに「闇のルールで消される前に」の厨二っぽさでダサさ全開になっちゃうところがご愛嬌。
そして刹那の快楽に溺れるような退廃的な歌でもあります。

いつまでたっても 終わりはしないのか?

というのは恐らく人生のことでしょう。まぁ終わった時には終わったことすら認識できないわけだから、意識があるうちは永遠に続くのが人生。それにもはや飽きてダレてきてるような感じっすかね。「闇のルールで消される」と「終わりはしない」の矛盾というか、終わりの存在を感じつつ終わらない感覚もあるのが分かりみがある。

だいだい色の太陽 答は全部その中に
今ゆっくりとろけそうな熱でもって僕に微笑んで

そしてこのだいだい色の太陽が意味深。
斜陽の退廃感をイメージさせつつ、性的な比喩としても読めるダブルミーニング。「その中に」「とろけそうな熱」なんて、そういうことですよね!?
行きずりの関係を連想させるエロくも気持ち悪い一曲です。
あと全然どうでもいいけど「君に決めたのさ」ってとこでポケモンを連想してしまう......。




5.アパート

スピッツで1番好きな曲を聴かれたら困るけど、まぁそんでもどうしても1番を答えなきゃいけないならこの曲はその最有力候補ですね。そのくらい好き。

激しい「オーバードライブ」のアウトロからこの曲の美しいイントロに入る繋ぎがまずすごく好きです。
シャラシャラと輪郭のぼやけたイントロのアルペジオが歌詞に描かれる喪失感を倍増させます。そしてベースラインもこのアルバムには珍しくメロディアスでエモい。
歌もここまでの曲にあったキモさが鳴りを潜めて、淡々とした歌い方が諦念になりきれない哀しみを感じさせます。
そして間奏にハーモニカが入ってるんですよね。ここをいつも口笛で一緒に吹いちゃう。「ホタル」も好きだし、間奏にハーモニカが入ってるスピッツの曲好き。

そしてスピッツの曲の好き度を決定づけるのはやっぱり歌詞になっちゃうんだけど、スピッツでも最も好きな部類のこの曲はやっぱ歌詞も最高なんすよね。
なんというか、私の身の丈に合った失恋ソングで。初期のスピッツには珍しくガッツリとストーリー仕立てで歌謡曲っぽさもありますね。スピッツって死別の歌とか多いけどそんな経験したことないのでこのくらいの等身大のが染みるんだよね。

君のアパートは今はもうない
だけど僕は夢から覚めちゃいない

この歌い出しからして最高です。
現実の世界で無情に無常に流れゆく時と、自分の内側では止まってしまった時とを端的に対比する残酷な美しさ。さらに「apart」には「離れる」という意味もありダブルミーニングにもなっている。上手いですよねぇ。

誰の目にも似合いの二人 そして違う未来を見てた二人

というのも外から見た2人と、2人の間の実情との対比になっていて、「誰の目にも」と明確に僕と君以外の他者の存在に言及されるところも特に初期のスピッツには珍しいですね。
また2人が別れた原因に関してもかなり詳細に描かれていて、なおかつ凄く現実的。「違う未来を見てた二人」「小さな箱に君を閉じ込めていた」「恋をしてたのは僕の方だよ」「いつもわがまま 無い物ねだり」といったところから、君に理想を押し付けていた僕、そして君に恋されていると自惚れていた傲慢な僕の姿が浮かび上がり、失ってから始めて君の大切さに気付く......という、スピッツとは思えぬベタなセツ泣き失恋ソングになってるわけっすよね。
スピッツにしては生々しく現実的な失恋ソングながら、「壊れた季節の中で」としっかり内にこもっている終わり方も好きです。




6.シュラフ

タイトルの通り、眠りに誘われそうなゆったりして幻想的なナンバー。
ギターの音は左の方で微かに鳴っている程度に抑えられ、代わりにフルートとピアノが入ってます。ピアノの演奏とアレンジ(スピッツと共同)は『オーロラになれなかった人のために』の長谷川智樹先生。志磨遼平ファンの私としてはドレスコーズの『1』の人という印象ですが。
穏やかながらそこそこ動きはあるベースと、響く感じのシンバルの音が心地いいんですよね。囁くようなハスキーさの強調された歌声も良い。眠たくなっちゃうほんと。
しかし、長めの間奏ではフルートがややカオスな動きをして不穏さを煽っているのも良いっすね。

歌詞も抽象的ながら眠たさと不穏さを両方掻き立てるもの。

疲れ果てた 何もかも滅びて
ダークブルーの世界からこぼれた
不思議のシュラフで運ばれて

ダークブルーの世界とは夜と朝の間のような時間でしょうか。なんかそのくらいの時間に微睡む感じの世界観ですよね。

みんな嘘さ 奴らには見えない
たったひとつの思い出を抱きしめて
不思議のシュラフで運ばれて

世界への恨みとたったひとつしか思い出のないような鬱屈した人生を感じさせるつらいフレーズ。
歌詞自体が上記の三行詩×2つ分しかないので、意味を考えるより倦怠感を感じながら聴くのがベターな気もしますね。
無粋を承知で書くなら、「スピッツの歌詞のテーマ」と草野が豪語した「死とセックス」を同時に思わせるような歌詞だとは思います。
「世界からこぼれた」というのは死の暗喩のようにも感じますし、「たったひとつの思い出を抱きしめて」というのは好きな子との短い触れ合いの思い出をおかずにオナニーしてるようにも思えます。
なんにしろ、生と死のあわいを漂うような不思議な気分で聴ける曲であり歌詞であると思います。




7.白い炎

儚いアパート、幻想的で静かなシュラフから一転、また激しいロックナンバー。
イントロが「Layla」のオマージュっぽいけど、Mステのオープニングほどカッコよくなってないのがスピッツらしくて良いと思います。
激しいんだけど、しかしなんかちょっとしまらない感じもあって、昔はそんなに好きじゃなくて聴いてなかったんだけど、改めて聴くとこのくらいのタラッとしたテンションが心地よく感じます。
Cメロのシンセや、イントロや間奏の手拍子で緩さが出てるのも徹底して格好よくキメすぎないんだなぁ、と。

歌詞はモロにエロですよね。

悲しみあふれても 怒りがはじけても
この日を待つことに心傾けてた

たしかに身も蓋もない言い方ですがセックス出来る予定があれば頑張れますもんね‼️

燃えろ!燃えろ!白い炎よ
まわせ!まわせ!地軸をもっと
言葉をGASにして

燃えろとかまわせとかストレートにエロい意味だと思います。
言葉をGASにしてってのが、動物的な欲求に言葉を付けることで快楽にする人間の業のようなものが感じられて鋭いと思います。セックスには何かしら言葉とか物語が必要ですものね。愛とか恋とかそんな感じの。

ひからびかけたメビウスの惑星で
行き場のないエナジー

メビウスの輪ってのは無限ループとか堂々巡りとかを思わせますし、それが干からびかけてるとなるともう単刀直入に言えば欲求不満ってことですね。行き場のないエナジーって言ってるし。
Cメロの起承転結で転に当たる部分でこういう歌詞が出てくるってことは、これまで見せられてたセックスは全部妄想だったの〜!?みたいな感じもあって面白いですね。
そうなると実はオナニーでしたって感じで、まぁ白い炎はアレのことだろうし、一人で言葉をGASにしてるのはキモいけどとても分かりみがあってつらい......。




8.波のり

雑音から始まりスティックのカウントから入るライブ感のあるノリノリなサーフナンバー。
イントロのシンプルにアガるギターのフレーズとか、Aメロのノリノリなギターとベースとか、間奏に入る時のスクラッチとか、間奏の歪んだギターとかもめっちゃカッコよく明るく楽しい感じ。
なんだけどヴォーカルのせいでどうしても根暗な感じがしちゃうのよね......。

歌詞はどうしても歌い出しの「ペニスケース」のインパクトに驚いてしまいますが(初めて聴いた時は「あれ、今ペニスって聴こえたけど本当はなんて言ってるんだろ?」と思ったけど本当にペニスでした)、全体を見てもやっぱり明るい妄想エロソングって感じで、「海とピンク」に近いものを感じます。

僕のペニスケースは人のとはちょっと違うけど そんなことはもういいのさ

なんというか、自己肯定感と言えば聞こえはいいですけどスピッツに限っては「開き直り」と言った方が似合うと思います。「ええんかい!」とツッコミたくなるような。

くたびれたロバにまたがった ビキニの少女がその娘さ
僕の顔 覚えてるかな

それまで「君」とか言っておきながら一旦冷静に「その娘」とか言っちゃってるのが怖い。覚えてるかなって、覚えてねえよ!とまたツッコミたくなるようなストーカーじみた感がここで一気に表面化してきます。
くたびれたロバにまたがったってのは、「スパイダー」の「ちょっと老いぼれてるピアノ」みたいに金持ちのおじさんってことなのかな、とか。

迎えに行くから どうか待ってて僕のこと仔犬みたいに

ってとこも、いつものスピッツの作風からするとお前が犬になるんじゃないんかい!と言いたくなりますね。猫みたいな女の子に翻弄されて犬にされたいタイプだと思ってたのに......。

晴れた日の波のりは愉快だな

なんでやねん!




9.日なたの窓に憧れて

ジャーンっていうエレキギターの音が鳴りつつ、それよりもシンセに耳が奪われてしまう、後にシングルカットもされた一曲。
アルバムの中ではメロディアスだしキャッチーだしダントツでシングル向けな感じですね。ラスサビで転調までするし。
でも結構長いし歪んだバンドサウンドとシンセの組み合わせとかもちょっと実験的でもあるし、聴けば聴くほど味わい深くもありますよね。
シンセがループするアウトロも印象的。

君が世界だと気づいた日から 胸の大地は回り始めた

そもそも最高なスピッツの歌詞の中でもこれはパンチラインですよね。
アルバムの中でも終盤に来て、この曲はこれまでの曲のような変な気持ち悪さのないストレートで真摯な恋愛ソングに感じます。

僕のほしいのは優しい嘘じゃなくて

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で

優しい嘘じゃなくて身体が欲しい!というあけすけな物言いにも聴こえますが、「君に触れたい」というシンプルな望みがピュアな感じがしてあんまりイヤらしさを感じさせないのが上手いというかズルイというか。

それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ

瞳の奥に沈めるって表現もロマンチックで良いですよね。
日なたの窓に憧れて」というタイトルのフレーズはそのままの形では曲の中に出てこないんですが、このフレーズがなんというか自分達の好きなことだけやってて全然売れてないけどいいのか......?というスピッツのバンドとしての活動から来る「売れることへの憧れ」というものも想起させて、そういう意味でもエモさを感じますね。もちろん、そういう背景は抜きにただのラブソングとして聴いても激エモなんすけどね。

ちなみにメリーゴーランドは回ることから輪廻転生、また「窓」というのも「ロビンソン」の「いつもの交差点で見上げた丸い窓」に通じるところから丸のイメージがあり、「かげろうみたいな二人の姿」というフレーズもあるのでやはり強烈な死の匂いも感じさせる歌でもあるんですが。

あとこれはただの惚気なので読み飛ばして欲しいんですが、彼女と結婚することになった時の私がちょうど「君が世界だと気付いた日から〜」という気持ちでした。




10.ローランダー、空へ

前曲のシンセがループするアウトロの余韻を切り裂くようにデーンと始まりつつ、アルバム一曲目と同じく歌い出しはタラっとした感じ。ただこの曲の方がさらにサウンドや歌い方に重たさというか、ある種の真摯さのようなものがあり、アルバムのクライマックス(次の曲はインストだし)に相応しい風格があります。
全体にダウナーなトーンの中でサビの後半でギターがギャーンと来たりする細かな盛り上がりは見せつつ、間奏に至って空へと広がっていくような壮大なサウンドを聴かせてくれます。
正直子供の頃は地味な曲という印象しかなかったですが、今アルバム通して聴くとしみじみと浸れますね。
ノイズの音が長めに引っ張られて終わるアウトロも余韻があって良いっすね。

歌詞ですが、ローランダーとは低地の人。
現実の地理的なアレじゃなくて、地底人みたいなSFっぽさと、非リアみたいな比喩表現とを重ね合わせたイメージで聴いてます。
ここまでの曲は概ね「君と僕」の(妄想を含めた)恋の歌でしたが、この曲では「僕」という一人称は存在せず、曲の主人公である「ローランダー」のことを「君」と呼んでいます。

果てしなく どこまでも続く くねくねと続く細い道の
途中で立ち止まり君は 幾度もうなづき 空を見た

ビートルズロングアンドワインディングロード、いやそれよりも、「チェリー」の「曲がりくねった道を行く」なんかを彷彿とさせるフレーズ。
「日なたの窓」=売れることへの憧れを前の曲で歌っていたとするなら、この「ローランダー」もまた君とは言ってるけど自分たちスピッツのことであって、好きな音楽だけやってるモラトリアムみたいな時期からの脱却をしなきゃいけないなぁ〜という気持ちの表れのように感じてしまいます。

今更なんだけど、棕櫚ってなんだろうって思って調べたら、あのハワイとかに生えてそうな樹のことだったんですね。
そうなると「白いパナマ帽」とかもそのイメージだし、ちょっと現実的すぎるけどそういう自分達には似合わなそうな陽の当たる国への憧れみたいなのがやっぱあるのかな、と。
そうなると「波のり」とかもそのイメージに通じるし、「オーバードライブ」とか「白い炎」の熱を感じさせるところなんかも繋がってくる気がして、アルバムの締めくくりに相応しい歌だなぁと思います。
そして、少なくとも実際に飛んでみようとしたのが、ポップ宣言たる次作「Crispy」なんですよね。




11.リコシェ

アルバムのエンディング、あるいはカーテンコールとかリプライズに近いような印象のインスト曲。
ローランダーの重たい余韻を吹き飛ばすような疾走感があって、なおかつローランダーを受けて宇宙船で「空へ」と駆け抜けていくような感じもあります。SFっぽいピロピロした音。
リコシェってのはスピッツのバンド名候補になってた単語でもあるらしく、それはデヴィッド・ボウイのレッツダンスっていうポップなアルバムに収録された曲から取られていたらしいです。

このアルバム全体で、妄想と現実の葛藤とか、自分の内側に籠ろうとする重力とそれを振り切って外へと飛び出そうとする力の相剋のようなものが感じられましたが、その後ブレイクするスピッツを知っている今思えば、この曲はその飛翔への予兆のように聴こえます。
ボウイの売れ線狙いアルバムの曲からタイトルをとっていることも、スピッツの次作『Crispy』の一曲目のポップさからもこの受け取り方は間違っていない気がするんですが、どうだろう。
ともあれ、ヘビーなアルバムをさっぱりと終わらせてくれる〆のそうめんみたいな曲っすね。