偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年に読んだ本ベスト10

はい、こんにちは。 こないだのアルバムランキングに引き続きまして今年読んだ本ランキングです。 今年は90冊ちょっと読みましたが、半分くらいは穂村弘と浦賀和宏で、他の作家のはあんま読んでないので、例年みたいにベスト20じゃなくて、10でいきます。今…

2020年、私的アルバムランキング!!

はい、それでは今年もやってまいりました年末恒例のこのコーナー!今年の新作アルバムの中からランキングを付けていきますが、なんせ今年は個人的に井上陽水にどハマりしつつユーミンやRadioheadやDavid Bowieなどをちょいちょい聴いてたので、あんま新譜聴…

植田界隈ケーキ屋巡りの旅

木曜日なので植田界隈でケーキ屋巡りをしてきました。 なぜ木曜日なのでかというと、私が火木休みでケーキ屋が大抵火曜日休みだからです。今はマンションを借りていつつまだ住んではいない状態なので親に隠れてケーキを食べまくるには最高の時期なんですよね…

タイタニック

仮にもね、映画ファンを名乗っていながら、今さら『タイタニック』を観るっていう。 別に「こんな誰でも観てる超大作なんか俺は絶対観ないから!」っていう反骨精神ではなくて、ただ単に長すぎて気力が湧かないお年頃だっただけなんですけど、実際観てみて反…

小川勝己『ぼくらはみんな閉じている』感想

小川勝己の第一短編集。ぼくらはみんな閉じている (新潮エンターテインメント倶楽部)作者:小川 勝己メディア: 単行本 小川勝己の短編読むのは初めてでしたが、長編と同じくセックスドラッグバイオレンスエモーションな感じでありつつ、シチュエーションとか…

麻耶雄嵩『友達以上探偵未満』感想

三重県は伊賀上野に住む女子高生探偵コンビのももちゃんあおちゃんが活躍する、犯人当て連作中編集。友達以上探偵未満 (角川文庫)作者:麻耶 雄嵩発売日: 2020/11/21メディア: Kindle版 仮にもミステリファンを名乗っている私ではありますが、とにかくロジッ…

小川勝己『まどろむベイビーキッス』感想

そんなこんなでハマってる小川勝己先生の、まぁ代表作のひとつと言えそうな作品ですね。 まどろむベイビーキッス (角川文庫)作者:小川 勝己発売日: 2013/09/13メディア: Kindle版 キャバクラ"ベイビーキッス"で働くみちるは、自身のホームページの掲示板で常…

小川勝己『ロマンティスト狂い咲き』の感想ではありません。

けっこう自分としては死にたいと思って、でも怖いし本気で死なない程度に首を吊る真似をしてる時なんかに、頭の中で自嘲的にいい歳して馬鹿なことしてるなって客観視してるつもりの感覚もあったんだけど、死にたいと思わなくなってから思うのは毎日死にたい…

トマス・H・クック『緋色の記憶』感想

重いからたま〜にしか読まないクック。 代表作、いわゆる"記憶"シリーズの一冊です。 緋色の記憶 (文春文庫)作者:トマス・H. クック発売日: 1998/03/10メディア: 文庫 1926年。チャタムの村に赴任してきた美しい女性教師と、妻子ある男性教師との関係がやが…

日記 11/25

中西鼎『放課後の宇宙ラテ』感想

『東京湾の向こうにある世界は、すべて造り物だと思う』 の中西鼎先生による新潮nexからの2作目です。 放課後の宇宙ラテ (新潮文庫)作者:中西 鼎発売日: 2020/10/28メディア: 文庫 中学時代、超常現象に入れ込んで"宇宙人"と呼ばれいじめられていた圭太郎。 …

スピッツ『名前をつけてやる』今更感想

1991年11月、デビュー作である前作『スピッツ』からわずか8ヶ月でリリースされたセカンドアルバムです。名前をつけてやるアーティスト:スピッツユニバーサルAmazon 前作が青にヒトデというジャケ写だったのに対し、本作は赤で猫。 特に初期における草野マサ…

アレン・エスケンス『たとえ天が墜ちようとも』感想

『償いの雪が降る』の著者の、邦訳としては2作目の長編です。たとえ天が墜ちようとも (創元推理文庫)作者:アレン・エスケンス発売日: 2020/09/23メディア: Kindle版 住宅地の路地で発見された女性の他殺体。 刑事のマックス・ルパートは、自身と因縁のある被…

ルビー・スパークス

2016年10月。 その時私は彼女が出来たことがなくて、好きな女の子にはフラれて、もう恋なんてしたくないような、早く次の恋をしたいような、そんな気持ちでいて......あの頃から私は恋愛映画を貪るように観るようになったんだと思います。そんな時に出会った…

日記 11/3

祝日だったのでオフ会に行きました。今池ガスビルの燻製合鴨カレーみたいなやつ。スパイスがいろいろ入ってて食べたことない味。美味しかったです。池下のケーキ屋さん。 ケーキ屋さんでケーキを1つに決めるのが悲しいので、3つ食べました。サバランと紫芋モ…

ジョーカー

ついに観ました。ジョーカー(字幕版)発売日: 2019/12/06メディア: Prime Video アメコミ映画に興味なくてジョーカーのこともほとんど知らないんですが(ノーランのやつは見たけど)、全然知らなくても普通に楽しめました。 というのも、本作はあくまで"ジョー…

二階堂奥歯『八本脚の蝶』感想

編集者として国書刊行会に勤め、2003年の4月に、25歳の若さで自らの命を絶った二階堂奥歯氏。 本書は、彼女が死の2年前から綴っていたブログを書籍化したもの。 2006年に単行本として刊行されたものの絶版となり幻の本として語り継がれていました。その時か…

ルトガー・ハウアー/危険な愛

無軌道でワイルドな芸術家のエリックと、彼がヒッチハイクで出会ったGirl・オルハとの恋を描いた純愛映画です。ルトガー・ハウアー 危険な愛 [DVD]発売日: 2007/01/26メディア: DVD こないだうちハマってて師と仰ぐまでになったポール・ヴァーホーベン監督の…

甲斐田紫乃『超能力者とは言えないので、アリバイを証明できません』感想

本屋さんで平積みになってて気になったので。超能力者とは言えないので、アリバイを証明できません (宝島社文庫)作者:甲斐田 紫乃発売日: 2020/09/04メディア: 文庫 冴えない大学生の主人公とその一族が、曽祖父の遺言状開封のために孤島に集まる。 そこで遺…

西澤保彦『収穫祭』感想

台風が来た1982年8月17日の夜、寂れた過疎村の首尾木村北西区でほとんどの住民が鎌で惨殺される事件が起こった。 生き残ったのは3人の中学生と、1人の教師だけ。 それから9年後、生存者の周囲で再び惨劇が起こり......。収穫祭〈上〉 (幻冬舎文庫)作者:西澤 …

穂村弘『鳥肌が』感想

大好きな穂村弘による、恐怖をテーマにしたエッセイ集。鳥肌が (PHP文芸文庫)作者:穂村 弘発売日: 2019/07/10メディア: 文庫 いやぁ、面白かったです。これまでのほむらさんのエッセイと、書いてあるエピソード自体は被ってることもあるくらいなんですが、こ…

Re:私信

お誕生日おめでとうございます㊗️私も会えてうれしかったです。あと写真すごくよかった。私はこうやってブログで他人様の作品をあーだこーだ批評してるだけのクズですからね。表現出来ることが羨ましいよ。 さて、それではこれが私の青春のCDの楽曲解説的な…

松浦理英子『親指Pの修業時代』感想

フォロワーのおじさんに勧められて読んだやつです。親指Pの修業時代 上 (河出文庫)作者:松浦 理英子発売日: 2006/04/05メディア: 文庫親指Pの修業時代 下 (河出文庫)作者:松浦 理英子発売日: 2006/04/05メディア: 文庫 ごく普通の女子大生の一実。しかし、親…

アリス・スウィート・アリス

70年代スラッシャーの隠れた名作と呼ばれる本作。 ちょっと前までは日本未公開でDVDにもなってなかったらしいですが、数年前にDVDになって、ついこないだついにBlu-ray化もされたみたいで、今はそんなに入手困難ではなくなったみたいですね。良いことです。 …

小松左京『霧が晴れた時』感想

小松左京の自選ホラー短編集です。霧が晴れた時 自選恐怖小説集 (角川ホラー文庫)作者:小松 左京発売日: 2015/07/25メディア: Kindle版 氏の本を読むのはこれで2度目。前読んだ『ゴルディアスの結び目』は面白かったけど私みたいなバカには難しかったんで、…

島田荘司『幻肢』感想

医大生の遥は事故で大怪我を負い、記憶を失った。恋人の雅人の安否と事故の原因について思い詰めるあまり鬱状態になった遥はTMS治療を受けることになるが、その結果、雅人の幻が見えるようになり......。幻肢 (文春文庫)作者:島田荘司発売日: 2017/08/04メデ…

スピッツ『三日月ロック』今更感想

2002年9月11日発売の10thアルバム。 つまり、9.11のちょうど1年後に発売されたアルバムです。三日月ロックアーティスト:スピッツユニバーサルAmazon マイアミショックから『ハヤブサ』という名のロック宣言によって立ち直ったスピッツですが、しかし9.11とい…

スピッツ『ハヤブサ』今更感想

はい、それでは今回はこのアルバムについてです。 2000年リリース、9枚目のアルバム、『ハヤブサ』。ハヤブサアーティスト:スピッツユニバーサル ミュージックAmazon 本作はスピッツのアルバムの中でも個人的に最も思い入れのある作品です。 理由はシンプル…

島田荘司『夏、19歳の肖像』感想

夏なので、読みました。新装版 夏、19歳の肖像 (文春文庫)作者:島田 荘司発売日: 2005/05/10メディア: 文庫 19歳の夏。 バイク事故で入院していた私は、病室の窓から見える谷間の家の娘に恋をした。 しかし、ある日その家で恐るべき光景を目撃し......。 夏…

楽しいこと

最近、楽しいことがなくなりました。 いや、日々生きてて楽しいと思うことはもちろんある。私は恵まれた幸せな人間だ。 ただ、なんつーか、楽しいことが頭打ちになってるんですよね。全てが想定の範囲で、なんだか与えられた楽しさをこなしていくような感覚…