偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

北大路公子『すべて忘れて生きていく』感想

週末とか忙しい時にちょびちょびとつまみ読みしてるケメコ。 これまで読んだ本では身も蓋もないダメダメっぷりにただただ爆笑してました。しかし本書では、そうは言ってもやっぱ作家さんなんだよなぁと思わせてくれるような、ある種の「ちゃんとした」部分だ…

ディーパ・アーナパーラ『ブート・バザールの少年探偵』感想

長年ジャーナリストをやってた著者のデビュー作。 インドの作品ですが、アメリカの探偵作家クラブ賞を受賞して話題になったようです。インドの小説ってのを読むの自体初めてで、インドに対しても『スラムドッグ・ミリオネア』とか『きっとうまくいく』くらい…

「たま」はすごいんだぞ!

「たま」というバンドが好きだ。かなり好きです。 データベース型オタクなのでどうしても「覚えてない曲も多いのに大好きって言いづらい」という遠慮が出てしまうのですが、それを抜きにすればもう大好きと言ってもいいでしょう。ってくらい好きです。しかし…

梶龍雄『龍神池の小さな死体』感想

「梶龍雄の復刊」なんてのは、ちょっと前まではあり得ないことを例えるジョークでしかなかったと思うのですが、我らがトクマの特選様様がついにやってくれました!ありがとう、トク魔くん!本作は1979年刊の、カジタツの代表作として挙げられることも多い作…

シャカミス競作会2022作者当て正誤まとめ

シャカミス競作会2022楽しかったです! 私は書いてないけど読み専の中では1番この企画を楽しんだんじゃないかと自負してます。次回は書きたい!せっかく作者当てに全力投球で挑んだので、その結果をまとめとしてブログに上げておいて終わりたいと思います。…

ムカデ人間2

食後にこんなん見たくないよ〜って言ってんのに妻に無理やり観せられましたが結果的に超傑作だった。ムカデ人間2(字幕版)マディ・ブラックAmazon 『ムカデ人間』に憧れる精神障害者の警備員マーティンが、聖典を超える12人の連結に挑むというお話。前作の模…

岡本真帆『水上バス浅草行き』感想

岡本真帆さんの第一歌集。デビュー作。 普段そんなに歌集とか読んだことなかったんだけど、フォロワーのおっちゃんに勧められて買いました。そしたらめっちゃ好きでした。 というか、なんとスピッツのファンアートの側面があって、これを私に勧めるなんて分…

アレン・エスケンス『過ちの雨が止む』感想

ドラマ要素の強いサスペンスの書き手として個人的に激推ししてるエスケンスの邦訳最新作。 『償いの雪が降る』の続編で、ジョーやライラたちのその後を描いた作品です。過ちの雨が止む ジョー・タルバートシリーズ (創元推理文庫)作者:アレン・エスケンス東…

スピッツ『惑星のかけら』今更感想

しゃおら!スピッツ3作目のアルバムだぜおら!惑星のかけらアーティスト:スピッツユニバーサルAmazon1作目『スピッツ』は「死」、2作目『名前をつけてやる』は「性」がテーマの姉妹作のようになっていましたが、それらと併せて初期三部作と呼ばれることもあ…