偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

JAWS IN JAPAN(2009)

大須シネマさんの最狂サメ映画フェス2023に行ってきました!

観たことのある『シャーケンシュタイン』を除く3作品を1日で観て、金と時間をドブに捨てまくるという人類に許された最も贅沢な休日の過ごし方が出来ました!夏を先取り!

さて、1本目の本作は珍しい国産サメムービーにしてシャークネードよりもダブルヘッドジョーズよりも前に作られた今のサメ映画ブームの先駆と言っても過言ではない作品!


沖縄にやってきた若い女性2人はとあるビーチのコテージに泊まるが、そこでかつて同じように過ごした女子グループが映したビデオテープを見つける。最初は他愛もない恋バナだったテープの内容はやがて凄惨な殺戮に変わり......。


はい、まぁなんつーか色々残念なところはありつつ、映画館で観ると他にすることもなくて集中できたのもあって意外と面白かったです。
とりあえず冒頭のコラージュのように不穏な場面が重ねられていく映像のカッコつけ方とか、なんか変わったことしてやろうって感じがして好感が持てます。
内容はほとんど水着の女の子たちが喋ってるだけだし、半分くらいはビデオテープの中の映像で手ブレしまくりなので酔いそうになったしやめてほしい。
しかし現在と過去の映像とがシンクロしていくサイコスリラー風味の味付けは結構好きです。まぁサイコスリラーにしては最初の方でほとんど見せちゃっててそれ以上のこともほぼ起こらないのでかなり冗長には感じてしまうんですが。
なんせ主演の滝沢乃南さんの柔らかさだけで充分観ていられるのでそんなにつまんなくもなかったです。

そうそう、サメは最後まで出てこないしサメの使い方もなんか雑な感じではあるんだけど、少なくとも適当なクソコラみたいなサメが最初っから惜しげもなく出まくるせいで別に有り難みも感じないような海外のクソサメ映画に比べてサメの出番が一瞬であるが故の「真打登場感」と言いますか、邪神のようなインパクトを持って目に焼き付いたので私は好きですけどね......。

つーわけでまぁ半分は下心ですけど思ったよりは3倍くらい良かったです。というか男が海に落とされるシーンが素晴らしく噴飯モノなのであれだけでもう元は取れたわ。