フォロワーが読んでて気になったので読んでみました。
障害者文化論を研究する文学者の著者。
速くて分かりやすい言葉が溢れる現代社会において「言葉が壊れてきている」と著者は言います。そして、1話ごとに障害者運動家らの被抑圧者の言葉を、発話者のエピソードと共に紹介しながら、言葉が壊れるのを食い止めるためのあり方を模索する、エッセイのような社会批評のような本です。
著者の言うように、SNSを見てれば憎悪を煽動するような言葉に溢れ、政治家は国民を愚弄するような言葉を繰り返している今の世の中は言葉が壊れてると言ってしまっていいでしょう。Twitter見てても以前より憤りや息苦しさを感じることが多くなったように感じます。
反面、私自身も事あるごとにすぐ死ねとか殺すとか言っちゃうのは(そう言われる方が悪い、くらいの信念は持って言ってるつもりではあるけど)よくないなぁと自戒する面もあり、読みながらうんうん頷いたり反省したりと忙しく気持ちを揺さぶられました。
きっと、みんなそれぞれそれなりに真面目に頑張って生きてるからこそ、他人に対しても「生産性」とか「自己責任」を求めちゃうんだろうし、私自身そう言う気持ちになることがないわけじゃないので分かるんだけど、そうやってピリピリしてたら余計ストレス溜まるしもっとこう優しくなりてぇなと思いました。
こないだなんか差別はいけないとか言ってる奴らはお花畑みたいなこと言ってた人がいたけど、私はお花畑に住みたいです。
とはいえ、休みの日はそう思ってても仕事中はまた違う自分が出てきたりもしちゃうので、ほんと人生は反省の連続よ。
本のタイトル同様まとまらない感想になりましたが、しんどい時に読み返したいお守りのような一冊です。