偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! File-1 恐怖降臨!コックリさん(2015)


これまで決定的な瞬間を写せずに売れ行き不振に苦しむ、工藤D、市川AD、カメラマン田代の「コワすぎ!」制作チーム。今回から「"超"コワすぎ」にリニューアルし、視聴者から送られてきたコックリさんにまつわる怪異動画を検証しに行くが......。



はい、「最終章」にて一旦終了したシリーズが装い新たに帰ってきた本作ですが、なんかもう、最高でした!
劇場版の前あたりから雲行きが怪しくなっていた本シリーズ、最終章がかなりクソだったので心配していましたが、再び単発モノに戻った本作はもう、観たかった「コワすぎ!」そのもの。やっぱり監督の趣味や内輪受けに走るとロクなことにならない。

さて、本作はまず投稿映像自体が楽しい!
女の子が2人でわちゃわちゃしてるだけで癒されるし、古き良きベーシックなコックリさんをやるのも一周回って新鮮な感じする。
投稿映像には出てこなかったキーパーソンの新菜ちゃんも良いキャラすぎるし普通に可愛くて好きになるしかない。毎回出てくれ。

もちろん、工藤さんの暴れっぷりも最高!
最終章ではハメを外しすぎてちょっと引いたけど今回はヤバいけど憎めないいつもの工藤さんに戻っててそれだけでもう嬉しかった。工藤さんの言動の全てが面白く愛おしい......。ころり。

夜の校舎をワンカットで走り回りながら憑依バトルを繰り広げるアクションホラー的な楽しさもあり、そこで出てくる必殺技がアレなのには爆笑だし、意外とミステリっぽさもありつつその発端がアレなのにも爆笑。一つのお話としてちゃんとオチもあって完結しているところがこれまでのシリーズとは違って賛否はあるかもしれんけど私はすっきりしてて好きです。変な仄めかしを引っ張って引っ張って江野祥平、みたいなクソ最終章を思えばもう一話完結こそ至高と思う。

という感じで、個人的にこれまでのシリーズでも一番くらいに楽しかった本作ですが、「超」シリーズは次で終わりみたいで大変悲しい。この路線の単発モノで年イチくらいで観たい......。