偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

リュミエール!(2016)

シネマトグラフを発明し「映画の祖」とされるリュミエール兄弟が、1895年から1905年にかけて撮影した1400本以上の作品の中から108本を厳選して修復し、ナレーション解説付きで観られる作品集。

リュミエール!(字幕版)

リュミエール!(字幕版)

  • ティエリー・フレモー
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解説が字幕で出るのが邪魔くさかったので吹替で観たらなんか小学校の時に授業で観せられたビデオみたいな雰囲気のナレーションで、それはそれでどこか懐かしい気分になって、小学校の視聴覚室で映画のお勉強をするような気持ちで観ました。

彼らの作品は技術的な制限により1本50秒という縛りがあるんですが、その中で街と人々の生活を捉え、かと思えばコメディやサスペンス(?)、トリック撮影などもやってる多彩さが凄え。映画の発明者(エジソンもだとか、諸説あるらしいけど)でありながら素晴らしい映画監督でもあったってのがかっこいいね。
50秒しかないしカット割りとかもなくほとんど定点カメラによる1発撮りなんだけど、構図が美しいのでそれでもう充分映像を観る愉しみが満喫できるあたり映画というものの始祖にして本質なんじゃないかな、と思う。映像を観るのが愉しい、それこそ映画!
修復されてるから画質がめちゃ綺麗なのも良かった。

なんせ108本あるので細切れで少しずつ観ましたが、全部良かったよね。U-NEXTで観れるのでちまちま見てください。オススメ!