偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

RRR(2022)

話題になってたのは知ってたしこないだ友達にも勧められたんだけど観る機会を逃したし配信来るの待つか〜とか思ってたらまさかのまだ上映中だったので駆け込みで観てきました。てかなんで去年の10月の映画がまだやってんだよ意味分かんねえよ。
結果映画館で観て良かった!!最高でした!!


1920年、イギリス領のインド。イギリス人に攫われた部族の少女を取り戻すためデリーに来た戦士ビーム。大義のためにイギリス側の警察官として忠実に職務をこなすラーマ。2人はとある事件をきっかけに出会い親友となるが、やがて互いが敵対する立場にあることを知る。2人が選ぶのは使命か、それとも友情か......?


本作の感想なんか「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」だけで充分ですね。
まぁでもそんだけじゃさすがにアレなんで蛇足と知りつつ書いてみます。

まぁとにかく圧倒的な熱量のあるバトルシーンが最高っすね。
調べてみたら本作の制作費は日本円で5億円相当くらいらしいですが、観てる感覚としては1兆円くらいかかってる感じがします。
冒頭のラーマが単身でインド人の軍勢の中を海を二つに分けるように進んでいくシーンからしてもうド迫力だし彼の超人的なパワーが示されていてうおおぉぉ!!!って思う。そう、主人公2人がもう1人でも軍隊レベルの戦闘超人で、ここまで強えともうただただ観ていて気持ちいいっすよね。
正直、冒頭のこのシーン観ただけでもう「これがクライマックスだよな、帰る準備するか〜」って思っちゃうんだけど、そっから2人が出会うシーンがもう激アツすぎてここで既に泣いたし、「泣いたってことはクライマックスだよな、帰るか〜」っていって一旦帰宅しました。でもよくよく考えたらまだタイトル出てきたあたりだし終わってないんじゃね?と思って映画館に戻ったらまだ起承転結の「起」の部分だったと気づき危ねえ危ねえってなりましたね。
そっからも、とにかく30分ごとにクライマックスがあるからその度に帰りそうになってソワソワしっぱなしでしたよ。
バトルシーンがなんかもう、マンガかよってノリで、スローモーションが多用されるし、パワーヤバすぎだし、アクションがアリエネーすぎるし、「その作戦要る?」って思うような趣味でやってるとしか思えないパワー戦術が繰り広げられるしでもう最高なんすよね血が沸騰する。

てか、本作180分あって休憩もないから途中からトイレ行きたくてしょーがなかったけど、筋立て自体はめちゃくちゃシンプルで、60分もあればやれそうな話なんすよね。だからもう後の120分は全部やりたいことやってるだけのハチャメチャな映画であって、そんなんもう最高でしかないでしょ。ほとんど無駄なシーンなのに全部のシーンが最高に面白いわけですからね。
でもこんくらいシンプルでええねん。親友と使命の葛藤!身の程知らずの恋!悪役らしい悪役と勧善懲悪!最高のエンタメ!
まぁ、ほんとに欲を言えばなんだけど、序盤ラブコメっぽいわりにロマンス要素が薄かったからそこだけやや中途半端に感じてはしまったけど、観てる間はパワーに押されてそんな細かいことなんか考えられないくらい圧倒されてました。

そんで、もうほぼほぼバカ映画なんだけど、しかしテーマは人種差別やあらゆる圧政、抑圧への怒りであり、それを「暴力では何も解決しない」みたいなヌルいの一切抜きで完全に暴力オンリーで勧善懲悪してくれるのが気持ち良すぎました。もちろん現実の問題はこんなシンプルに暴力!ではアカンと思うけど、映画の中でくらい悪いやつぶち殺しまくって爽快!!!でええねん。
それから、ナートゥのシーンや、エンドロール(インドの歴史に詳しくないのでちゃんとは分からないけど、インドの歴史的な偉人、解放運動の英雄らしい)でインド民族の誇りを示し、同じインド人でも産まれが違うビームとラーマの2人が共闘することで団結を示しているのも素敵だと思う。

まぁでも色々書いたけど素手でオートバイ掴んでぶん回す映像が観られるだけでも観ないと人生の半分くらいは損する映画っすよ。
終わった後トイレに直行したんだけど、同じスクリーンで観てた人全員同じくトイレに直行してて笑いました。