偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

シソンヌライブ[sept]雑感

終わりが近づいてきましたが7本目。

シソンヌライブ[sept] [DVD]

シソンヌライブ[sept] [DVD]

  • 発売日: 2018/10/31
  • メディア: DVD



《収録作品》
代わりに読んで/車に乗るな/成美と百花/割烹SHU/野村くん、オーディションを受ける/カメラマンとアシスタント



正直なところ、全部観た中で本作が一番ハマりませんでした。
一個一個のネタは見てる間は面白いんだけど、全体にオチが弱くて「あれ?終わった?」と思うのすらあったり。幕間の映像もなんとなく間延びして感じられました。面白いは面白いんだけど、コントの内容を映像化しただけなんだもん。
キャラとか台詞回しが面白いことは前提とした上で、ハイレベルなライブDVDたちの中では一歩劣るかなぁという感じ。面白いは面白いんです。
以下各話感想。



「代わりに読んで」

2人ともマトモなのにしょう小説の内容がヤバすぎてどんどんじろうちゃんが狂っていってしまうのが面白すぎました。作中作モノもいけるんだなと、脚本家としての振り幅にもびっくり。


「車に乗るな」

じろうちゃん演じるヤバいおばちゃんが実は真っ当なことを言っていて、長谷川さん演じる社会的信用のある人物が案外ヤバい奴だったりして正義とは何かを問われます(いや、そんな話ではない)。弁慶みたいなあれと、プライドを捨て切ってるあたりが好き。


「成美と百花」

なんか可愛い女性シリーズ。
とことんまで暴走しきるじろうちゃんに対して長谷川さんがだんだん事務的に捌ききれなくなってきて内面を見せはじめるあたり好きですね。最後エモい。


「割烹SHU」

1作目の「名店への道」のまさかの続編......というより前日譚なのかな?
オチが弱いんだけど、着想は強いっすね。くせえラーメン屋の逆パターンみたいになってるのも笑う。


「野村くん、オーディションを受ける」

いよいよ普通の先生とかでは野村くんに対応しきれなくなってきたからか、某芸能人オマージュみたいなトリコロール氏の登場。しかしそれでも野村くんの独擅場になってしまうのが面白いっすね。これもオチが弱いし全体のゴールも特に見えなくてただ小ネタの応酬をしてるだけみたいな感はありますが、それがとにかく面白いので良し。


「カメラマンとアシスタント」

まさかこんなキャピキャピした(?)女子の役までやれるとは思いませんでしたが、絶妙なウザ可愛さが見事です。対する長谷川さんも絶妙にいそうな感じ。お話としては間延び感があるしオチもやっぱり弱いけどこの2人のやり取りを見ているだけで楽しいので良いです。



そして、エンディングがまさかのあのシンガーのオマージュで笑いました。というか彼が話題になり始めたのがたぶんちょうどこのライブの頃なので取り入れるスピードが驚異的ですよね。