偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

後藤正文『何度でもオールライトと歌え』感想

中学生の頃にアジカンを知り、高校生の時にガッツリとハマりました。 今ではなんかブログで「音楽的なことは分かんないから〜」とか言いながらひたすら歌詞の話をしてる私ですが、しかし当時は歌詞というものをほとんど意識してなかったんですね。 なのでア…

川谷絵音のファンをやめた話

好きにならなきゃよかった 好きにならなきゃよかった 好きにならなきゃよかった スピッツを除いて1番好きだったミュージシャンの川谷絵音のファンをやめることになった。 やめるなら黙ってやめればいいんだけど、indigo la Endとゲスの極み乙女。は10年以上…

後藤正文『INU COMMUNICATION』感想

アジカンのゴッチによる「ぴあ」アプリでの連載を書籍化した1冊。INU COMMUNICATION作者:後藤正文ぴあAmazon 俺が犬を信じられなくなったのは、 21世紀が始まって 数年が過ぎたころだった とある出来事がきっかけで犬への不信感を抱くようになってしまったゴ…

山田正紀『恍惚病棟』感想

山田正紀が気になり出しているので、全部読むのは無理にしろ最近復刊されたミステリ系の作品くらいは押さえておこうかなと思い読みました。 本作は今からちょうど30年前の1992年の作品。まだ携帯電話も普及していない時代ですが、当時としては先駆的だったで…

山田正紀『おとり捜査官5 味覚』感想

というわけで、トクマの特選から復刊された4巻までを読み終え、特選では欠番扱いとなる本作もやっぱ一応読んどこうと思って読みました。 なんか既にわりとプレミアが付いてしまっていますが、少し前に買ってたので滑り込みでなんとか普通の価格で買えました…

山田正紀『囮捜査官 北見志穂4 芝公園連続放火』感想

囮捜査官シリーズ第4弾。 本来はこの次の第5巻が完結編だったわけですが、「シーズン2」立ち上げの都合により5巻は欠番となり次回から令和編がはじまるようです。そちらも楽しみ。 山田正紀・超絶ミステリコレクション#5 囮捜査官 北見志穂4 芝公園連続放火 …

深緑野分『戦場のコックたち』感想

『オーブランの少女』に続く2作目の著作。第二次大戦下、ナチス掃討のためにフランスに上陸した米軍部隊。 コック兵の主人公たちが戦場で出会う謎を描いた5話からなる連作形式の長編です。戦場のコックたち (創元推理文庫)作者:深緑 野分東京創元社Amazon 正…

笹沢左保『他殺岬』感想

トクマの特選笹沢左保100連発第6弾。有栖川有栖選 必読! Selection5 他殺岬 (徳間文庫 さ 1-129)作者:笹沢左保徳間書店Amazon フリーの記者の天知が書いた記事がきっかけで、人気の美容師・環と娘のユキヨが自殺した。 ユキヨの婿である環日出夫は、復讐のた…

小川勝己『狗』感想

カツミンこと小川勝己による、ミステリ要素は薄めの"悪女"にまつわる短編集。 狗 (ハヤカワ・ミステリワールド)作者:小川 勝己早川書房Amazon 全5編の収録作のうち、4話目まではかなり短めの短編で、最後の5話目が全体の半分とまでは言わないけどそれに近い…

浦賀和宏『デルタの悲劇』感想

浦賀和宏の生前最後に出版された作品という意味で第一の遺作にあたる作品なのですが、本作の内容自体も「浦賀和宏」の遺作『デルタの悲劇』が発表されるというもの。狙って死んだわけでもあるまいけど、最後にやってくれたよな、という感じ。 まだ安藤直樹も…

石田リンネ『女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け』感想

フォロワーのケーキ王子に無理やり買わされました。 ラノベミステリを読むの自体久しぶりで、初めて読む作者さんだったのでどんなもんやろと思ってたらかなり面白かったです。 女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け (富士見L文庫)作者:石田 リンネKADOKAWAA…

森川智喜『キャットフード』感想

京大ミス研出身の著者の、講談社BOXからのデビュー作。大人気の三途川理シリーズの第1作。キャットフード (講談社文庫)作者:森川 智喜講談社Amazon 化け猫のプルートは人肉キャットフード製造のため、孤島のコテージに擬態した人肉ミンチ工場に4人の高校生を…

久生十蘭『久生十蘭短篇選』感想

以前から気になってた久生十蘭。青空文庫で数作だけ短編を読んだ気はするけど忘却のファーラウェーだし一冊通して読むのは初ですが、良さがありすぎました。 久生十蘭短篇選 (岩波文庫)作者:久生 十蘭岩波書店Amazon 「黄泉から」戦後最初のお盆を迎えた日本…