偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2021年、私的アルバムランキング!

はい、それでは年末ランキングシリーズ最終回!(?)、アルバムランキングです。
本も映画も古いやつばっかだったのにアルバムランキングだけは新作オンリーです!サブスクやる前からそうたったので、もはや偽物のタワレコとかにブログ名変えるべきですかね。

それはさておき、今年はサブスクのおかげで例年以上に色々新譜を聴けたとは思います。1位はもう先に言ってもいいくらい出来レースでアレに決まってるし、他も大体元から好きなバンドだけでベスト10に面白みがないので、番外のもいくつか紹介してます。

それではさっそく10位から行ってみよ〜〜。




10位.SEKAI NO OWARI「scent of memory」


前作『Eye』『Lip』で一気にオトナの魅力を出してきて惚れちゃったセカオワ先生ですが、本作はそうした色気の部分と持ち前のポップさがバランスよく合わさったアルバムです。
まずは実質一曲目の「Like a Scent」にやられましたね。ヒップホップ流行りだからラップの曲があること自体は驚かないし、韻の踏み方がすごくきっちりしてるのがラップ初心者っぽくて微笑ましかったりもするんですけど、そのリリックの内容が凄まじく。
インタビューだったりネットに流布する噂だったりで知っているFukaseのプライベートな部分やセカオワというバンドのこれまでの作風をも使って繰り広げられる自己紹介にして決意表明はエモすぎます。
正直、かつてのセカオワのファンタジーな作風はあまり好きじゃない......いや、はっきり言えばダサいと思いながら聴いてましたが(どんなファンやねん)、それを経て今ここまでカッコいい曲作ってるぜと言われてしまえばもう、好きとしか言えねえ......。
次の「umbrella」もセクシーで暗めの大好きな曲。この2曲があるおかげで、それ以降の明るめな曲にも説得力が出てきて素直に聞くことができました。
そして、その説得力があるからこそ、死を思わせるラストの「tears」の、しかし前向きなところもすんなり受け入れられるんですよね。
国民的なポップアイコンみたいになってきながら、海外っぽいサウンドも板につき、尖ったところは一層鋭利な名盤です。




9位.Kings of Convenience「Peace Or Love」


昨年はThe Whitest Boy Aliveの新曲が発表され、これはアルバムも来るかも......と思ってたらこっちかーい!ということで、まさかのKings of Covenienceの12年ぶりのアルバムです。
いつも通りのアコースティックなサウンドと2人の声が綺麗で、それ以外には特に言うこともないくらいなんですけど、少しだけ。
じっくり聴いてると実はアコギだけじゃない色んな音が入ってるんだけど、印象はあくまでアコギ弾き語りに聴こえるあたりが好きですね。たらっと流しといてもオシャレだけどじっくり聴いても飽きずに楽しいです。
あと初期の作品と聴き比べると声がこっそり良くなってますよね。昔からいい声だったけど、デビュー作からは20年経ってますから、2人の声にも渋みとか包み込むような暖かさが加わっていてよりグッとくるんですよね。
そして今作ではFeistさんとのコラボ曲も2曲収録されていて、彼女の儚くも印象の強い歌声がアルバムの良いアクセントになってます。
個人的に特に好きなのは、あまりにも切ないメロディに恋する気持ちを思い出させられる「Fever」と、今作の中で1番物悲しい「Killers」の2曲です。もちろん他の曲も全部良いし、12年待った甲斐はある(嘘です新参です)名盤です。




8位.Billie Eilish「Happier Than Ever」

Happier Than Ever [Explicit]

Happier Than Ever [Explicit]

  • Darkroom/Interscope Records
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ビリー・アイリッシュの新作がこんな順位かよってのはありますが、そこはもう洋楽とか全然分かんないただの邦ロック好き大学生の成れの果てなので許してちょんまげ。
もちろん英語分かんないから歌詞も全然わかんないっすけど和訳とか見てると凄いなぁと思います。
デビューアルバムであれだけ大ヒットをぶっ飛ばした、でも私が子供の頃だったら絶対売れるはずのなかったような作風で、じゃあ2枚目どーすんの?ってのが全然予想がつかなかったんですけど、なんか凄えちょうどいい2作目だった気がします。
より間口を広げるように色んな音楽ジャンルの要素を取り入れた幅広いアレンジで、前作のヒップホップ感とかが薄れてややジャジーなのは時代の空気なのか、でも何をやってもちゃんとビリー・アイリッシュの曲として既に確立されていて、「Bad Guy」みたいなキャッチーさの曲はなくて、でもどの曲も聴けば聴くほどキャッチされちゃう感じで。
特に後半の先行配信されてた強めの曲の連打からの、表題曲のあの抑制された中からのある種不健康な感じもする爆発力に、どうしてもパンデミック以降の鬱屈を重ね合わせてしまってエモいです。
そしてエンドロールのような最後の曲も穏やかなアコギと歌の曲なんだけど心がざわつく感じで。
単なるデビュー作のスマッシュヒットに止まらず、これからも追いかけたいと思わされた名盤です。




7位.東京事変「音楽」

2020年に再始動し、本当なら色々とやりたかっただろうところをコロナ禍で盛り上がりきれなかった感じがしますが、しかし再始動するやどんどん新曲やミニアルバムを出していき、今年になってついに10年ぶりのフルアルバム......という活動ペースの速さは嬉しい限り。

事変全部聴いてるわけでもないし好きな曲とピンと来ない曲の落差が激しかったりもして熱心なファンとは言えないですが、それでも曲もバンドとしての在り方もめちゃカッコいいので好きだし新作が出たら聴かないわけにはいきませんでした。
そして、聴いてみて、このアルバムはもう大好きなやつでしたね。

バンドのロゴをタイトルに冠した1曲目の「孔雀」はまさかの自己紹介ラップで新境地っぽくもありつつお経と英文を併置したリリックはらしさ全開でもありつつ、間髪入れずに続く「毒見」のベースでもう好きだわこのアルバム!ってなりました。
全体にわりとチルっぽい雰囲気の曲が多めの中に、真摯なバラードの「命の帷」や映画タイアップとは思えぬ奇抜な構成とメロディの「赤の同盟」、応援ソングならぬお疲れさんソングで元気付けてくれる「緑酒」などで緩急が付いててアルバムの流れがカッコいいんですよね。
そして最後の「一服」が、なにかとピリピリしがちな昨今の生活の中でまさに一服の清涼剤のように気分を軽くしてくれます。

凄腕ミュージシャン5人による音のかっこよさに関してはもう言うまでもないし解説できるほど教養もないので省きますけど、「東京事変10年ぶりのアルバム」という期待値をちゃんと超えてくれる名盤です。




6位.クリープハイプ「夜にしがみついて、朝で溶かして」

新曲は常に出し続けていたのでそんな気がしなかったけど、3年ぶりのわりと長い間隔を経てのニューアルバム。
これを書いている時点でもまだ出たばかりで聴き込んでる段階なのであんまり書けないですが、でも既にお気に入りなので6位に入れちゃいます!
シングル曲は長めだけど、アルバムの新曲は短い曲が多く、15曲入りで54分というボリュームと聴きやすさが今っぽい感じがします。
さすがに15曲も入ってるとバリエーションも豊かで。やっぱり一番「クリープハイプらしい」と感じてしまう疾走感あるギターロックの「料理」、そこにさらに毒を強めた「ポリコ」から幕開けしつつ、変則的なサウンドの「四季」とかオシャレミュージックに斬新な歌詞を乗せる「愛す(ブス)」とか、芥川賞候補にもなった尾崎世界観による"言葉"についての歌詞の「しょうもな」など、音も言葉もこれまでよりもより多彩。
中でも好きなのは「ナイトオンザプラネット」「しらす」「なんか出てきちゃってる」「キケンナアソビ」の夜っぽい流れの4曲。
前前作ではラッパーを招いてヒップホップしてたのが、今回の「ナイトオンザプラネット」はサウンドはヒップホップ感薄いけどセルフでラップしてて気持ち良さと切なさと多幸感とがないまぜになってて泣きそうになってしまうし表題曲に相応しい名曲だと思います。なんならクリープハイプで一番好きくらい好きになっちゃった。カオナシ曲は毎回好きなんだけど、今回の「しらす」はまた一段と良いっすね。コロナ禍以降はお祭りにも行けてないので......。
そこら辺の流れが好きすぎて、最後の三曲はちょっと消化試合的に聴いてしまいますが、今やCMとかでも使われる人気バンドとしてのポップさと、持ち前の尖って捻くれたところやヘンテコなところもあって、いろんな味が楽しめる名盤です。




5位.BaseBallBear『DIARY KEY』


このランキング用に感想を書いていたらめちゃくちゃ長くなってしまったので別記事で載せてます。よかったら読んでやってください。

https://reza8823.hatenablog.com/entry/2021/11/15/230358

一言紹介すると......。
ベボベのCも3度まで」という諺通り、Cの季節が終わってDへと上がったような。『C』のモチーフを再演しつつ、死はよりリアルに、詩はより身近になったような。その中心にいるSHEを想起してつらいです。
サウンド面では3人の音だけのシンプルな演奏が心地よくも、その中で曲調、アレンジともにバリエーションを幅広く揃えていて飽きさせません。
成熟を感じさせつつ瑞々しさも失わない名盤です。




4位.GRAPEVINE「新しい果実」

「地味にめちゃくちゃ好きなバンド」ランキング堂々の1位であるGRAPEVINEの久しぶりの新作ですが、やはり最高でした。
というか、ぶっちゃけ近作では未だに『Burning Tree』が1番好きであり続けていましたが、本作でついに塗り替えられました。

前作が色んな楽器をにぎやかに加えてアレンジの幅を広げていたのに対し、今作はほとんどバンドの音だけのシンプルなサウンドで、しかしその中でもアレンジの幅広さを実現した作品です。もちろん個人的には後者の方がより好きなので、ハマりました。
また、歌詞に関しても、たぶんこれまでと大きく変わってはいないんだけど、聴いてるこっちの状況がコロナ禍による「新しい普通」のおかげで変わってしまったので、これまでよりもなんとなく理解できる部分が増えてきた印象があります。
前作の最後の曲で「光」に対してやや肯定的になってたところからの、本作で「思えば 光など届かなかったんだ」と歌っているのがなんともつらいですけど......。

とりあえず、一曲目の「ねずみ浄土」が良すぎるんですよね。ファルセットの歌始まりでR&Bっぽい感じの流行りに寄せたような新境地な曲なんだけどしっかりGRAPEVINE印で。下手に洗練されてない泥臭さがあるのが逆にとてもオシャレで。
あと、まぁ全曲いいんですけど特に好きなのは「ぬばたま」ですかね。GRAPEVINEらしい強烈な憂いを帯びているあたりは私の好きな「指先」とか「エレウテリア」っぽさもありつつ、言葉の印象もあって和風ファンタジーっぽい世界観でもありつつ、地味にはじめてのラップを披露してたりもして、「飢えに飢えり」と書いて「2020」と読ませる鋭利な言葉遊びも込められていてヤバい曲です。
リヴァイアサン」の挑発的なところとか、死を見据えたような「最期にして至上のとき」など、おっさんバンドとしてのプライドを見せつけつつちゃんと時流も捉えているカッコ良すぎる名盤です。









それではベスト3の発表......に行く前に。
今年は好きなアルバムが多かったのと、ベスト10が元から好きなバンドばっかで面白みがないので、惜しくもベスト10には入らなかったけど印象的だったやつをいくつか一言で紹介します。



girl in red「if i could make it go quiet」

if I could make it go quiet

if I could make it go quiet

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期待してたファーストアルバム、やっぱり良かったです。ただ、ベッドルーム感のある初期作が好きすぎてちょっと強くなりすぎたかな、と思ってしまう......。やっぱり「midnight love」みたいな音が好きなんだよね。



Claire Laffut「Bleu」

Bleu

Bleu

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ダンサブルでわちゃわちゃしてるけど静かな印象のあるフレンチポップ。声と、フランス語の聴き慣れない響きが新鮮で普段あんま聴かない感じの音楽だけどこの人好きなんすよねなんか。EPも聴いてたけどこれが待望のファーストアルバム。



Marco Castello「Contenta Tu」

Contenta Tu - YouTube

アーランドオイエのレーベルから出てる新人SSWのこれもデビュー作。
こっちはイタリア語?の響きがやはり新鮮で、ノリが良くもアーランドオイエっぽい静寂の雰囲気もあり、ホワイテストボーイアライブよりはもうちょい泥臭いというか田舎臭い感じで、親しみを感じる名盤。強いて挙げるなら、これが11位と言ってもいいでしょう。



Benny Sings「Music」

この人全然知らなかったんだけど、川谷絵音が聴いてたので聴いてみたら良かったシリーズです。ドラムとベースとシンセとかピアノとかの、バンドしか聴かない人間にも聴きやすくもシャレオツでメロウな感じのサウンドで、夜の喫茶店とかで聴きたくなるイメージ。どっちかというと作業用みたいな感じでだけどかなり聴きましたね。



カネコアヤノ「よすが

今年の初め頃に出て、まだワクチンも打ってなくてコロナへの不安と閉塞感が今より強く、また新生活も始まって楽しくもやはり不安も強かった時期に聴いたので余計にかもしれませんが、この独特だけどそれこそ抱擁されるような優しい歌声と穏やかな曲調に癒された、思い出深い一枚。



DADARAY「ガーラ」

川谷絵音ファンではあれど、結局はインディゴファンでゲスファンでしかないので他のバンドにはそこまで注目してなかったのですが、これは良かったです。やっぱりFake Radioの課長のベースがカッコ良すぎる。カバーもいい選曲!



LITTLE CREATURES「30」

全く知らなくてフォロワーさんに「ホワイテストボーイアライブっぽくてオススメ」と勧められて聴きましたが、よかった。ギター・ドラム・ベースだけで隙間を感じるシンプルなサウンドだけど、静かに踊れるのよね。特に、ギターのアルペジオとベースのスラップという好きなの詰まった「悲しみのゆくえ」と、特にホワイテストボーイアライブっぽい「あさやけ」が好きです。



ドレスコーズ「バイエル」

最初はピアノインストとして発表され、だんだんとアレンジを加えて「成長するアルバム」としてリリースされた、めちゃくちゃ新しい新作。
コロナ禍での生活を切り取った歌詞も今残しておくべきものだと思うし、アレンジが削ぎ落とされてシンプルだからこそメロディと声の良さが際立ってて良い......んだけど、やっぱ『平凡』のワチャワチャした感じが好きなので、っていうところでランク外になってしまいました。でもいつか何年後何十年後かに聴いて今のこの時代のこの感情を思い出すよすがとなるであろう名盤です。



KIRINJI「crepscular」

バンド編成を解散してソロプロジェクトとなってからの1作目。
お洒落なサウンドや社会を見つめつつ独特の言葉で紡がれ、「気化猫」のようなナンセンスなユーモアも交える歌詞はそのままに、世相を反映してかしっとり落ち着いた曲が多くて、個人的には早朝の出勤時とかによく聴いてます。





そんな感じで、いつもより色々聴いた一年でした!
他に旧作ではやっぱり井上陽水レッチリ、それから夏の間は杉山清貴オメガトライブをよく聴いてましたね。
あとは、スピッツの新曲「紫の夜を超えて」「大好物」の2曲も外せません。来年はアルバムが出るはずの年なので、既に来年の1位までほぼ決まってしまっていますが楽しみに待ちましょう。

それではいよいよベスト3の発表です!!




3位.RHYE「Home」

Home

Home

  • アーティスト:Rhye
  • Caroline International
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川谷絵音が聴いてたのでなんも知らずに聴いてみたんですが、めちゃくちゃ良かったです。

静謐さを感じさせるサウンドと、それでいてキャッチーでポップなメロディ。甘くて切なくて儚くて美しくて踊れて泣けます。ボーカルは男性みたいですが、性別を感じさせずただ歌としてそこにあるような美しい声も素敵。
現時点での私が思う理想のおしゃれミュージックです。

個人的に好きなのは「Sweetest Revenge」って曲で、歌詞の内容は知らないけどタイトルからイメージされるように甘美さとシリアスさが入り混じった音とメロディで、この曲が聴いてて1番陶酔しちゃうんですよね。
他にも先行シングルの「Beautiful」や「Come In Closer」は特にキャッチーで何度も聴いちゃいます。

朝に聴いて静かに1日の始まりを迎えるも良し、昼に聴いて白昼夢のような気分に浸るも良し、夜に聴いて泣きながら踊るも良し、1日のうちいつでも聴けちゃう音楽です。
BGMとして流しとくのも良いし、キャッチーだからじっくり聴いてても飽きない名盤です。




2位.ギリシャラブ「ヘブン」

自主レーベルを設立して出した3枚目のフルアルバム。
このバンドはちょっと前から志磨遼平が推薦してたのもあって気にしてたんですが、まさかここまでどハマるとは思ってなかったです......。

前作がメジャー初のフルアルバムということもあってちょっとポップ寄りだった気がするんですが、今回はもうちょいインディー感みたいなのが出てて、でもめちゃくちゃキャッチーで一回聴いたらもう頭ん中でぐるぐる歌が回っちゃうような感じで最高です。

まさにヘブンを思わせる甘美さがありつつ、そこに切なさや不穏さや虚しさや憂いや退廃が含まれていて、気持ち良く堕ちていく感覚が味わえます。
全体にはそうした雰囲気で統一されていながらも、それぞれの曲のアレンジの幅広さも魅力的。神聖さすら感じさせるコーラスとかったるい歌のギャップが気持ちいい1曲目の「カフェ・オ・レ」をはじめ、ワウワウしたギターがカッコいいアップテンポの「しとやかな獣」、のほほんとした陽気な旅っぽい音色でありつつやはりダークな面も感じさせる「旅のボヘミアン」、キューブリックから採ったタイトルのフレーズからして中毒性が高すぎる「シュバリエ・ド・バリバリ」などなど、個性的な曲が目白押し。
中でも私が1番好きなのは「テレパシーでランデブー」ですね。コロナ禍のステイホームを意識しているのかもしれないロマンチックで切ない歌詞と、その雰囲気がしっかり出てる甘美なサウンド、美しいメロディだけどサビの最後の方で少し不安定になるところなんかもめちゃくちゃ良いんですよね。

まぁそんな感じで、前から好きだったけどここまで好きになるとは思ってなかったギリシャラブさんの名盤です。




1位.indigo la End「夜行秘密」

今年はもう何と言ってもこれですよね!
詳しくは既にブログに書いてるのでこちら。

https://reza8823.hatenablog.com/entry/2021/03/06/184745

https://reza8823.hatenablog.com/entry/2021/03/22/222557

さっくり紹介しておくと......。
14曲入りで、1曲1曲の個性と物語性の強い力作アルバムで、ここからマジョリティに打って出ようという気合いが感じられます。
歌詞はこれまでのよく言えば内省的、悪くいうと独りよがりなところが消えてより大衆的に、サウンドもキャッチーにして何度聴いても飽きない複雑さもあるものに進化しています。
また大まかには序盤は切なくもポップなラブソング、中盤以降で憂いを含んだ人生の歌になっていき、ラストの1曲が特別な意味を持つラブソング......と、indigo la Endの魅力の全てが詰まった集大成としての構成になっていて、ファンはもちろん大満足、ファンじゃない人にも「ヤバいから聴け!」と無理やり押し付けたくなるような最高傑作と呼んでもいい名盤です(って毎回言ってる)。





そんな感じで、なんだかんだ今年も色々新作聴けて良かったです!ミステリの新刊は2冊しか読んでないくせに......。
それでは、来年のスピッツが1位、サカナクションかindigoが2位のランキングでまたお会いしましょう!
あと来年はスピッツ全曲感想シリーズとか、他のバンドのアルバム感想も気軽に書いていきたいです。それでは!