偽物の映画館

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indigo la End『夜行秘密』の感想だよ(前編)

indigo la Endメジャー6枚目にして最高傑作(毎度のことだけど)となる新作です。

夜行秘密 (通常盤)

夜行秘密 (通常盤)

  • アーティスト:indigo la End
  • 発売日: 2021/02/17
  • メディア: CD


はい、というわけで、昨年の今頃にアルバムタイトルが発表されてから1年以上待たされてようやくリリースされた本作。
昨年から配信シングルとしてリリースされていたいくつかの曲を聴いた段階で、「アルバムはヤバいものになるだろう」という予感は抱いていたものの、期待通り、いや期待を超える傑作を聴かせてくれるのはさすがです。

日本語のタイトルになってより開けたものに......という意思のもと作られたのが前作『濡れゆく私小説』ですが、その路線をさらに押し進め、よりキャッチーに、より洗練されたのが本作です。

特に洗練されたのが川谷絵音の歌と歌詞。
高い声はより美しくなり、低い音域もぐんと広がって、曲によっては色気さえ滲み出ているのもかなりの進化だと思います。
そして歌詞はモチーフと物語の絡め方が抜群に上手くなり、歌詞から映画を一本撮れそうな感じになってます。


アルバムの構成としては、歌謡曲からファンクからバラードからヘビーなロックまで、曲調はとても幅広いんだけど、「夜」というテーマでゆるやかに繋がっているため、全体に統一感もあって、毎度のことながら「アルバム」という単位で楽しめる作品になっています。


そわなわけで、進化し続けるindigo la Endだから当然のことではありますが、やはり本作も最高傑作の記録更新。

以下1曲ずつの感想ですが、めちゃくちゃ長くなってしまいそうなので前編後編の2分割にしました。前編ではとりあえず8曲目まで。そして後編をいつ書くかは未定です......。




1.夜行

1曲目にして表題作。

毎度アルバムの1曲目の入りの音にこだわるバンドですが、今回はジャッ、ジャッ、とシンプルなキメでインパクト大。アルバムに対する自信や、サポート含むメンバーが一丸となって作りましたという表明にも聴こえます。

からの、オシャレだけどロック感と歌謡曲感もある、カッコよく懐かしいイントロが素敵。ピアノの、なんていう技法か知らないけどギターで言うカッティングみたいな音が好き。歌が始まるとギターもカッティングを始めてカッコ良い。
そしてドラムはシンバルのシャンシャンいう音を多用してて雪が降ってる雰囲気を出してます。
東京事変の「修羅場」的な大人(アダルト)さ。エロカッコよオシャレ。

全体にとにかくシンプルな歌謡ロックナンバーという感じで、歌メロもめちゃくちゃキャッチー。なんだけど、1サビの後のシャララ〜ンってとことか間奏以降の激しい展開などはさすがの凝り凝りアレンジ。
「目を閉じた夜」ってとこあたりの、コーラスも珍しく激しくなるの好きです。

ボーカルでは、「わかるけどわかるけどさ でも」の「でも」のとこの声が特にすげえ。こんな声出せるんだえのぴょん、みたいな。あんまり今まで彼の声に色気を感じてなかったけどここはなんかエロい。


歌詞はこれまた歌謡曲の世界。
前作の1曲目「花傘」を思わせる、死と性の匂いのする大人の官能ラブソング。
雪に閉ざされた夜の閉塞と、夜行で駆け落ちたいけどそれも出来ない恋の閉塞とが儚く美しくオーバーラップします。
「花傘」といえば、「裸」というワードもこの曲と「花傘」とで共通してますね。
後述しますが、最後の曲同士も前作と今作で同じ部分があるので、あえて前作の再演っぽい部分を残しつつ、「私小説」と「フランス映画」との違いを楽しめるように作ってあるんだと思います。
そして、「秘密の先」というワードに、性の匂いを感じるとともに、それは死の暗喩でもあるように聴こえます。

目を閉じた夜
もう少しだけと思うほど
助走もなく奪われる熱

のところで、演奏が激しくなり、最後の

夜の先に春はなかったみたいだ
夜行秘密一人で握った

でまた穏やかになるのは、吹雪を抜ける様を思わせます。
しかし、抜けた先には春はなかったという虚しい余韻が、アウトロの後ろでかすかに鳴ってるぼわ〜んとした音とともにじんわり残ります。

あと、これはあまり言いたくなかったんですが、「夜行秘密 一人で握った」は下ネタなのかもしれないと思いました。いやん。




2.夜風とハヤブサ

[

からの、本作で最もキャッチーなこの曲の、めちゃくちゃキャッチーなイントロが鳴り出します。
「夜行」の余韻が強いだけに、それを切り裂くようなこの曲順がインパクト大。シングルとして出た時とはまた少し違った聴こえ方がしますね。

テンション上がるドラムの入りからの、インディゴには珍しくシンセがメインのメロディを奏で、スラップベースがブイブイ言わせててギターは脇役。とはいえ、シャレオツなカッティングはやっぱりかっけえ。
かなりファンキーなんだけど、歌が始まるとコーラスとストリングスによってゴリゴリ感が薄められて軽やかな印象が出て、さっぱり聴けます。夏にピッタリ!
カシオペアとかオメガトライブとかをさっぱりしたJ POPにしてみたような感じ。
そんで、終盤の「雨に負けずと〜」のところですぅ〜っとスムーズに転調するのがカッコよすぎます。深夜に高速をぶっ飛ばしながら、すい〜っと横の車を追い越しながら聴きたいですよね!(危ないからやんねえけど)

そして、タイトル!
タイトルが発表された時にスピッツファンでもある私は大歓喜でしたよ!!
スピッツの超名曲「8823」から大胆にタイトルを拝借しつつ、曲は別に全然スピッツっぽくなくて裏切られました。
ちなみに今作にはもう一つスピッツの名曲からタイトルを取った「さざなみ様」も入ってるし、歌詞の面ではかなりスピッツを感じるアルバムになってますね。草野マサムネ著作権料払って欲しいレベル。

歌詞は切ない失恋ソングではありつつ、いい意味で軽いです。

夜風に当たるよ私はロンリー
その通り 今ロンリー

という歌い出しからして軽快なノリ。
他にも「にわか事の馬鹿野郎」「私がフォトグラファーだったら」なんていう独特の言い回しが楽しいです。

私この前ね 秋になった記念に 唇を奪われたんだ
でもねなんにも感じなかったの

というところも、軽くて、切ない。
同じ夏の夜の失恋ソングでも「夏夜のマジック」とはガラッと違ってて、しかし新たな夏夜の名曲の誕生です。
歌詞の1文字目と最後の文字が「夜」で統一されてるのも綺麗ですね。




3.華にブルー

シンセとスラップで圧の強い曲から一転、穏やかで儚いアコギの音から始まるフォークソングっぽい、でもどことなく異国情緒もある一曲。
indigoの曲には珍しいアコギのフィンガーノイズが気持ち良すぎます。キリンジのエイリアンズ大好き人間なので。
そして、イントロで「ふぅ〜っ」って音が入るのが、歌詞を聴いていくと火を消す音かなとか、色々想像できてしまってぞわぞわします。
メロディも綺麗で、サウンドと相俟って聴いてるとなんか泣きそうになります。
そんでも曲が進むにつれて演奏がじわじわと激しくなっていく構成で、2番あたりからは各楽器のアレンジのかっこよさも味わえる贅沢な曲でもあります。

そして、歌は川谷絵音の得意技のファルセットはほぼ使われず、メロの部分ではかなり低めの声で歌っています。
これがまた落ち着きがあって大人っぽくて新境地!
もしかしたら川谷絵音の歌い方が嫌いという(残念ながら私の周りにはたくさんいるタイプの)人にも聴きやすいかもしれません。そこまでして聴かせなくてもいいけど......。
ちなみに前作の3曲目の「はにかんでしまった夏」も裏声無しソングでしたね。
それだけに、終盤で一度だけ裏声が使われるところの切なさが増すんですよね。あそこはほんとグッとくる。
コーラスも「そっぽ向かれたって構わない」のところとか好きです。

歌詞は冬期限定ビターチョコレート事件って感じ。
切ないラブソングは川谷絵音の得意とするところではありますが、こういうスイーツを絡めた可愛らしさもある歌は結構新境地だと思います。
失恋ソングではなく、一緒にいるんだけど心は違うところにある感じが切ねえ。
なんというか、この歌詞で歌われていること全て、相手は全くそう思っていなさそうな独り相撲感が切ない。
ただ、それでも甘く溶けるアイスみたいな恋じゃなくてビターなこの恋を誇りに思っていそうな感じもして、案外悪くない後味が残る、不思議な味わいの曲です。




4.チューリップ

アルバムの中で最初の配信シングル。

前作『濡れゆく私小説』までは、切なさと憂いというのがindigo la Endの主成分でしたが、この曲が出た時に憂いがすっきり蒸発して切なさの結晶になったような印象を受けました。
そして、その印象は本作『夜行秘密』全体にかなりなところ当てはまると思います。

また、歌詞に関しても、前作のそれこそ私小説的な独りよがりさ(それはそれで好きなんですけどね)が抜けて、なんというか音楽シーンに広く打って出るための作品としてかっちり作られてる印象です。

なんといっても、モチーフの歌詞への絡ませ方が格段に上手くなってます。
「チューリップ」という花の花言葉が色によって変わることに目をつけ、褪せていく恋の色に重ねるっていう手法は往年の歌謡曲テイスト。歌詞から映画一本撮れそうな感じの。
それでいて、ちゃんと令和現在のエモさにアップデートもされていて......。
具体的な描写は一切ないんだけど、チューリップに仮託した比喩表現の内面描写だけで2人の姿まで見えてくるようで......。うん、好きとか嫌いとか以前にとても"巧い"歌詞だと思うんです。

歌詞の内容自体は非常に分かりやすいので細かくは書きませんが、最後の

赤かった2人は今日で終わって
雪に混じり合った
あなたの望む色になった
ああ、寒いな

という締め方が見事。チューリップの色を綺麗に回収しつつ、「ああ、寒いな」というシンプルに切ないキラーフレーズで閉めるっていう。
ただ、余談ですがここの「赤かった」がいっつも「アカンかった」に聞こえて、なんで急に関西弁やねんと思ってしまいます。空耳我慢に投稿しようかな。


もちろんサウンドもめちゃカッコいい。

イントロのギターのフレーズをはじめめちゃくちゃキャッチーなんだけど、でもAメロのリズムとかは複雑で、売れ線と音楽的な新しさが両立されています。

そして、この曲でも歌がやっぱ良いですね。
高音はほんとに高いけど聴き苦しくないし、低い方の音域も広い!
2番のサビ終わりの「もう戻らなくていえいえ〜〜」のところの声の低さには何度聴いてもゾクッとさせられます。
1番と2番のAメロで同じメロディをそれぞれ低い声と裏声で歌い分けてるのも好き。

そんな感じで、リリース時に「indigo la Endの新たな代表曲にしてやろう」くらいの気合いを感じた曲ですね。
実際サブスクの再生回数順でも上位だし、MVの再生回数もインディゴの曲の中ではかなり多い方ですしね。




5.左恋

からの、イントロを聴いてびっくりの、めちゃくちゃハードでファンキーなこの曲。
私の乏しい知識から言うとレッチリの「Dark Necessities」を連想しました。
でも、そんなにマッチョな感じはしなくて、服着たレッチリ、みたいなイメージ。
大人なスラップベースがくそかっけえっす。
あと、間奏がめちゃくちゃカッコいい。ギターソロの入りのあの音とかたまんねえっすわ。
あと、サビ直前の機械でいじられたコーラスの声も好き。

歌詞は色っぽいオトナな歌謡曲。若干井上陽水みたいなイメージで、サウンドと合っているようで違和感もあって良いっす。
汚れた大人の恋のお話でありつつ、どこか青い切なさも感じさせるのがまたいい塩梅で。

流し込む水で罪深くなるのはいいけど
また今日も短いつまらない午後だ

のとことか気怠くエロいっすね。
あたしゃナイトクラブなんて行ったことないもんで分かんねえけど、ナイトクラブで会った相手とそういうことになっちゃった翌朝という感じでしょうか?エッチな経験がないので分かりましぇん😂
でも「打った左恋のバッター」は絶対下ネタやし、「不実なとこがセクシー」とか言っちゃってる時点でダメやと思うやで。

ちなみに「左」の意味は自分ではよくわからず、人の解釈を見てなるほどなぁと思ったのでここでは省略します。

あと、シロップ一個分ってことはsyrup8gですよね。てことは君も以前はsyrup16g分くらい甘かったのかしら。




6.たまゆら

そんなチャラめの「左恋」からの、重ためのこの曲への落差にやられます。
左恋の激しめのアウトロから、歌で始まるだけで「うおっ」ってなる。
しかもその歌が、

もう幸せにはなれませんと
筆ペンで記されたみたいだ

っていう歌詞から始まりますからね。うおってなる。

サウンド的には引き続き激しいんだけど、左恋がファンクな激しさだったのに対し、こっちはギターロックな激しさで、ひさしぶりにこんなジャカジャカしたギターの音聴いたなぁと不思議と懐かしい気持ちにもなったり。

んでとにかく歌詞ですよね。
この劣等感よ。
人並みの幸せに結局憧れちゃうところもありながら、上手く生きられない感じ。それな。

きっと上手に迎えない
節目節目の鮮やかさ
少し眩し過ぎたみたいだ

とか、沁みる。
でも、「破ってみたい」の連呼には、一瞬前向きさを感じつつ、

愛し愛されたとしても またきっと捨ててしまうから その度に引っ叩いて欲しいんだ
目が覚めたら 幸せを追いかけて 揺れ続けながらまた落ちる
そんな月曜日をどうか楽しんで

という終わり方はやっぱり前向きとも言い難い。
言い難いけど、そういう風にしか生きられないことを受け入れた上で、「破ってみたい」と少しだけ前を向こうとする意思を見せる、これが川谷絵音流のギリギリの応援ソングなんだと思います。




7.フラれてみたんだよ

美しいピアノ(かな?)の音色から始まるド直球の失恋バラード。
前作で言う「通り恋」みたいな立ち位置ですかね。
ただ、ド直球とは言っても、アコギやピアノの音でシンプルっぽくしてる裏でアレンジはやはり凝ってます。
複雑なコーラスワークや最後一瞬の女性ボーカル(美的計画でも歌ってる相沢さん。素敵な声です)、1番2番Cメロ大サビというシンプルな構成で進むごとに少しずつ感極まっていくように変化する演奏と、シンプルっぽい曲だけど何度聴いても新しい発見があるようなアレンジになってます。

歌詞も「チューリップ」同様、一つのモチーフを見事に活かして映画一本撮れそうなストーリー性を構築していて何度も聴きたくなります。

この曲のモチーフは「月」。
同じ「月」というものが、歌詞が進んでいく中でいくつもの違った意味を持って繰り返し現れます。

月が最初に出てくる

あまねく照らす抜け目ない月
私は影に泣くもんかと強がったの

というところでは、人知れず泣きたい私を見つめる存在として月が描かれ、この曲のタイトルにも現れている"強がり"の理由付けをしています。

満ち欠けの繰り返し 寂しさの裏返し 光は見え隠れ

では、変容し続ける恋というものを喩えるのに月が使われ、

同じ夜だって 同じ月だって
これからもずっと見てるんだな
でも見たくない

では、相手も同じ世界にいるということと、でも同じ月を見ていることくらいしかもう繋がりがないことを突きつけてきます。

張り詰めて丸を食った
味はしなかったな

の"丸"というのも、比喩的なことなのか、実際に中華まんとか丸っこいものを夜食に食ったのかは分かんないけど、どっちにしろ丸に月を重ねている感じがします。

こうした月というモチーフの何重もの使い方がこれまでにはない感じがして、歌詞の面での進化を感じさせます。

その上で、"もう一つの影"の存在が明らかになって、「私負けたんだね」と慨嘆するところからのサウンド、歌詞両面での盛り上がり方もめちゃくちゃエモい。

ちなみに女性一人称で最後の方でだけ「食った」という言葉遣いをしているのも、強がる主人公のキャラや、失恋によるある種のやけっぱちさを感じさせてこれまたエモいです。




8.夜漁り

配信シングル第2弾で、とあるドラマの主題歌として起用された曲。
そのドラマではインディゴの他の曲のインストバージョンも使われてたんですが、第一話を見て曲の使い方に個人的にはあんまり愛を感じなかったので観るのやめちゃいました。

ともあれ曲はめちゃくちゃくちゃくちゃ良いです。

イントロの、リバーブっていうんですかね、不思議な響き方が美しいギターのサウンドからしてもう心奪われました。
からの、Aメロの踊るようなベースの動きも好きだし、サビの「会えない」のところからの軽快なドラムも好きだし、全部好き。

そして歌詞の全体像をぼやーっと見てて気付いたのが、3分ちょいの短さの中でサビの分量がめちゃくちゃ多いんですよねこの曲。

1番こそAメロBメロサビなんだけど、2番(?)はもう2行くらい他のこと言ったらすぐサビで、そっから間奏ちょっとやってまたサビという、怒涛のようにサビを聴かせてくる曲。
川谷絵音が米津玄師の「Lemon」について「イントロも間奏もなくてずっと歌を聴かせてるからサブスクでスキップされない」とか言ってましたが、この曲の怒涛感にもそういう狙いを感じます。
別に嫌味でもなんでもなく、売れようとしてるなぁ、という。正直こんだけいいバンドなのに身近にファンがいなくて悲しいのでどんどん売れて欲しいっす。


歌詞は失恋の切なさに浸る夜を描いたもので、ただそれだけ。
2人が上手くいっていた頃の回想なんかもほとんどないし、今現在の動きもない。ただ、とある夜の半ばは自己陶酔めいた痛みの吐露があるだけ。
個人的には具体的な描写がちょっとある曲の方が好きだったりはしますが、実際恋を失った後の夜なんて綺麗に書けばこんなもんでしかなく、心情以外の一切を排してただ切なさを叫ぶというのも試みとしては面白いですよね。
実のところ、ここんとこ別に失恋してないからめちゃくちゃ刺さることはなかったけど、でも分かりやすくも飽きずに口ずさみたくなりますね。

「会えない」「超えない」「癒えない」「飾れない」と否定型の言葉が短くポンポン繰り出されるスピード感が、切なさをリアルタイムで体感している気分にさせてくれます。

あまりにも切ないけど
君とはもう会えない

というとこ、「あまりにも」というあまりにもど直球な表現にもはや笑ってしまいます。笑いつつ、泣けます。

電話したら夜が曲がるだけだし

というあたり、やはり失恋に酔ってる感じもあって好き。

最後の「流体みたいだ」という一言は最初「幽体」だと思ってましたね。
自分の心が溶けていく様が流体みたいなのか、君との思い出や君の存在自体が流体みたいなのか......なんにせよ、失恋の切なさの感覚を的確に言い表す一言で、さすが現代の恋愛マスターだなと思いました。

あと、間奏のカウントダウンめちゃくちゃ好き。「0」のあと歌に入るタイミングが難しいのも好き。カラオケで歌ったら絶対間違える。最近カラオケ行ってないからまだ歌えてないですけど......。