偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

テルマ(2017)


ノルウェーの田舎町で厳格なキリスト教徒の両親に育てられたテルマは、大学生になって不可解な発作に襲われるようになる。そんな中、テルマは同級生のアンニャという女子と恋に落ちるが、罪の意識から発作は酷くなり、やがて"ある力"が目覚める......。

テルマ(字幕版)

テルマ(字幕版)

  • エイリ・ハーボー
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ヨアヒム・トリアー監督作品で、先日観た『イノセンツ』のエスキル・フォクト監督が脚本を務める作品。

厳格なキリスト教徒の父親に若干虐待じみた育て方をされたように見える主人公が、大学生活で友達と酒を飲んだり恋人が出来たりするんだけど、そのギャップからだんだん力が目覚めてしまう......みたいな話。
主演の役者さんがとても綺麗なんですけど痙攣に襲われるシーンとかかなり怖くて凄かった。美人なだけにより異様に感じて。
ただ、「力が目覚める」とは言ってもあんまり超能力でどうこうみたいなシーンがなくってめちゃくちゃ淡々と大学生活が描かれていく感じ。育ってきた環境から大学の級友とかが堕落して見える一方で今まで知らなかった世界へのワクワクとそれへの罪悪感みたいなのもあって......という複雑な心情が描かれるので映画館でじっくり没入して観れば面白かったんだと思うけど、家で観ると正直ちょっと眠くなります。
しかし主役の魅力(もちろん顔だけじゃなくて演技もリアルにいそうな感じでとても良かった)だけで普通に観れましたけど。