偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

ラーメンズ第10回公演『雀』

見てます見てます。もはや見すぎててだんだん記憶が朧げになってきてるので感想はざっくり適当に書くことにして代わりにオリンピックについて愚痴りたいんですけど。
事実かどうかは今となってはわからんとはいえあれだけ壮絶ないじめを自慢してた人が「反省してるけどやります」とか言ってからに、良くないことではあるけど若気の至りで何十年も前にコントの中でだけ不謹慎なこと言って今は反省して誰も傷つけない笑いを作りたいと公言してる人が即クビってのはファンのよく目を抜きにしてもおかしいと思うんすけど。

この国が恥を晒しまくってるのは今に始まったことじゃないし私のせいでもあるんだけど、小林の件だけはちょっとむかつくなと思いました。


《収録内容》
お時間様/音遊/プレオープン/許して下さい/人類創世/ネイノーさん/男女の気持ち/雀



「お時間様」

時間を戻せるお時間様の元を訪れる小林さん。
時間を戻す以前にこの会話自体が時間の無駄だろと思うような噛み合わない2人の会話が楽しく、オチもちょっとブラックで良かったです。



「音遊」

タイトルで何だっけってなるけど広告代理店のお話。
ダメなキャッチフレーズが軸になるんですけどこの辺の言葉のセンスは流石です。
音遊の部分は印象薄いかも......。小林に恋してるし、わたし小林しか見えてないからなぁ......。



「プレオープン」

珍しくというのかなんなのか、人間観察系のネタです。
小林さん演じる遊園地のアトラクションのお兄さんがめちゃくちゃいそうな感じで、奇抜さは薄いものの王道すぎてラーメンズとしては新鮮に感じられて楽しめました。いや、まぁ片桐さんの顔芸だけでも十分奇抜ですけども......。



「許して下さい」

小林さんがひたすら許しを乞うお話。
どう見ても親を怒らせた子供で可愛いですね。小林さんが1人でわちゃわちゃして片桐さんが黙ってる珍しいパターン。
オチの意味が微妙に分からなかったので調べたけどあんまり分かってる人いなかったのでそういうものなのかな......?
(ネタバレ→)最後に渡されるのが"普通の斧"なら分かるんだけど、"金の斧"なのが引っかかります。
深い意味はなく、泉の神様の昔話がモチーフだと観客に伝わりやすいように金を選んだだけならそのまんま受け取ればいいんでしょうけど。



「人類創世」

「人類創生体験」という設定からしてもうラーメンズ節というか小林節な感じでいいっすね。
そこから何故か人間力バトルになるのも面白いですね。東大じゃなくて一橋大学みたいなリアルなラインを狙ってくるのが上手い。



「ネイノーさん」

普段なら絶対片桐さんがやりそうな強烈キャラを小林さんがやっててファン人気も高いらしい1本。
小林ファンとはいえ別にこういう小林さんを見たいわけではないので個人的にはちょっと引きましたけど、「ネイノー」という音は非常に印象に残ります。



「男女の気持ち」

ベタな漫画かドラマっぽい要素を取り入れつつフラれるシミュレーションというシチュエーションから繰り出される小ボケの数に驚かされます。
私って本当に失恋ものなら音楽でも小説でもコントでも何でも好きなのでこれも好きです。



「雀」

最後の話っていつも友達同士というキャラ設定のものが多い気がします。
子供たちからのメールには笑いましたし全体に笑いましたが、その中にもシリアスな言葉が時々顔を覗かせてハッとしたり切なくなったりしてしまいます。
こういう、笑っていいのかどうなのか......みたいなのやらせたら上手いっすよね。地味ながら余韻の残る最終話でした。