偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

青山文平『半席』読書感想文

時代小説というものをほとんど読みません。 読んだことがある時代小説を考えてみましたが、ほんとに、大好きな泡坂妻夫先生の諸作と、時代小説というよりは少年漫画に近い山田風太郎の忍法帖くらいしかありませんでした。 そんな私ですが、ミステリ界隈で「…

多島斗志之『黒百合』読書感想文

私の中で勝手に多島斗志之ブームが来ています。同時に他の作家さんのブームも来ていながら、読書スピードは日に日に落ちていく一方なので、あんまりたくさん読めてるわけじゃないですが、それでも多島斗志之が今、来てます。 そんな多島斗志之作品の中でも、…

浦賀和宏『十五年目の復讐』読書感想文

十五年目の復讐 (幻冬舎文庫)作者: 浦賀和宏出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2018/10/10メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 著者の前作『Mの女』を読んだ時には、正直なんだかよく分からない話だなと思いました。というのも、『Mの女』は短いページ数…

浦賀和宏『ハーフウェイハウスの殺人』読書感想文

森の中の学園「ハーフウェイハウス」は外界と完全に隔離された学園。そこに暮らす子供達は、外の世界を夢見ながらも脱走する勇気はないまま日々を送っていた。しかし、ある日、学園の生徒・アヤコの前に、彼女の兄と名乗る男・健一が外の世界から現れる。そ…

浦賀和宏『緋い猫』昔書いたの

緋い猫 (祥伝社文庫)作者: 浦賀和宏出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2016/10/13メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 主人公の洋子は佐久間という共産主義者の恋人がいる。しかしある時、佐久間の仲間二人が殺害され、佐久間も行方不明になって…

浦賀和宏『姫君よ、殺戮の海を渡れ』昔書いたの

姫君よ、殺戮の海を渡れ (幻冬舎文庫)作者: 浦賀和宏出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2014/10/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (10件) を見る糖尿病の妹がキャンプに行った利根川でイルカを見たと言う。誰も妹を信じないことに憤った主人公は、妹と友…

浦賀和宏『ファントムの夜明け』昔書いたの

私の中ではここ数年恒常的に浦賀和宏ブームが起こっています。そのためブログを始める前に書いてた浦賀作品の感想をこっちに移して来ようかと思います。ファントムの夜明け (幻冬舎文庫)作者: 浦賀和宏出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2005/03/01メディア: …

ハイテンション

2回目観ました。2回目でも口から心臓吐いたくらい緊迫感のエグいフランス産スプラッタホラーです。ハイテンション [DVD]出版社/メーカー: 角川映画発売日: 2010/04/16メディア: DVD購入: 1人 クリック: 31回この商品を含むブログ (8件) を見る製作年:2003年 …

トマス・H・クック『夏草の記憶』読書感想文

チョクトーという田舎町で診療所を営む医師のベン。彼は今でも30年前のことを思い出す。高校生だったあの頃、転校生としてチョクトーの町にやってきた少女・ケリーに恋をしたこと。そして、あの夏、ケリーの身に起こった悲劇のことを......。夏草の記憶 (文…

海猫沢めろん『愛についての感じ』読んだ記録

新三大奇書としてお馴染み(?)の『左巻キ式ラストリゾート』の著者。まさかもう一度この人の作品を読むことになろうとは思いませんでしたが、今作は普通に面白かったです。愛についての感じ (講談社文庫)作者: 海猫沢めろん,市川春子出版社/メーカー: 講談社…

今月のふぇいばりっと映画〜(2018.9)

はい、突然ですが新コーナー?的なのです。このブログ、一応映画ブログのつもりで始めたのに、最近は読書感想ばっかで映画についての記事がどんどん少なくなっているのに忸怩たる思いなわけですよ。でも実はちゃんと毎日映画自体は観てて、でもブログに書く…