偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

シャークナイト(2011)


湖の中の島にある別荘にバカンスに来たサラたち大学生グループ。しかし1人がサメに腕を食いちぎられ、島から逃げようとする彼らをさらなる悲劇が襲う......。


クソサメ映画だと思ったらちゃんとした映画で、面白かったけど逆にがっかりしてしまうのはZ級サメ映画ファンの悲しい性か......。
なんせ「ファイナルデスティネーション」シリーズの2と4を撮った監督の作品らしいからまぁそれなりのクオリティは担保されてますよね。少なくともプロが作ってるわけだし......(ハードルが低すぎる)。

というわけで本作ですが、まぁサメ映画としてはサメの出番が少ないってのはありましたが、そんなんどーでもよくなるくらいスリラーとしてちゃんと面白いんですよね。
なんせ中盤くらいまでサメほとんど出ないのにダレることなく観れますからね。チャラいようでわりかし真面目な学生グループが普通に良い子たちで普通に感情移入してしまったので普通に死んでほしくなくてハラハラドキドキしてしまった。サメ映画でハラハラドキドキするのなんて『ジョーズ』以来かもしれない。
中盤はサメと追いかけっこしたりするガチガチのサメ映画としてしっかりスリリングに展開しつつ、終盤はさらに禍々しい怖さになっていき、ウブな青年のラブストーリーの側面もあり、一本の映画の中でいろんな面白さが詰まってて素敵。面白い要素が雑なCGだけ、みたいなサメ映画を見慣れた身としては、そういうものを持ち上げてきたことへの恥ずかしさすら覚えました。

というわけで普通に楽しめたんですがやたらと評価が低いのは、さてはみんな『ハウスシャーク』も『デビルシャーク』も観てねえんだろ。嘆かわしいことである。