偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

沢村浩輔『夜の床屋』読書感想文

ミステリーズ新人賞を受賞した表題作を含む、著者のデビュー短篇集です。 夜の床屋 (創元推理文庫)作者: 沢村浩輔出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2014/06/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る 前半3編はいわゆる日常の謎ミステリなので…

おはよう、生きてますか? 生きてたら、お誕生日おめでとう。 最近はキリンジのエイリアンズをずっと聴いてます。めっちゃいいですね。

今村昌弘『屍人荘の殺人』読書感想文

はい。 もはや説明不要ですが、デビュー作にしてミステリランキングとかを何冠も獲って映画版も公開を控えているという超絶怒涛の話題作。私も話題に乗るために、文庫化を機に読んでみました。 屍人荘の殺人 (創元推理文庫)作者: 今村昌弘出版社/メーカー: …

相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』読書感想文

日常の謎ふとももミステリの旗手・相沢沙呼による、デビュー10周年目にして初の殺人が起こるミステリ、というだけでも気になりみめちゃありました。 加えて、帯文は「すべてが、伏線」、そして書店員たちの絶叫が帯裏に敷き詰められたかなり強気な宣伝姿勢と…

倉野憲比古『墓地裏の家』読書感想文

『スノウブラインド』の倉野憲比古先生の第2作。前作の主人公・夷戸が訪れた墓地裏の家は、吸血神を信仰する神霊壽血教の教会だった。歴代教主が機械な自殺を遂げたこの家で、今再び惨劇の幕が上がり......。墓地裏の家作者: 倉野憲比古出版社/メーカー: 文…

綾辻行人『Another エピソードS』読書感想文

Anotherを読んだのは確か高校生くらいの時でしたけど、その後続編とも外伝ともとれる本作を実は完全にスルーしていたので、深泥丘続々を読んだタイミングでまとめて読んでみました。Another エピソードS (角川文庫)作者: 綾辻行人出版社/メーカー: KADOKAWA/…

綾辻行人『深泥丘奇談・続々』読書感想文

深泥丘奇談連作の第3集にして一応の完結編です。完結編とは言え、内容にそれらしさは薄く、あくまでいつも通りの異界京都での日常を描いた"奇談"になっています。深泥丘奇談・続々 (角川文庫)作者: 綾辻行人出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/08/23メデ…

柾木政宗『ネタバレ厳禁症候群』読書感想文

〈読者への警告①〉読者の皆様、こんにちは。 えー、本作『ネタバレ厳禁症候群』の感想を書いていくにあたって、まずは皆様に一つ警告をしていきます。 このブログではあまり作品をディスらないようにしているつもりですが、当記事ではおもっくそディスります…

メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』読書感想文

先日、映画『メアリーの総て』を(もちろんエル・ファニング目当てで)観て、本書『フランケンシュタイン』がなんとなくイメージしていたような怪物が人を殺しまくるスプラッタホラーなんかではなくて重厚な人間ドラマであるらしいと知ったので気になって読ん…

マーガレット・ミラー『まるで天使のような』読書感想文

初マーガレット・ミラー。数年前に復刊された時に印象的なタイトルから気にはなっていたものの結局読んでなかった作品です。まるで天使のような (創元推理文庫)作者: マーガレット・ミラー,黒原敏行出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2015/08/29メディア: …