偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

ゴーン・ガール(2014)


誰もが羨む結婚をしたニックとエイミーの夫婦。しかし、結婚5周年の記念日にエイミーが失踪する。家には血痕が残されており、マスコミの偏向報道によりニックは犯人に仕立て上げられてしまい......。



たしか新作レンタルで1回観たので8年くらい前だと思うんだけど、当時は結婚どころか不純異性交遊すらしたことなかったので今観たらまた違うかな〜と思って観てみました。

なんか金持ってそうでなんか賢そうな美男美女(ベンアフってケヴィン・スミスのイメージしかなかったからなんかアホっぽく感じてたけどイケメンやな。というか、チェイシング・エイミーにも出てたけど本作もチェイシング・エイミーだな。まぁでもチェイシング・エイミーにエイミーは出てこなかったけどな)が出会うシーンのアメリカのラブストーリーっぽさが絶妙に鼻について引き込まれました(なんでや)。
そこから結婚5年目にして妻のエイミーが失踪すると、彼女を探しながらだんだんと容疑者になっていく夫ニックの現在と、出会ってから今までのエイミーの日記の内容とが並行して語られる構成で、「夫婦のどっちが悪いのか?」という野次馬的興味を掻き立てられながらぐいぐい牽引されちゃいます。
夫ニック側視点は何らかの陰謀によって犯人に仕立て上げられるというサスペンスの王道で、妻エイミーの日記は冷めていく夫婦の危機を描いた『ブルー・バレンタイン』とかみたいな破綻系恋愛映画の雰囲気もあり、微妙に味変みたいな感覚があって飽きずに見られます。
そして、中盤の絶妙なタイミングでまた違った展開になるのもテンション上がるんだけど、ただそれ以降終盤あたりまでが正直ちょっと冗長な気もしてしまいましたね。クライマックスが終わった後も延々と後日談が続くような感じで、途中までスリリングだっただけに残念。
あと、テレビ番組の内容があまりに酷すぎてさすがに2010年代であんなクソみたいなことあるか?と思ってしまった。ちょっとクソさがわざとらしいというか。

まぁ、なんだかんだマスコミと大衆とエイミーの両親が一番悪い気がするな......。

しかしまぁ、結婚してから観たら怖いかな〜とか思ってたけどゆうても別に「結婚の真実」とか「女は怖い」とかいうこともなく、別に身につまされることもなくシンプルにエンタメとしてめちゃくちゃ楽しみました。これ観て「結婚ってこわい😱」と思ってた頃の方がなんも分かってなかっただけで結婚して幸せです!
......とか言って5年目くらいにこうなってたらウケる。