偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲(2017)

軍事目的で開発途中の陸海両用鮫が脱走するお話‼️(あらすじちゃんと書くのもめんどい)


ダヴィンチウォー』『フランケンジョーズ』を観てガチでつまんねえな......と思った巨匠マーク・ポロニア監督のエクストリーム鮫ムービー。

ジャケ写と監督名を観ただけでつまらないことは確定してますけど、そうやって期待値を下げ下げで観たら思ったよりは面白かったです。いやでもつまんないんだけどね。

とある研究所で開発された陸鮫が脱走する、という本筋がちゃんとあるので、それだけでなんだかストーリーが面白いように感じてしまいます。
殺戮シーンもとりあえずまさに「のり」って感じの血のりではあるけどドバドバ出てくれるので人が死んでるんだなってことくらいは分かって面白かったです。
あと、鮫の造形が、海にいる時と、陸にいる時のヒレだけの時と、陸にいる全身の時で、それぞれ全く別人なのが面白かったです。いやいや、さっきそんな子じゃなかったじゃん!ってなる。でも可愛いので許す。
クライマックスのシーンで大の大人が2人しておもちゃの鉄砲持って山の中を駆け回るところではなんかこう、童心に帰ったような気がして泣きそうになりました。主人公の眼鏡のお姉さんが素敵だった。

あと、最後のどんでん返しはミステリファン的にはアツかったです!
「クソ映画だから無意味な映像がいっぱいだな〜」と思ってた中の一つがバキバキの伏線だったのに痺れました。大事な伏線もゴミに見せかけてゴミの中に隠せば意外とバレないっていう、ちゃんとしたミステリでは味わえない異次元の意外性が凄い。
とはいえ、どんでん返った後がわりと雑なのでどういうことやねーんってなる辺りは残念というか安心というか。
休日の朝からわざわざZ級のサメ映画を観るときに求めているのは時間を無駄にすることであって、ガチで面白くなられるとそれはそれで「時間を無駄にできなかった」という敗北感がありますからね......。