偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! File-4 真相!トイレの花子さん(2013)


「コワすぎ!」シリーズを視聴した高校生の少女2人から送られてきたのは、かつて通っていたが廃校になった中学校に肝試しで入った際に撮ったトイレの花子さんの映像。
実は中学時代にも彼女らはこのトイレで奇妙な体験をしていて......。



シリーズでも特に評判の良い本作ですが、確かにすごかった。
都市伝説、オカルトSF、妖怪と来て、今回は学校の怪談

女の子2人がわちゃわちゃと肝試しに繰り出したり、過去の「コワすぎ」を観ながら「この工藤っておっさんが1番怖えわ〜」と我々の気持ちを代弁してくれたりする投稿映像がすでに楽しいし、でも映ったモノは怖い......。
そして、今回はDVDが売れてきたからか霊能者の真壁先生を伴って廃校に向かうコワすぎチームと投稿者たち。彼らを襲うのは何とタイムリープ......ってなんでやねん!と、トイレの花子の話だと思ってたらかなりガッツリとタイムリープ兼タイムリミットサスペンスみたいなことをやられてびっくりしました。設定はそんなカッチリしてるわけじゃないんですが、POVでタイムリープやる演出の面白さが最高。昼の廊下を走ってたら次の瞬間夜になってたりとか、そういう不思議な映像の楽しさが今作では押し出されていて良かったです。
工藤さんは相変わらず女子高生でも容赦なくどやしつけるけど、それも彼女らを助けたいから......というのが今回の工藤さん可愛いポイントですかね。あと、父親のフリして電話するところのぎこちなさも笑った。

終盤ではついに一線を越えてしまったヤバい映像や、ショッキングなラストなど、シリーズを踏み込んではいけない闇へと一歩進めるような重要作でもあり、見どころ満載でした。
それにしても、市川さんの兄(時報)は妹のことめちゃくちゃ心配になるだろうな......。