偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ピーター・スワンソン『そしてミランダを殺す』感想

2018年のミステリランキングの2位を席巻して(『カササギ殺人事件』が1位を席巻したので)話題になった作品。 文庫が出てて表紙もなんだかシャレオツだしタイトルも気になったので読んでみましたが、面白かったです。そしてミランダを殺す (創元推理文庫)作者:…

indigo la End『夜行秘密』の感想だよ(後編)

夜行秘密 (初回限定盤B Blu-ray)アーティスト:indigo la End発売日: 2021/02/17メディア: CDそれでは後編です。前編はこちら。 9.不思議なまんま 何度も聴いていくうちにじわじわとこの曲がアルバムでも一番好きなんじゃないかと思い始めてる曲です。キーボ…

阿津川辰海『蒼海館の殺人』感想

『紅蓮館の殺人』に続く葛城くん田所くんシリーズ第2弾。 蒼海館の殺人 (講談社タイガ)作者:阿津川辰海発売日: 2021/02/16メディア: Kindle版前作の後引きこもりになった葛城くんを社会復帰させるため、山奥の葛城邸を訪れる田所くんと友人の三谷くん。 しか…

多島斗志之『感傷コンパス』感想

多島斗志之の最後から2番目の作品となる本書は、昭和30年の伊賀の山村を舞台にした、小さくて暖かい人間ドラマです。感傷コンパス (角川文庫)作者:多島 斗志之発売日: 2016/12/22メディア: 文庫 昭和30年春、新任教師の明子は、実家から遠く離れた伊賀の山村…

梅坪界隈ケーキ屋巡りの旅

ケキがたべたくなっちってケキ屋さんめぐりをしたぴよ レプッカさんのショートケキタルトみたいなやつ 安くてボリュームあって、生クリームはさっぱり系なんだけどタルト生地が甘くてバターが効いてて濃いおいしさなのでいいバランス。美味しかったです パテ…

『花束みたいな恋をした』感想

フォロワーがこれを観て私のことを思い出したとか言ってたので、なんか気になりだして、Filmarks観てたらめちゃ点数高い上にみんなのレビューの感じから私にぶっ刺さりそうな気がしたので、TENET以来10年ぶりに映画館に足を運んでみましたよ。 お互いに終電…

Replay2020

めちゃ今更ですが、2020年に自分が聴いてた音楽のある程度客観的な記録をブログからぱっと見返せるようにスクショしたReplayをまとめておきます。 100曲全部撮らなかったばかりにゴンザレスばっかになってしまったのが惜しいところですが......。

indigo la End『夜行秘密』の感想だよ(前編)

indigo la Endメジャー6枚目にして最高傑作(毎度のことだけど)となる新作です。夜行秘密 (通常盤)アーティスト:indigo la End発売日: 2021/02/17メディア: CD はい、というわけで、昨年の今頃にアルバムタイトルが発表されてから1年以上待たされてようやくリ…

太宰治『ヴィヨンの妻』感想

太宰の死は昭和23年。本書は昭和21年から23年までの作品を集めた太宰晩期の作品集。 ヴィヨンの妻 (新潮文庫)作者:治, 太宰発売日: 1950/12/22メディア: 文庫 「親友交歓」終戦から1年、一家で津軽の生家に避難してきた太宰の元を小学生の頃の友人が訪ねてく…

アゴタ・クリストフ『悪童日記』感想

好きなバンドの歌詞に出てくるから名前だけ知ってたアゴタ・クリストフ、読んでみました。悪童日記 (ハヤカワepi文庫)作者:アゴタ クリストフ発売日: 2001/05/01メディア: 文庫 著者自身、ハンガリーに生まれ、スイスの中のフランス語圏あたりに亡命して、そ…

仮面ライダークウガ

昨年の9月から今週にかけて、毎週2話ずつYouTubeで配信されてたんですが、今週の土曜でついに最終回を迎え、何話かは見逃したもののほとんど毎週観てて、最終回でエモさ極まったので少しだけまとめて感想を書いてみます。 仮面ライダークウガ Blu‐ray BOX 1 …

松浦理英子『ナチュラルウーマン』感想

『親指Pの修業時代』以来2度目。ナチュラル・ウーマン (河出文庫)作者:松浦 理英子発売日: 2007/05/01メディア: 文庫主人公であるカルト漫画家・容子の19歳から25歳までの女性遍歴を描いた3部構成の連作。1987年当時に同性愛を扱った作品を書いていただけで…

又吉直樹『火花』感想

著名な芸人が初小説で芥川賞受賞ってことで言わずと知れた話題作。出た当時は流行りすぎててなんか嫌だったので(天邪鬼)、今更読みました。火花 (文春文庫)作者:又吉直樹発売日: 2017/02/10メディア: Kindle版 売れない芸人の徳永は、花火大会の夜に奇抜にし…