偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

阿津川辰海『紅蓮館の殺人』読書感想文

気鋭の著者の3作目。 わけあって前から名前は知ってたんですが、読むのは初でした。結果、めちゃ面白かったです。紅蓮館の殺人 (講談社タイガ)作者:阿津川 辰海発売日: 2019/09/20メディア: 文庫高校生の田所は、友人で名探偵の葛城とともに勉強合宿を抜け出…

燃え殻『ボクたちはみんな大人になれなかった』ざっくり感想

ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)作者: 燃え殻出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/11/28メディア: 文庫この商品を含むブログを見る2016年、おっさんのボクは、1999年に好きだった"最愛のブス"に間違ってSNSの友達リクエストを送ってしまう。…

村上春樹『夜のくもざる』ざっくり感想

夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫)作者: 村上春樹,安西水丸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1998/03/02メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 16回この商品を含むブログ (39件) を見る1話4ページほどの超短編に安西水丸画伯のイラストを添えた36編の…

坂木司『先生と僕』ざっくり感想

先生と僕 (双葉文庫)作者: 坂木司出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2011/12/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (17件) を見る大学生の二葉は殺人事件の起こるミステリーも読めないくらいの超怖がり。ひょんなことからミステリ好き…

尾崎世界観『祐介』ざっくり感想

はい、記事タイトルの通り、ざっくりです。 今年読んでいたけど感想記事を上げていなかった本がいくつかあるので、これからまとめてざっくりと短文感想を書いて供養しようというコーナーのつもり。別に必ずしもつまんなくて書かなかったわけじゃなくて、タイ…

坂木司『何が困るかって』読書感想文

ほのぼの系のキャラクター系日常の謎ミステリの旗手......みたいなイメージの坂木司ですが、本書はいわゆる奇妙な味のショートショート集。何が困るかって (創元推理文庫)作者: 坂木司出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/12/20メディア: 文庫この商品…

山田正紀『人喰いの時代』読書感想文

第二次大戦の少し前、北海道はO市。 船の上で出会った呪師霊太郎と椹秀助という2人の若者がいくつもの不可解な事件に遭遇する......という連作短編探偵小説。 人喰いの時代 (ハルキ文庫)作者: 山田正紀出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1999/02/01メ…

ブルー・バレンタイン

ここんとこ、500日のファッキンサマー、アバウトタイムと、時間ラブストーリーを観てきたので、ここらでこいつをぶち込んどこうかなと思いまして......。ブルーバレンタイン (字幕版)発売日: 2015/03/13メディア: Prime Videoこの商品を含むブログ (2件) を…

山田正紀『ブラックスワン』読書感想文

実を言うと山田正紀氏は私の通っていた学校のOBで、50近く年が離れているとはいえ同窓の人間としてシンパシーを抱いていたりしまして。 とは言いつつ、『ミステリ・オペラ』を読んだ時に長い割にあまりハマれず、それ以来きちんと読んでこなかったのですが、…

歌野晶午『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』読書感想文

歌野晶午による、江戸川乱歩の名作短編たちへのパスティーシュ短編集。 Dの殺人事件、まことに恐ろしきは (角川文庫)作者: 歌野晶午出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/10/24メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 歌野さんは以前にも長編『死体を買…