偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

三津田信三『白魔の塔』感想

『黒面の狐』に続く物理波矢多シリーズ第2作。白魔の塔 物理波矢多シリーズ (文春文庫)作者:三津田 信三文藝春秋Amazon前作の後、炭鉱を辞めた物理波矢多は同じく日本の戦後復興の礎として重要な仕事である灯台守になります。 しかし、灯台守として2番目とな…

山田正紀『妖鳥(ハルピュイア)』感想

徳間文庫の新レーベル『トクマの特選』より、「山田正紀超絶ミステリコレクション」の1冊目として復刊された、幻想ミステリの大作です。山田正紀・超絶ミステリコレクション#1 妖鳥 (徳間文庫 トクマの特選!)作者:山田正紀徳間書店Amazon 病院で人が死ぬ夜…

三津田信三『犯罪乱歩幻想』感想

三津田信三による乱歩トリビュートの5篇にリング、ウルトラQのトリビュートを追加した、7篇のトリビュート短編集。犯罪乱歩幻想 (角川ホラー文庫)作者:三津田 信三KADOKAWAAmazon乱歩トリビュートに関しては、タイトルでもじってある作品以外にもそれぞれ色…

太宰治『新樹の言葉』感想

新樹の言葉 (新潮文庫)作者:治, 太宰新潮社Amazon 「I can speak」まずは冒頭の「くるしさは、忍従の夜。あきらめの朝。」というフレーズが印象的。 前々から太宰治の文章はTwitterみたいだと思っていたのですが、本作の「生活のつぶやき」というワードを見…

佐々木俊介『魔術師/模像殺人事件』

魔術師・模像殺人事件作者:佐々木 俊介幻冬舎Amazon 『魔術師』 母を亡くし天涯孤独になった青年・聖の元に、青茅グループ総帥の青茅伊久雄から手紙が届く。 自身の出征にまつわる話があるというその内容に心惹かれた聖は、伊久雄が隠棲する孤島の館・神綺楼…

オールド

とあるリゾートホテルを訪れた主人公たち一家は、何組かの他の客たちと一緒に特別にプライベートビーチへ連れてこられる。 最初はその美しい景色を満喫していた彼らだったが、やがて時間の過ぎ方がおかしいことに気付き......。待望のシャマラン最新作! か…

スピッツ『花鳥風月』今更感想。

めちゃ久しぶりになってしまいましたが、スピッツ今更感想シリーズ! 花鳥風月+アーティスト:スピッツUniversal MusicAmazon1999年発表の、B面曲や提供曲のセルフカバー、インディーズ曲などを集めた「スペシャル・アルバム」の1枚目です。 本当かどうかは知…