偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

悪魔のサンタクロース(1984)


子供の頃、クリスマスイブにサンタクロースに扮した強盗に両親を殺されたビリー。孤児院で育てられた彼だったが、やがて青年になり、勤め先でサンタの扮装をしなければならなくなって......。



クリスマスといえば、ロマンチックなラブストーリー?心暖まる家族ドラマ?いやいや、スラッシャーホラーだぜ!!
ということで、サンタが人を殺していく系映画が観たくなって観ました。

原題は「Silent Night,Deadly Night」で、ブライアン・ユズナの「新・死霊のしたたり」などもナンバリングされている人気シリーズ(?)ですが、1作目の本作はやや地味ながら堅実に作られた良作、という印象。

なんせストーリーが思ったよりちゃんとしててびっくりした。
冒頭の主人公のトラウマとなるサンタ(の格好した強盗)による両親惨殺のシーンからけっこうじっくりと丁寧に描かれていて胸糞悪いし、老人ホームにお祖父ちゃんに会いにいくシーンなんかもかなり怖い。
そして、その後も幼少期に修道院が運営する孤児院で受けた酷い仕打ちなんかがまたジワジワと精神にクる感じで描かれていくので完全に主人公に感情移入してしまい、そこから彼が「悪魔のサンタクロース」(?)になって大暴れする流れに爽快さがありつつ切なくもなって、なんだかんだ夢中で観てしまった。
こんないかにもB級クソホラーみたいな顔して「ジョーカー」とか「パール」みたいな殺人鬼になってしまうまでの苦しみを描いた人間ドラマだと思わなかったからさぁ......。

でもまぁ終盤はサクサクと人をぶち殺していくスラッシャーになるので最高!
ゴア描写自体は控えめではありつつ、そんでも🫎のアレとか、🛷のアレとか最高だし、えっちなサービスシーンもあり、低俗なスラッシャー映画観てんなぁ〜という満足感がたっぷり味わえた。

そして、最後の最後がまた何とも言えない終わり方で好き。
この感じの映画でこんな嫌〜な後味だと思わんやん最高......。

って感じで、クリスマスムードを最高に盛り上げてくれるハッピーでキラキラしたクリスマス映画でした🥰U-NEXTでおうちデートで観るのにオススメ🥰