偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

ストップ・メイキング・センス(1984)

以前『アメリカン・ユートピア』をお家で観てめちゃくちゃ良かったので本作の4Kレストア版が公開されると聞いてぜってえ映画館で観てやるぜ!と思ってたので、センチュリーシネマに観に行ってきました!


いやもう、最高でした。最っ高、いや、最っっっ高ッ!でしたね。
とりあえず、よんけーのおかげか映像も音響もとってもよくて、今聴いても新しい音楽性のせいもあって全く40年前のライブとは思えなくて、観終わってから40年前だと知ってびびった。いや、アメトピでのバーンさんの年齢からしたらそんくらいなのは分かるんだけど、、40年前でこれかぁ〜〜となぜかちょっと凹むくらいカッコよかった!
トキンヘのアルバムは未だに2枚しか聴けてないんだけど、大半知らん曲でも全曲めちゃくちゃ楽しめたの凄い。
(あと私の好きなドレスコーズってバンドのライブで同じようなこと色々してて志磨遼平またパクってやがると思った)

冒頭でデヴィッド・バーンが1人でアコギを抱えて現れ、リハーサルのまま片付けてないような散らかった舞台の上で歌い出す「psycho killer」からしてもう最高(ダジャレではないです)で、そっから1曲ごとにメンバーが1人ずつ加わっていく構成にワクワク。
5曲目あたりでアディショナル・ミュージシャンも勢揃いすると舞台もリハのまんまみたいな状態から整ったものに一転して絢爛な狂騒へと誘い込まれます。
しっかしパフォーマンスが凄い。凄いと言うか、なんだろうあのデヴィッド・バーンの独特の踊りは。カッコいいとは言い難いと言うか滑稽というか可愛いような動きなんだけどそれがめっちゃカッコいいという。腕を左右でぶらぶらさせながらくねくねするのとかもう笑っちゃうけどあんな動きが様になってるのが凄い。痙攣ダンス(?)の狂的というか神経症的な感じもコミカルなようでどこか怖さすらあります。あと他のメンバーもそういう変なダンスやらされてる(?)のがなんかほっこりした。

演奏もギターの人がシンセかなんか弾き出したり、ベースの人が級にボーカルになってドラムの人がなんか後ろでごちゃごちゃ言い出したりして楽しかった。と思って映画館に貼ってあった解説を見たらベースの人がボーカルなのはトムトムクラブっていうサイドプロジェクトらしい。
あとアコギもエレキもカッティングが超気持ちよくてあれを聴けるだけでも映画館の大音量で観れてよかった。
というか音源より先にこんな素晴らしいライブ映画を見てしまったら逆に音源聴く気にならなそうなのが心配。いや、聴きますけど!