〈はじめに〉
どんでん返しや意外なオチのある映画って楽しいですよね!真相が明かされて綺麗に騙されれば気持ち良く、真相は読めちゃってもそこまでの伏線の上手さに唸らされることもあり、全然ダメダメなちゃぶ台返しでもツッコミながら観てれば楽しい......はず......!
でもそんな体験をしたくてYahoo!で「どんでん返し映画」と検索すると、ランキングとかはたくさん出てきますが、そういうのって有名作が10本とか20本とか紹介されてるだけのが多くって......。結局いろんなサイトを回らなきゃいけなくて大変ですよね。
そこで、今まで私が見たどんでん返し映画だと思う作品を全てまとめてみました。たくさん紹介したいので、「どんでん返し映画」の定義はわりと緩めにとってあります。
具体的な内容のネタバレはもちろんしませんが、「どんでん返しがある」ということだけでも先入観になってしまうので、気にならない方のみこの先へお進みください。
なお、リストアップにあたり、S、A、B、Cの4つにランク分けしましたが、なにぶん大昔に見たものでうろ覚えなので参考程度に。 SとAが超面白え、Bが普通に面白い、Cがまぁ好きな方、Dが別にって感じです。(ランクの評価軸はどんでん返し部分なので、映画として物語としての面白さを云々するものではありません)
〈S〉
はい、やっぱりまずは「どんでん返し映画」の代名詞みたいなこの作品から。というか好きなだけですが......。
ネタ自体は前例もあれば後例もあるシンプルなものですが、絶妙な伏線と物語との融合は、オチを知ってから観てもなお、ため息が出るくらい上手いです。この作品の出来が良すぎたためにシャマラン監督は「どんでん返しの人」という誤ったレッテルを貼られてしまうのですが......。
邦画から3本。どれもコメディの皮を被った素晴らしいミステリーです。どれも大どんでん返しというよりは細かな意外性を積み重ねるタイプの作品ですが、そのあまりに緻密な脚本には、邦画も捨てたもんじゃないなと嬉しくなります。
この作品についてはブログに書いたので割愛します。
デストラップ
1つの家、4人の人物、非常にソリッドな設定で知的な会話とどんでん返しの連続を味わえる、「粋」という言葉がぴったりの傑作です。
個人的に偏愛している作品です。偶然モーテルに集まった人々の間に連続殺人が起こる......展開といいオチといい新本格ミステリっぽさが濃厚で、これに関しては客観的評価とかどーでもよくただ大好きです。
ほぼ全編CGのファンタジー大作として宣伝されていました。なのでどんでん返しがあるとバラさないとどんでん返し好きな人のところまで届かないという、非常に人に勧めづらい作品なのです......。
情婦
どちらも1960年前後の白黒映画ながら、大人の恋愛と知的な意外性の両方を味わえる小洒落た逸品です。
〈A〉
ヴィジット
シャマラン監督から2本。前者は「シックスセンス」に続いての作品で、強いプレッシャーの中、意外なところに仕掛けを施してきた怪作。後者はスランプに陥り名声が地に堕ちたところから、華麗に復活してみせた快作。
ノーラン監督から2本。前者は結末から発端へと進んでいく異色の時系列で意外性を演出した出世作。後者はイリュージョンの世界の壮大な化かし合いを描いた、後のビッグスケールな作品に続く野心作。
明日、君がいない
オチ自体のインパクトよりも、オチが切なく痛い青春映画としてのテーマそのものであるところが凄すぎます。
原作付き邦画2本です。原作は、前者は東野圭吾、後者は伊坂幸太郎。今や日本を代表する2人のミステリー作家の代表作、つまり日本のミステリーの代表作と言っても過言ではありません。そんな傑作小説たちを、原作ファンの私が観ても完璧に映像化していますので、原作を既読の方にも未読の方にも絶対的自信を持ってオススメできる作品たちです。
ソムニア 悪夢の少年
前者は少女、後者は少年。前者は派手な大仕掛け、後者は細かな伏線の妙。対照的な部分もありますが、どちらも家を舞台に家族を描いたホラー映画です。家族ドラマ、ホラー、ミステリー、全部味わえるんだから贅沢でしょ?
グランドイリュージョン
大ヒットしたアクション超大作......ですが、マジシャン集団が超大掛かりなトリックで世界を騙すという設定はまさにどんでん返し映画。主人公たちのマジックに心地よく騙されているうちに、気づけば作品そのものにも騙されているでしょう。
ダリオ・アルジェント監督の出世作。いつものアルジェントらしく支離滅裂な話ですが、とあるトリックは映画ならではのもので、なおかつ空前絶後。マニアックすぎるトリックに笑える自信のある方はぜひ......。
このタイトルだけ聞いて「クソ映画だよね?」と思わない人はいません。しかし、その実丁寧に作られた気品のあるホラーミステリーなのです。昔のホラーの邦題ってこれだから嫌ですね。
探偵 スルース
2人の男が騙し合うだけの映画。終始皮肉で滑稽なコメディの味わいとくるくる二転三転する展開が絶妙にマッチした、古き良き懐かしき探偵映画です。
マッチスティックメン
詐欺師のおっさん meets girlの爽やかコメディ......でありながら騙しの腕前は一級品。ちなみに、観終わってから作外のある情報を知ると余計凄みの増す作品です。
灼熱の魂
どちらも大きなテーマを描いた重厚なサスペンスであり、そのシリアスさが真相の異様さをより際立たせている作品でもあります。人間の心の深奥を見てゾクっとさせられます。体力のあるときにぜひ。
フレイルティー 妄執
キリスト教、悪魔、虐待、見るからに恐ろしく嫌な感じのあれこれを扱ったサイコサスペンスです。悪夢のような雰囲気に呑まれていると、オチであっと言わされます。
11:14
同じ街にいる別々の6人の視点が少しずつ絡み合って夜中の11時14分に全てが繋がる......という、パズルみたいな群像劇です。ブラックで下品なユーモアも見所。
スクリーム
ホラー映画のお約束をおちょくったようなホラーサスペンスで、オチもまた観客をおちょくったようなものです。メタ的な悪ふざけのノリが嫌いじゃない人にはオススメです。
SAWシリーズは3までしか観ていませんが、個人的にはこの2のネタが一番好きです。ただ、私以外にそう言ってる人を見たことないのが怖いです。私がおかしいのか......?
一つの映画の中で起こるどんでん返しの数のギネス記録はこれなのでは?それくらい、序盤から何度も何度も二転三転四転五転六転七転と転がり続けます。「質より量」もここまでくればあっぱれですよ。
セブンデイズ
韓国映画より3本。韓国産サスペンスだけあってどれも暗いです。嫌気がさすような話を散々見せられた挙句にどんでん返しまで陰鬱だったりします。でもその重厚さがクセになるのが韓国サスペンスなんです。
女神は二度微笑む
韓国の次はインドです。もう踊ってるだけじゃないんです。あまりにお手本のようなどんでん返しは少し物足りなさもありますがやはり綺麗。主人公が発揮する母の強さも見所です。
ライフ・オブ・デビッドゲイル
死刑制度廃止論者が死刑判決を受け、記者の主人公が彼の冤罪を晴らそうと奮闘する社会派サスペンスです。死刑執行までのタイムリミットにハラハラ。ラストにどよーん。そしてどんでん返しは鮮烈にして異様。色んな意味で重たい話です。
ドリームハウス
家系のサイコスリラーです。「なーんだあのオチでしょ?」と予想したものが中盤で明かされ、その後あれよあれよとサプライズが連発されるのにやられました。
〈B〉
ヴィレッジ
恒例のシャマラン先生のコーナーです。この作品のどんでん返しも一筋縄ではいかない意外な方向からのものですが、ストーリーとの絡み合いがやはり上手いためすんなり入ってきます。閉ざされた村の雰囲気も良いです。
ハイテンション
屋敷女
近年のフランスのホラーから2本。これに「マーターズ」を足して三大フレンチホラーと呼ばれることもある作品たちですが、地味にどんでん返し的要素もあったりします。ただ、もちろんそれはおまけ程度。どんでん返し目当てではなく、陰鬱で救いのない独特な空気感を持つホラーとして観てほしいです。
SAW
デッドサイレンス
ジェームズ・ワン&リー・ワネル、現代ホラー映画界を代表する名コンビから2本。SAWはもはや伝説的ですが、オチを観て「だから?」と思ってしまったことをここに告白します。2のが面白いんや......。デッドサイレンスの方は、ギャグとしか思えないバカミス感満点の仕掛けに驚くよりも爆笑です。
スティング
カラスの親指
コンゲームものから2本。前者はどんでん返し映画の名作として最もよく名前の上がる作品の一つではないでしょうか。後者は映画も良かったですが、道尾秀介による原作も素晴らしいです。
フライペーパー
ハイテク銀行強盗とアナログ銀行強盗が同じ銀行に押し入って鉢合わせてしまう......というヘンテコなシチュエーションのアホなコメディですが、アホなだけじゃなく二転三転する意外性も備えていて、とにかく観てて楽しい作品です。
豪華キャストによるコメディタッチのクライムサスペンスでありながら、最後まで観ると丁寧に作られた正統派どんでん返し映画でもあることが分かります。ニヤニヤハラハラドキドキびっくり!
ミッション8ミニッツ
列車が爆破されるまでの8分間を繰り返して爆弾の在り処と犯人を探るSFサスペンスで、ラブストーリーとしても胸に迫ってきて、もちろん意外性のあるミステリーでもありと、1本で色々楽しめる贅沢な傑作です。
死神の精度
またまた伊坂幸太郎原作作品です。金城武演じるイケメンだけどズレてる死神が魅力的。そして原作よりしっくりくる改変がされたどんでん返しも上手いです。
原作ものからもう一つ。「映像化不可能の恋愛ミステリー」をどうやって映像化したのか、そのアイデアに驚きました
。そしてコメディタッチになっていて原作よりストーリーが面白いのも素晴らしいです。
トラウマ 鮮血の叫び
ダリオ・アルジェント作品。アルジェント作品の中ではミステリーとして最も綺麗に作られた作品ではないでしょうか。アーシア・アルジェントの可愛さも際立っています。
トールマン
とある寂れた町で、「"トールマン"が子供を攫う」という噂を題材にした社会派ミステリーです。逆転がやや分かりづらく作ってありますが、話が進むにつれ徐々に理解できてじわじわくる凄みを味わえます。
ちょっとどろどろもありつつ爽やかな恋愛映画......だったのが、後半からは二転三転のミステリーに変貌します。うろ覚えですが見応え抜群だった気がするので私もまた見返したいです。
サイコ
巨匠ヒッチコックによる、ミステリ映画の代名詞。中盤の意外な(有名すぎてもはや意外じゃないかもしれませんが......)展開も良いですが、ラストもけっこうどんでん返し。歴史的意義はもちろん、今見ても普通にエンタメとして楽しめる名作です。
「スティング」に続くどんでん返し系クライムサスペンスの代名詞です。観る前に読んだWikipediaに間接的なネタバレ(ネタが同じ小説のタイトル)が載っていたので騙されませんでしたが、話としても面白く、どんでん返り方も鮮やかで、スタイリッシュという言葉がぴったりの作品です。
名探偵ゴッドアイ
盲目の名探偵と、彼に振り回される助手の捜査と恋を描いたラブコメミステリーです。ギャグはクドイですが徐々にクセになり、見事な伏線回収から導き出される真相も驚きで、人間ドラマとしての泣き所もあり、130分の長さに見合ったてんこ盛りエンタメです。どんでん返しとはちょっと違うかな、とも思いつつ好きなのでこの場で紹介させてください。
迷宮の女
多重人格者が主役、神話がモチーフという、それだけでミステリファンは歓喜しちゃうサイコサスペンスです。ネタは分かりやすいですが、雰囲気とストーリーが素敵です。
箪笥
韓国のホラーです。アジアンテイストのジメジメ感と美少女姉妹が素晴らしいです。「なんかどんでん返ってるっぽいけど難解でよく分からないぞ??」という感覚が楽しめる変わり種のどんでん返し映画でもあります。でもやっぱ美少女の脚が最高。
仕掛け自体はシンプルで簡単に見抜けてしまうかも知れませんが、お屋敷ホラーとしての雰囲気と仕掛けが綺麗にマッチした良作だと思います。そしてニコール・キッドマンが良いんだ。
悪魔のような女(1955)
郊外の寄宿学校を舞台に、夫と妻と夫の愛人の3人の教師が繰り広げるホラーミステリーです。ホラーといっても怖いのは女。ラストは驚かされながら恐ろしくもあります......。
ピエロがお前を嘲笑う
ハッカー集団が主役の最先端感のあるサスペンスですが、どんでん返しは古典的。過去のどんでん返し映画へのオマージュ溢れる愛くるしい作品です。
閉ざされた屋敷で主人が殺され、屋敷に住む8人の女たちが犯人探しをするミュージカルコメディです。明るさと女たちのどろどろ会話劇とのギャップが面白いです。オチも皮肉が効いてて洒落てます。
訓練中の兵士たちが殺し合った。生き残った2人の兵士の証言は食い違う。閉ざされた森で一体何が起きたのか? どんでん返しに次ぐどんでん返しが待ち受けるやりすぎなラストが楽しいです。
戦争から帰還した主人公が悪魔のような出来事に悩まされるお話。不気味でめまいのするような展開、陰鬱な雰囲気、余韻の残るラストなど、色々印象的な作品でした。
ステイ
自殺をほのめかす心を病んだ大学生とその主治医が奇妙な出来事に巻き込まれていくお話です。とにかく脈絡がなく起こる奇妙なあれこれに、ラストで説明がつくのが凄いです。それよりなによりそこから浮かび上がる切なすぎるもう1つの物語の余韻が......。難解で二度見したくなる映画です。
アンノウン(2011)
事故から生還したら自分の存在がなかったことにされちゃってた主人公が自分の存在証明を探すアクション映画です。ツッコミどころもありますがそんなものはアクションが流し去ってくれる爽快などんでん返し映画です。
だいぶうろ覚えですが、オチ自体はそんなにだけどストーリーとの融合で泣けるタイプの作品だったと思います。
童貞を殺すミステリ映画。終盤までのストーリーがめっちゃよくてオチでゲンナリという普通のどんでん返し映画とは反対の現象が起きましたが嫌いじゃないです。
アフタースクール
邦画から。内田けんじ作品。癖のある出演者たちがゆるめのコメディをやってたはずが終盤でぐわーっと伏線回収されてなんだか遠くへ連れ去られるような作品です。
シベリア超特急1・2
映画評論家の水野晴郎が、映画が好きすぎてついに自分で撮ってしまったトホホ系ミステリーです。トホホなんですけど、「この作品には3つのどんでん返しがあります」みたいなことを最初に宣言してからめちゃくちゃなちゃぶ台返しをキメてくるあたり、ツッコミどころ多いけど嫌いになれません。3はいまいちでした。
〈C〉
言わずと知れた大傑作。なので、もちろん、映画としては最高に面白いです。ただ、どんでん返し映画として語られる場合にはそれほどでもなくね?とは思ってしまうだけです。
殺しのリハーサル
刑事コロンボの脚本家が書いたミステリーです。なのでオチはまぁ面白いんですけど、あまりにも過程が退屈すぎてどんでん返しへの興味すら過程で失われてしまうのが惜しいです。
マインドハンター
孤島で行われたFBIの殺人捜査の演習中に本当の連続殺人が起こる。アクション要素が強いですが、外連味の溢れる殺し方やトリックなど、ミステリファンに嬉しい要素も多くて楽しい作品です。ただオチは古典的すぎるかと。
デビル(2011)
エレベーターに閉じ込められてその中で連続殺人が起こるという、映画史上恐らく最小クラスのクローズドサークルものです。あまりに舞台が限られすぎて使えるネタも限られてしまったのが惜しいです。
幻影師アイゼンハイム
十九世紀の身分違いの恋をベタだけど感動的に描い作品です。オチもけっこうベタなのが玉に瑕。
結婚式2日前に悪友たちと最後の馬鹿騒ぎをしていた花婿が激しい宴会の末に失踪してしまうお話。ほぼ下ネタ全開お下劣コメディですが、消えた花婿の行方が少しだけ意外だったのでここに入れときます。
迷路のような地下墓地でアヤしいパーティーをしていたらミノタウルスに襲われる話。怖くもないし緊迫感もないけど、このネタをやりたくなっちゃうのは凄く分かるので少しだけ愛着の湧く作品でした。
ループ(2006)
タイトル通りループものです。低予算らしさ全開の不気味な雰囲気、ループするごとに出来事が変わって飽きさせない構成、オチもひねりが効いていて面白かったのですが......ただ、日本人にはこのネタは分かりづらいです。
CIAの訓練のお話。どこまでが訓練か分からないハラハラ感は楽しめましたが、騙そうという意図が強すぎて真相が明かされても意外な気がしなかったのが惜しいところ。
クリスマス、出所して堅気に戻るつもりだった主人公はひょんなことからカジノ強盗をする羽目に......。物語としてツッコミどころ満載無理やり感満載ですが、個人的にはそこも含めて好きだったりします。
ゲーム
デヴィッド・フィンチャー作品。これもあまりに無理やりだろ!と思ってしまいますが、このネタをやろうとした気概が好きです。
3までしか見てませんが、3まででは一番微妙かな。とはいえエッジの効いたネタを繰り出してくるのでやはりミステリファンには嬉しいシリーズです。
「ラスト7分11秒の衝撃」みたいなキャッチフレーズが強すぎて「そこまでか?」と思ってしまいました。あんまり期待しなければ普通に面白い作品だと思います。過剰広告の罪。
テラー・トレイン(1980)
「13日の金曜日」系列の殺人鬼スラッシャーです。列車内での殺人というのがいいですね。意外な犯人の正体はちょっとしたどんでん返しです。あくまで、ちょっとした。
妻子を誘拐されて失った主人公。16年後に妻に似た女性と惹かれ合いますが、彼女も過去の事件をなぞるように誘拐されてしまいます。幻想的な雰囲気や二転三転の展開はいいですが、オチはもう少しインパクトが欲しいところです。というのも似たネタで衝撃的な他の作品を先に見てしまったからなのですが......。
レッドライト
超能力者vsインチキ超常現象を暴く博士という、ドラマ「TRICK」のシリアス版みたいなお話です。超能力を題材にした知的なやりとりは良いですが、オチには脱力してしまいました。それありかよ、と。
孤島に建つ精神病棟監獄から患者の女性が失踪した。保安官の主人公は彼女を探すが......。孤島で人を探すうちにどんどん変な事態になっていくという雰囲気は素敵ですが、長い割にオチそれかい、と。
スイミングプール
フランソワ・オゾン監督による難解お洒落どんでん返し映画です。単純に難解すぎて驚かなかったのでCにしちゃいましたが、もう一度観てじっくり解読に取り組みたい映画でもあります。
エンゼルハート
ざっくり言うと探偵が人を探す映画です。聞き込みを繰り返す展開はやや退屈ですが、クスリやオカルトが絡んでくるいかがわしさは良いです。
シャム双子に、「裏窓」感に、変人探偵に、狂人の解放治療。ミステリファンか^_^ヨダレを垂らして喜ぶようなガジェットてんこ盛りですが、オチはミステリファンならすぐに分かってしまうのが惜しいところ。
サンタサングレ
理解困難ながら"圧"の凄いカルト映画「ホーリーマウンテン」「エルトポ」などで知られる巨匠アレハンドロ・ホドロフスキーによる作品です。彼の作品の中では最もエンタメが意識されていて非常に分かりやすく、ホドロフスキー入門に最適の作品です。まぁオチだけ取ったらそんなでもないですが......。
輪廻
清水崇監督による王道Jホラーです。ホテルでの連続殺人事件をモデルにした映画の撮影中、キャストやスタッフが過去の事件に取り込まれていってしまう......。現実と映画、現世と前世、リアルと幻想を行き来する眩暈感が堪りません。ただ、どんでん返しになり得るネタを驚かせるつもりの微塵もない見せ方がされているのが残念です。これでミステリを志向していればどんでん返し映画の隠れた傑作になり得たのに......。
〈D〉
セイフヘイブン
「君に読む物語」の原作者によるゴリゴリの恋愛映画ですが、サスペンス要素があって恋愛映画初心者にも観やすい作品です。しかし、意外な仕掛けはあるのですが、本筋とあまり関係ない予想の斜め上からのものなので「ふーん」で終わってしまいます。ただ、恋愛映画としては最高。
邦画のドタバタコメディミステリーです。コミカルなのにやけに重かったり、説明が長すぎてすっきり騙された感が味わえなかったりと、なかなか惜しいところが多いです。
アリスクリードの失踪
二転三転する展開そのものがどんでん返し映画的ですが、過程であんだけ二転三転しといてオチは何の捻りもないのが拍子抜けです。
エスター
子供が怖いホラーの新たな古典ですね。ホラーとしては素晴らしいですが、どんでん返しと言われる部分だけ見ると後出し感が強くてちょっと怒りそうになります。
これもどんでん返し映画としてよく名前が上がりますが、中盤にちょっと意外な展開があるだけです。あれは別にそんなに驚かないぞ。あと話としてもあまり好みではなかったです。
飛行機の中で娘が失踪するも、誰も娘を見なかったと言う、果たしておかしいのは周りか自分か? みたいなお話です。なぁぁんとも物足りなくて印象に残らないんですよね......なんなんだろう......。
クリミナル
シンプルにして爽快なコンゲームです。ただ、シンプル過ぎて分かりやすいのと、あまりに矛盾、もしくは御都合主義が大きいのが気になります。とはいえほんと爽快なので話は嫌いじゃないです。
スコア
デニーロ&ノートンという豪華すぎる主演2人の痛快なクライムサスペンスなので楽しくないわけはないですが。展開もオチもお約束通りで予想を裏切るところはなかったです。
ジャンボ墜落/ザ・サバイバー
後の某作の元ネタと言われる作品ですが、不気味な雰囲気はいいものの話が地味過ぎてオチの盛り上がりが乏しかったです。これを元ネタにあれだけ面白くした某作は偉いですよ。
スプリット
ブログにあるのでざっくり。シャマラン作品としては素晴らしいですがどんでん返し部分は「そこかよ!」という感じですね。
〈?〉
ベイビーブラッド
見るからに"とあるトリック"のための伏線のような描写がたくさんあったので「B級ホラーなのにあのネタを使ってくるのね!伏線うまい!」と期待してたら使ってこなくて拍子抜けしました。だから全然どんでん返しとは関係ないですごめんなさい。
〈おわりに〉
まぁ、見たことあるどんでん返し・意外なオチ映画を列記しただけなので特にまとめもクソもないですが、これからもそれ系の映画を見たらこっそりここに追加していきます。昔の私のようにどんでん返しに飢えた人の参考になれば幸いです。