偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

黄金時代(1930)

『アンダルシアの犬』の2年後に制作された、ブニュエル監督によるシュールレアリスム的世界観がインパクト大な長編。


アンダルシアは文字情報がなく支離滅裂でストーリーとかよく分からなかったですが、それに比べて本作はセリフとかもあるし分かりやすそう......と思って観てたけどやっぱりわけわからんかった......。

全体にブルジョワや宗教を皮肉っているというのは後の作品にも通じるのでなんとなく分かります。先住民の石碑からローマ帝国バチカンの映像に切り替わるあたりは宗教の名の下に行われた支配の歴史を表しているのでしょうか?
主人公的な男が女を強姦したり楽器を踏み壊したり障害者を蹴っ飛ばしたりする酷い場面が続きますが、これも西欧の横暴を表しているのでしょうか?

そういうなんとなくの解釈をしつつも、それより目の前を通り過ぎてゆく奇怪な映像をただ楽しむべきなのかもしれない。
便所でうんこ流したらマグマ......寝室に牛......指をぺろぺろや銅像の足指をぺろぺろ(ここらへんめちゃくちゃエロかったんだけどここまでやって大丈夫なんだ......)などなんだかよく分からないながらもインパクトの強い絵面が次々と展開されるため常になんか面白いのが凄かったです。
ラストに至ってはクリスマスツリーや神父さん?を窓から投げ捨てたりキリストが強姦殺人をしたりともうめちゃくちゃで痛快。
人様の信仰を馬鹿にしちゃいけないとも思ってきたけど、そんなことを言ってる間に未だに宗教を理由に虐殺が行われるような世界にあってはもうこんくらいやってくれた方がいいよ。そんなわけで私は子供を作りたくありません。パイプカットしたい。