偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

黄龍の村(2021)


キャンプへ行く道中のチャラい若者たちだが車がパンクし近くの龍切村に辿り着く。
食事や寝床まで用意されたことに戸惑いつつ、村で一泊する彼らだったが......。

黄龍の村

黄龍の村

  • 水石亜飛夢
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最近この監督の名前をよく聞くので、最新作らしいこれを観てみたんだけどめっちゃ好きです。
一応商業映画らしいんだけど、自主制作に毛が生えた程度の低予算。だからこそ、やりたいことだけぶち込んだとにかく楽しく撮ってる感じが伝わってきて好きにならずにいられねえ!
私も一応学生時代は映研にいたので、ここまでのクオリティは無理にしてもこのくらいはちゃめちゃでも好きなもの詰め込んで長いやつ撮ってみれば良かったなぁと失った青春への後悔に浸ってしまい、嫉妬も込みで応援したくなってしまいます。

ウェイ系のやつらの不愉快さがほんと上手くて、こいつら死なねえかな〜と思ってたらちゃんと死んでくれたりする陰キャの妄想みたいな展開が最高。
そっからさらに二段構えで陰キャの妄想がエスカレートしていくあたりからはもうニコニコ満面の笑みで観てましたね。監督のWikipediaにも書いてあったけど映画というより少年漫画とか、あるいはバトル系のゲームみたいなアクションやセリフ回し。映画を好きになる前からジャンプとか読んでたんで忘れかけていた気持ちが胸の奥から呼び覚まされるような、つまり厨二病時代に戻されるような感覚になりました。

あと、女の子が魅力的なのが凄いです。
私が大学の時にあんまり映画撮れなかったのは女の子を実物以下にしか撮れなかったことへの自己嫌悪と申し訳なさが大きかったので(撮りたいものなんて殺しか女しかないのに!)、中盤の女の子同士のバトルシーンとかめちゃくちゃ羨ましかったです。あれが撮りたかったのに......。
あと、主人公がめっちゃスカした感じなのが好きです。あの役者さん普段どんな感じなんだろうと思ってしまいます。
あと、ラスボスが「たま」の石川さんっぽくて笑いました。

「因習をぶっ壊す」みたいなテーマはあるものの、基本的にあんまりメッセージ性もなく、名作映画へのオマージュとかもあんまなく(漫画のがあるくらい)、優等生的ではないけどただただ撮ってて楽しそうで観てて楽しいという原始的な快楽がある作品で、いっぱい映画を観てるうちにだんだん頭でっかちになってきてる自分を見つめ直すきっかけになりました。いや、適当だけど。