偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

夏のプレイリストを作りましたよ2024

夏が好きです。
身も蓋もないことを言えば体質的に寒さに弱く暑さに強いせいなんですけど、朝早くから夜遅くまで明るくて1番明るい時には世界の全てが輝いているような底抜けに美しい季節が夏でして、あと中学高校の頃に夏休みに部活で制作活動をしてた青春の楽しい部分や甘酸っぱい部分(中学の時は部活に好きな子がいたので)を思い出させられるのも夏を愛している理由かもしれない。
そんなわけで春に引き続き夏のプレイリストも作りました!
入れたい曲が多くて邦楽ばっかになっちゃったけど、こと夏の歌に関しては特に歌詞のエモさも大事なので必然的に日本語の歌が多くなっちゃうんでしょう。
あとプレイリスト自体は毎年作ってるので去年と変えるために入れられなかったアジカンの夏蝉とかフジファブとかandymoriとかベボベとかベボベとかベボベとかも色々あります......。

まぁこんな感じです。暑くてエモい夏のお供にしていただければ幸いです。
以下各曲紹介だけど長くなると書くのがしんどいのでなるべく手短にします......。



1.音速ライン「夏色の風」

私にとって夏のバンドといえばベースボールベアーか音速ラインが二大巨頭であります。
ベボベは去年個人的に作ったやつに何曲も入れちゃったので今年は省きましたが、short hairとかperfect blueとか海へとかいいですよね。
さてこの曲ですが、まさに「夏」を音の形にしたような爽快なギターロックチューンです。音速ラインの作品でも特別好きな『空になる』というミニアルバムの1曲目で、夏の1曲目といえばこれしかねえ!というつもりで入れました。この人の声が好きすぎる、、、夏を感じさせる良い声ですよね。


2.GLAY「微熱@girlサマー」

冬のイメージが強いGLAYからこの曲。
大学の時に友達がこの曲のPVを作っててその手伝いをしたので知ったという思い出深い曲でもあり、GLAYあんま知らないんだけどこの曲は特別好きです。
1曲目に続いて軽やかで爽快な、でもちょっとだけ音速よりドロっとしたエモさのあるこの曲で夏の勢いを表したかった。


3.おいしくるメロンパン「シュガーサーフ」

さらに続けてもう1曲疾走感がありつつ、前の2曲にはなかった切なさも孕んだこの曲です。
スリーピースバンドらしいシンプルで爽やかだけど不穏なロックサウンド。四季折々の曲はあるけどやっぱり夏が1番似合うナカシマくんの声が最高。ちゃきちゃきしたギターが好きすぎる。
あと作ってから気づいたけど春のプレイリストも最初の3曲で疾走感やってた......選曲ってどうしてもクセが出ますね......。

4.Daoko「真夏のサイダー」

というわけで、疾走感ある3曲が夏の朝から昼なら、この曲は学校で昼飯食った後の昼放課みたいな気怠い煌めきがあります。
最近ツイッターにあんまいない仲良かったフォロワーさんに教えてもらった曲なので思い入れも深いんですが、なんせこの声でこういうふわっとしたエモいラップをされたら大学生の頃の私なんかもうイチコロでありまして、あれから10年経った今もイチコロされ続けています。
「ドキドキしちゃう魔法かけたでしょう?」のとことかもう、死ぬよね。致死量のときめきに死すよね。これで死なない男子がいたら名乗り出てくれ。


5.リーガルリリー「セイントアンガー」

リーガルリリーにも夏を感じさせる曲はいくつかあるけど、中でもやっぱり大好きなこの曲をセレクトしました。
かっちょええロックサウンドながらどこか切なさや諦念のようなものも滲みつつ、タイトル通り美しい怒りを感じさせるサビの激しさが最高。そして歌詞があまりにも良い。
詳しくはリーガルリリーのアルバム感想記事にも書いてるのでそっちも読んどいてください!


6.皆川溺「ベージュ」

からの、リーガルリリーのたかはしほのか先生がオススメしてて知ったこの人。
元々はボカロPとして何曲か出してたけど去年からは本人歌唱でまた何曲か出してる注目の気鋭ミュージシャン。
この曲は単調なリズムとアコギのかったるい音、そして淡々とした歌い方が夏の午後の気怠さを感じさせて聴いてると骨が抜けてふにゃっとなってしまいます。

涙が出るほど切ないですが
涙出るような人間でした
それはちょっとだけ嬉しいものさ

ここの歌詞が凄い好き。
あと、2分ちょいしかない短さも夏の儚さを感じさせていいですよねぇ。


7.相対性理論「夏の黄金比

からの、夏の儚さといえばこの曲よ!
ギターの独特のエフェクトと全体にいい意味でややチープ感のあるシンプルなバンドサウンド、そして何よりやくしまるえつこの唯一無二の歌声があまりにも強烈な夏の儚さを出していて、高校の時はこれ聴くとけっこう死にたくなっていました。
主に高校時代にめちゃくちゃハマってた相対性理論ですが、最近私の中でインディゴ・ラ・なんとかがいた枠にハマるような形で再評価が進んでいるので入れてみました。


8.L'Arc〜en〜Ciel「夏の憂鬱

一昨年あたりにめっちゃ聴いたラルクから、準有名曲くらいのこれをセレクト。
ラルクってちゃんと聴く前はダークで激しいイメージだったけど、むしろこういうアンニュイさも持ち味だと知りました。
サビでもあんまり盛り上がりきらない感じが気怠げで大好き。あと間奏のギターソロが超かっちょええ。あと終わり方がオシャレで好き。


9.カシオペア「ドミノライン(Live at Chuou Kaikan Hall,Tokyo,Feb.1982)」

日本を代表するフュージョンバンドから1曲。
プレイリスト作ると幕間的に何曲か入れたくなるインスト曲......なんだけど、幕間と言いつつこのプレイリスト内で1番長い曲だわ......。
なんつーか昭和のリゾートホテルなんかを想像するような懐かしさと煌めきに満ちた曲で、子供の頃に海に行った思い出とかが蘇ってきてだいぶ胸が締め付けられます......。
ほんで、これはライブ版なんですが、音源版よりやっぱりこのライブ版が断然カッコよくて、特に間奏のベースソロはイキそうになる。めちゃくちゃカッコいいので7分以上あるのに全然飽きずに体感3分くらいで聴けちゃうからすごい。


10.井上陽水「MUSIC PLAY」

2018年リリースの井上陽水の現時点での最新曲。
前の曲のリゾート感をさらに推し進めてトロピカル感のある選曲にしてみました。
しかしサウンドはトロピカルなんだけど陽水のあの独特の声と歌詞とが変な不穏さというか奇妙さを加えていてただの明るく楽しいトロピカルじゃないフックみたいなものがあって素晴らしい。
歌詞に「ジャスティンビーバー」とか出てくる意外性にも笑うし、「イケメンちゃん」ってなんやねん笑。
音楽の楽しさを描きながらも皮肉っぽさもあるつかみどころのない歌詞が凄い。


11.沓名真由「陽炎」

沓名真由さんも以前ブログで紹介したので詳しくはそちらを読んでいただきたいのですが、とにかくあどけなさとアンニュイさが共存した声の魅力が強すぎるシンガーです。
そしてどこか奇妙なメロディと眠たくなっちゃうような白昼夢的ドリーミーサウンドが最高です。


12.フレデリック「POOLSIDE DOG」

フレデリックといえば大学時代に流行った踊ってない夜が気に入らない歌の人、くらいの認識しかなかったのが、昨年あたりから妻がハマったのをきっかけに私も聴くようになって踊ってない夜が気に入らないだけのバンドじゃなかったんだと反省しております。
そんなフレデリックの曲の中でも、踊ってない夜が気に入らない曲と同じアルバムに入っていながらもああいうチャキチャキしたキャッチーさとは無縁のドリーミーなインディーロックみたいな異色の曲で、「こんなんあるんだ」とめっちゃびっくりしたし大好きな曲です。
脱力感と間奏のギターのかっこよさのギャップがいい。あと間奏のギターは若干スピッツを感じます。


13.草野マサムネ「水中メガネ」

前の曲のギターソロで若干スピッツを感じたところで、本家スピッツ......ではなく、まさかの草野マサムネソロのセルフカバー曲であるこちら(この曲誰が演奏してるんだろう......気になる)。
元々は草野が作曲、松本隆が作詞をしてchappieに提供した曲。
それをマサムネが歌っているので、スピッツの曲っぽいけど歌詞がなんかちょっと違う......という不思議な違和感が味わえてスピッツファンとしては新鮮な曲っす。
抑揚控えめのヴァースのメロディからサビ前半では抑えめのままエモさを出してサビの中のサビ的な部分で一気にグッと盛り上げる感じとかああ、マサムネだなぁという感じ。
そんでマサムネの曲ってメロディそのものはもちろん良いんだけどそれ以上にマサムネの声や歌い方に合ってることが魅力で、だから悪いけど原曲よりセルフカバーのこちらの方が断然良いと思います。
あと、松本さんの歌詞も映像が思い浮かぶようでありながらも音でこその良さもあり、幼いエロさがあるのもマサムネの声に合っていて素晴らしいっす。


14.久石譲「KIDS RETURN」

個人的にはもう超名曲であり聴き終わるとちょっと疲れるくらいの「水中メガネ」なので、ここで一旦幕間のインストを挟んでおきます。
久石譲による、北野武監督のキッズリターンという映画のテーマ曲で、大学時代にこの曲を先にフォロワーのおもちさんに教えてもらってハマり、だいぶ後になって映画も観たんですが映画もめちゃくちゃ良いです。
ちょっとミニマルな感じのダンスミュージックなんだけどオリエンタル感のあるシンセのメロディが付いてきたり民謡っぽい歌のようなものがあったりする不思議な曲で、まぁ聴いてるととにかく踊りたくなります。夏の終わりに去り行く夏を偲びながら聴きたい感じっすね。


15.kurayamisaka「evergreen」

今再注目のシューゲイザーポップバンド暗闇坂から、強烈な寂しさと虚しさを纏いながら「夏が足りないね」と繰り返す非常に胸を締め付けられるこの曲をラス2に入れてみました。
前の曲に引き続き夏が終わってしまう絶望を噛み締めましょう。


16.the band apart夕闇通り探検隊

とはいえあんな暗い曲で終わるのも後味が悪いので、最後にちょっとほっとする暖かみのあるこの曲を。
しかし暖かみ安心感がありつつもゴリゴリしたベースの音やギターカッティングなど演奏はバチクソカッコよくて、バチクソカッコいいからこそ暖かみへの説得力もあって最高の曲です!

遠くほら声がして走り出してゆく
あっという間に追い越されて
暮れてゆく陽を見ながら帰ろう
夕闇通り探検隊

の、のすたるじー!