20代のドナルド・トランプは有名人の集まる高級クラブで悪徳弁護士のロイ・コーンと出会う。コーンはトランプに勝者になるための3つのルールを教え、ひ弱なお坊ちゃんだったトランプを有力者へと育て上げていくが......。

トランプさん大統領就任を祝って観に行きました!がんばれトランプ新大統領!!
......いやもう、悪い印象しかないトランプさんですが、実際のところ彼のことは前回大統領になった時からしか知らなかったし、彼を育てたロイ・コーンという人のことも全く知らなかったので、面白かったです。
今トランプという題材を扱えば、持ち上げるか落とすかのどっちかになりそうですが、本作は揶揄するような描き方ではありつつ、わりとフラットに淡々と彼の半生が描かれていくのが面白かったですね。
(映画の最後に自己言及されますが)物語というほどの物語ではなくストーリーだけ取り出したら間違いなく退屈なんですが、セバスチャン・スタン演じるトランプとジェレミー・ストロング演じるロイ・コーンの存在感が凄まじくて、彼らを観ているだけで退屈してる暇がなかったです。
序盤では「トランプさんってこんなんだっけ?」って思ってたのが終盤では本人にしか見えなくなってくるという変貌ぶりと演じっぷりが物凄く、一方のロイコーンも小柄なのに威圧感が凄くて怖いんだけど終盤では印象が変わっていくのがやはり凄かったです。
序盤では人間味のあるトランプと機械のように非情なロイコーンだったのが終盤では逆になっていて、しかもトランプの方が恥知らずで下品で空っぽなだけに余計最悪で、本作を観てやっぱりこんなんが大統領に選ばれるなんて世界に希望が持てなくなったし(日本でもなんかパワハラしたカスが再選したりしてて本当に死にたくなるが)、トラさんが本作の公開を阻止しようと思ったのも頷けます。
......とはいえそれは私の感想であって、上にも書きましたが本作では是非を打ち出したりはしていないのでトランプ支持者が見たら「トラさんかっけえ!」って思うんだろうなと思ったし、そういう描き方は映画として素晴らしいと思う。