偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

オーガズム真理子(1985)


婚約者を亡くした女性・真理子。生理が始まると血に導かれるように婚約者の復讐のために男たちとセックスをしながら首を切り裂くようになり......。


日活ロマンポルノの一作でスラッシャー要素があるということで、先日から『ドリラーキラー』『ナイトメア』など海外の80年前後のスラッシャー映画を観ていた流れで観ちゃいました。

とりあえず、グロ描写だけで言えば正直そんなになんですが、エロと組み合わせることで異様な雰囲気を出してるのは良かったです。
主人公の真理子を演じる清里めぐみさんが童顔で清楚系な感じでいながらツンと尖った素晴らしいおっぱいをお持ちで(なんせ騎乗位が良い!)彼女の身体を観られるだけでもう満足ではある。
特に前半の葡萄セックスのシーンはモノ凄くて、むしろこれが早い段階で出てきてしまうせいで後半がけっこうダレて感じではしまったかなぁ。葡萄潰したり食ったりしながらセックスなんて汚くて絶対やりたくないですけど、映像で観てるとめっちゃエロいから凄いよね。白い裸体にぐちゃぐちゃの葡萄の赤......そして鮮血の赤が映えること映えること。
後半だと、タクシードライバーのシーンが好きかな。ただタクシードライバーが「俺は絶倫なんだ」と真顔で言い放つ場面に爆笑しちゃったし、そういえば平泉成が「俺は変態なんだ」と言ったところも笑った。謎に堂々とした男が多すぎる問題。
てゆうか、若い頃の平泉成が出ててびっくりしたし、めちゃくちゃ若いけど声が平泉成だからすぐ気付けちゃうのが凄いわ。

ストーリーはまぁなんかめちゃくちゃではあるんだけど、頂上的なことは一切起こらないけど真理子に吸血鬼というモチーフを重ねることでどことなくファンタジックな雰囲気があって、だから「そのセックス要る??」みたいなのもファンタジーと割り切って観れたのが良かったですね。てゆうか私も男だから知らないけど生理の血ってあんな感じじゃないでしょ......というのが常にチラついてしまったし、あんな血まみれでも萎えない本作の男キャラたちは凄いと思う。