偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

2020-05-15から1日間の記事一覧

トマス・H・クック『死の記憶』読書感想文

スティーブが9歳の頃、母と兄、そして姉が銃殺された。犯人と目された父親は逃亡し、未だに行方が分からない。 そして今、自らも父親となり、妻と1人息子とともに暮らすスティーブの元に、ライターのレベッカが現れる。 父はなぜあんなことをしたのか? 彼女…

太宰治『きりぎりす』読書感想文

昭和12年から17年、太宰中期であり太平洋戦争前夜あたりの頃の作品を集めた短篇集。主に半随筆的な小説と、得意の女性独白体の小説が集められた一冊です。きりぎりす (新潮文庫)作者:治, 太宰発売日: 1974/10/02メディア: 文庫 太宰作品は好きなものの、不勉…