偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

柾木政宗『ネタバレ厳禁症候群』読書感想文

〈読者への警告①〉

読者の皆様、こんにちは。
えー、本作『ネタバレ厳禁症候群』の感想を書いていくにあたって、まずは皆様に一つ警告をしていきます。
このブログではあまり作品をディスらないようにしているつもりですが、当記事ではおもっくそディスります。ディスるので、悪口を読むのが不快な方はどうかこの記事を読まないようにお願い申し上げます。それでは、いっちょ参りましょう!





さて、もう叫びたくて叫びたくてうずうずしてるので、まずは一言叫ばせてください。既読の方はご一緒にSay!

金返せ!!

はい、コール&レスポンスありがとうございました。
それでは感想終わります。皆様ごきげんよう

......ってこらー!
はいはい、書きますよ。書きますとも。期待して新刊で買ったんだ。せめて悪口くらい書かせてもらえなきゃほんとに金と時間の無駄にしかならねえ!俺はそんなの認めねえぜ!


てわけで、本書は『NO推理NO探偵』というメフィクソ賞受賞作の続編となるアイ&ユウシリーズ第2弾です。早く打ち切られろ。
前作はゴミみたいな4話の短編の後に神がかった最終話があったことで一気に評価が上がる快作でした。

柾木政宗『NO推理、NO探偵?』読書感想文 - 偽物の映画館

で、本作ですが、ゴミ部分は前作から踏襲しつつ、解決編までゴミになってしまったまさに本の形をしたゴミです。本好きの私としては、本をゴミにするのは許せません。もう2度とこの作者のゴミは買わないでしょう。

単なるゴミである


前作との大きな違いは、本作が長編であるということです。
短編集であった前作は、どんなにゴミな話でも短編ごとに一応完結してて区切りがあるからまだ読めましたが、今回は同じゴミが300ページ弱に渡って続くわけですからね。よっぽど途中で便所に流そうかと思いましたけど便器壊れたらママに怒られるからやめたよ。わたしえらーい!

とにかくもうギャグが滑る滑る。浅田真央羽生結弦?いやいや、柾木先生の滑りっぷりに比べたら彼らの演技なんて赤ちゃんが這い這いしてるようなもんですよ。全ページでトリプルアクセル決めてますからね(まじで1ページに3回くらい滑りギャグがある)。
で、ストーリーはないんですね。どれくらいないかというと、最後まで読んでも事件の関係者が1人も出てこないんです。あれ、みんなどこ行ったんだろうと思って、ハタと気づきました。人間として描かれてなさすぎて脳が認識してなかった!
そう、もはやキャラクター全員ミステリのための駒なんですね。
いや、失礼しました。駒というのは将棋やチェスになぞらえた比喩でしたが、それこそ飛車さんとかルークさんの方がよっぽど人間味に溢れてます。ここに出てくるのはゴミでした。
そんなわけで登場ゴミたちがまるっきり把握できないままに読み進めなきゃいけないつらさ!
本作ではなんか最初の方から拠出ホリックだか初出コミックだかが仕掛けられています。でもさぁ、性別誤認叙述トリックがどうこう以前に仕掛けられたキャラたちに魅力がなさすぎて男でも女でもゴリラでもなんでもいいわという気になってしま......あ!言っちゃった!ごめん今のナシナシ!叙述トリックじゃないよー。

‪同じく事件に関しても被害者も容疑者も動機もなにもかもどうでもよすぎて犯人とか全然気にならないしなんなら事件なんて起きたっけ?ってくらい事件の陰が薄い。ここまで魅力のない殺人事件もミステリ史上類を見ないでしょうね。ある意味、歴史的かと。‬

もはや、「どんなにつまらない文章であっても結末のサプライズのためなら読める」というミステリ読者の習性をおちょくるためにわざとつまらなくしているのではないかというメタ推理をしてしまうくらい酷いんですねぇ。
そんでもよぉ、その、結末のサプライズが面白けりゃいいけどさぁ、今回はそれがまた最悪通り越して災厄でしたからね。つまらなE超えてつまらなFでしたからね!





〈読者への警告②〉

読者の皆様お久しぶりです。当記事の冒頭以来ですがお加減いかがです?
当記事ではこれから『ネタバレ厳禁症候群』のネタバレをしていきます。厳禁と言われるとヤりたくなる、それが精神的中学生である俺たちの哀しき†業 karma †ですからね。なぁ、そうだろ兄弟??
















てわけで、ネタバレしようと思った矢先ですが、正直あんま理解もできなかったわゴミすぎて。
なに?叙述トリックの相殺?へー、すごーいね。

あれは、私が小学生の頃だった。クラスの中で机の上に置いた消しゴムを指で弾いて相手の消しゴムを机から落とすバトルみたいな遊びが流行っていた。
最初は純粋におはじきみたいなルールだったのが、次第に「特殊能力」みたいなのを1回だけ使えることになっていった。そして、グループの中でも発言権のある奴らはチートな能力をどんどん使うようになって、私みたいな奴隷階級の人間はなんかどうでもいいようなのしか使わせてもらえなかった。

その、"発言権あるやつルール"を、作者が作品における創造主の立場を利用してやっちゃったのが本作ですね。作者よ、たしかに君は偉い。この本の中ではな。
一言で言うと、納得がいかない。てか、馬鹿馬鹿しい。てか、寒い。てか、あっそうって感じ。てか、金だけは返してもらえるんですかね?これどこに言えばいいの?書店?講談社??

うん、たしかに労力はかかってるんでしょう。このルールを認めるのであれば、伏線の上に伏線を張り重ねるようなある種の離れ業ではある、それは認めてやるよ俺も大人だからなクソがファック!シット!アスホール!

しかしだ、「おれ卍解したらじゃあ叙述トリック相殺能力発動するからおれの勝ちだね」みたいなことを言われても小学生かよとしか思......小学生??
そうか!作者もしかして小学生作家だったのか!
いや、すんませんでした。私も流石に小学生が書いてるとは思わなかったからボロクソにディスっちゃったけど、12歳でここまで書けるのはふつうに凄いと思います。早熟の天才作家の将来への期待を抱いて、この感想を終わろうと思いません。なんだこの茶番!
作品が茶番だからって感想まで茶番にしなくてもええやろ!
いやいや、んなこと言われたかて、ワイかてこんなめちゃくちゃ書いといて今更どう収拾を付けたらいいのか分からなくなってもうたんですわ。
いや、それでも一つだけ言えることはあります。
それは、『ネタバレ厳禁症候群』を読むくらいならこのブログを読んだ方が短いし面白いし無料で読めます!






〈読者へのお願い〉

収集つかなくて放り投げましたがどうぞ今後ともどうぞ当ブログをよろしくお願いします。