偽物の映画館

観た映画の感想です。音楽と小説のこともたまに。

サプライズ(2011)


両親の結婚35周年を祝うために集まった4人の子供とそのパートナーたち。しかし、夕食の最中、窓の外から撃たれたクロスボウの矢で長女の彼氏が殺される。そして、動物の仮面を被った集団が家に侵入し......。

ずっと昔に1回観たことあるけどわりと忘れてたので2回目観ました。
めちゃくちゃ面白いってわけでもないんだけど、でもなんか偏愛してる作品です。


とりあえず序盤の家族が集まってくるくだりは正直ちょっとタルいんですよね。あんま1人1人に個性がないわりに10人と大人数なので誰が誰かもよう分からん。まぁでも身も蓋もないことを言えばどうせほとんど死ぬわけだから覚える必要も無し!
そんな感じでタルい序盤なんだけど、晩餐で兄弟の間で醜い言い争いが繰り広げられるあたりから野次馬根性で俄然面白くなってくるし、その緊張感が最高潮に達したところでそれとは全然関係なく1人目が殺されるところで一気にテンションぶち上げ。
いったん人が死に始めるとテンポも良くなり、音楽の演出とかも良くてただただ楽しくなってきます。死に方もなんせ斧とかクロスボウとかアレとかアレとか色んな凶器が出てくるのでバリエーション豊かで、グロ度はそんなに高くないけど痛そうな描写が多くて最高っす。特にドアから飛び出したら......のとことコンセント挿したら......のとこが好き。

そんで、最初のうちはホームインベージの緊迫感に手に汗握りハラハラするんだけど、やがて「あれ、そういう話なの?」っていう一捻りがあったり、「そうだったの!?」っていう意外な真相が明かされたりと、邦題の「サプライズ」の名に恥じない意外性のあるお話になってます(ちな原題はYou're Next)。
まぁゆっても別にどんでん返しとかではないし、こういうホラーを見慣れてたら想像付くとは思うけど、、、オーソドックスなホラーとしての面白さがあった上でちょっと捻ろうとする遊び心に愛着が湧いてなかなか憎めない偏愛作なのです。